結婚式にお呼ばれした時期がちょうど臨月に重なる場合、参列するかどうかとても迷いますよね。
「参列するかどうか悩ましい……」
「臨月で出席する時に気を付けることって?」
「出産が理由で欠席する時の対応方法は?」
など出産を間近に控えているタイミングで、結婚式に招待された妊婦さんが抱える疑問や不安についてお答えします。
本記事では、臨月での出欠の判断基準や、出席時の注意点、欠席時の対応などを元ウエディングプランナーがご紹介。
3回の出産経験のある筆者から妊婦さんに寄り添った的確なアドバイスは必見です。
大切な方の結婚式とお腹の中の子ども、どちらも大事にし、無理をせず丁寧に対応してくださいね。
臨月で結婚式に招待された時の参列判断
出産が近付いたタイミングで結婚式に招待されると、参列するかどうかの判断はとても難しいですよね。
臨月は赤ちゃんがいつ生まれてきてもおかしくない時期なので、基本的に結婚式の参加は見送るのが安心です。
ただし臨月に入ってすぐで体調も安定していたら出席したい気持ちもあるでしょう。
どのように判断すればよいか、判断基準をまとめました。
必ず医師と相談して判断する
最も大切なのは、主治医の先生に相談することです。
結婚式場から病院までの距離、ご自身の体調など全ての情報をお医者さまに伝えた上で、指示を仰ぎましょう。
赤ちゃんは予定日よりも早く生まれることも珍しくありません。
赤ちゃんが生まれてくるタイミングは誰にも分からないですし、結婚式に参列中に産気づく可能性もあります。
専門家によるサポートがすぐに受けられるように、お医者さまと相談した上で出欠を判断しましょう。
しかし医療用語では臨月という言葉はありません。
妊娠37週0日目〜41週6日目を正産期と呼び、赤ちゃんを最も安全に出産しやすい時期とされています。
家族とも話し合いを
出産はお母さん1人で出来ることではなく、周囲の協力も必要なので、家族ともよく話し合ってください。
リスクを承知の上で参列をしたい場合、家族もそれを認めてくれているか確認しましょう。
出席に賛成してくれたなら、家族も一緒に来て何かあったらサポートしてもらうなど、なるべくリスクを減らしたいところ。
披露宴中に体調が変化したらすぐ病院へ向かうなど、家族とも出席した時の注意点などを事前に話し合っておきましょう。
遠方の場合の考慮点
結婚式場が遠方で、移動に飛行機や新幹線を使用する場合、リスクは高くなります。
移動途中でトラブルが起きたり、陣痛がきた場合にすぐにかかりつけの病院へ向かうことができないためです。
また遠方での参列の場合は、式場近くに産婦人科や大きな病院があるか下調べをおすすめします。
急な体調の変化や参列当日にお産が始まるなど万一の事態を想定し、遠方でも対応できるように考慮した上で出欠を決めましょう。
妊娠中に結婚式へ参列するときの注意点
出産を控えているがどうしても出席したい!と参列を決めた場合の注意点についてご紹介します。
体調を最優先し、当日キャンセルの可能性も伝える
出席する予定であっても当日までの間に体調が変化する可能性は、十分にあることです。
自身や赤ちゃんの体調が変わったら、当日キャンセルの可能性があることは、新郎新婦さまにも伝えておきましょう。
出席したい気持ちがあると無理してしまいがちですが、お腹の赤ちゃんの命を守れるのはお母さんだけです。
冷静な判断を心がけましょう。
休憩できる場所があるか確認
臨月での結婚式参列は、休憩場所や休憩時間の確保が大切なポイントです。
妊婦さんは疲れやすいのが特徴ですが、結婚式へ参加するのはいつも以上に疲れるでしょう。
結婚式の参列は意外と長時間に及び、1日がかりの外出です。
式場へ行くまでの道中は乗り物の揺れや人混みなどいつもと環境が変わり、体調にも影響があるかもしれません。
途中で立ち寄って身体を休められる場所があるか、あらかじめ確認しておきましょう。
また挙式中や披露宴中にも、ゆったりと座って休める場所を新郎新婦さまに事前に依頼しておくのがおすすめ。
母子手帳とお薬手帳、保険証を持ち歩く
臨月での外出は、いつ病院へ駆け込むことになるか分からないため、常に母子手帳とお薬手帳、保険証を持ち歩きましょう。
通院している産婦人科の診察券、充電してあるスマホ、お財布も必ず一緒に持ち歩きたいところ。
荷物に余裕があれば万が一破水した時のために、大きめのナプキンやビニール袋なども用意しておくと良いでしょう。
二次会への出席は控えるのがおすすめ
臨月での結婚式への参列が叶ったとしても、二次会への出席はなるべく控えましょう。
二次会はカジュアルなパーティーであり、妊婦の体に負担がかかりやすいためです。
- 立食スタイルが多い
- 完全禁煙でないことが多い
- 限られた空間で大音量の音楽が流れる
- 周囲の方もお酒の量が進んで、サポートが得られにくい
などが二次会の参加をおすすめできない理由として挙げられます。
参列する際のコーディネートとドレス選び
お腹が大きな中での結婚式の参加は、ドレス選びも悩ましいですよね。
妊婦さんが安全に結婚式参列を楽しめるようにドレスやコーディネートのコツをご紹介します。
妊娠中におすすめのドレス
臨月になると、かなりお腹周りが大きくなり、身動きも取りづらくなってきます。
マタニティ用のドレスや大きいサイズのドレスを選ぶなど、安心して結婚式の1日を楽しめるようにご紹介します。
▼お腹周りにゆとりがあるドレス
お腹周りにゆとりがあるデザインのドレスを選びましょう。
フォーマルなドレスは体にぴったりサイズの方が美しく着れるデザインが多いですが、妊婦さんは例外です。
ウエスト部分にゴムのないストンと落ちるデザインだと、披露宴で食事をしても苦しくなりません。
お腹周りにゆとりがあるとリラックスして過ごせ、気持ち悪さやお腹が張るのを防いでくれるでしょう。
▼スカート丈が長いドレス
臨月の妊婦さんは歩くのも立ったり座ったりするのも一苦労で、お腹が邪魔をして足が開きがちです。
足さばきが大変でもお行儀悪く見えないように、長めのスカート丈で足元が隠れるデザインがおすすめ。
お腹が大きい分スカートも上がってしまうので、普段着ているドレスよりもさらに長めを意識すると丁度良いでしょう。
▼レンタルドレスを活用する
妊娠期間中は普段と体型が変わるので、今まで着ていたドレスはサイズが合わなくなります。
しかし妊娠期間のためだけに新しいドレスを用意するのは費用がかかるので、レンタルドレスを上手く利用しましょう。
マタニティドレスのラインナップもたくさんあるので、お気に入りの1着をレンタルしてくださいね。
ローヒールで安全性を重視した靴
ヒールで転んでお腹の赤ちゃんに万一のことがあってはいけないので、ローヒールで安全な足元にしましょう。
フォーマルな装いではヒールのあるパンプスを合わせるのが正しいマナーですが、妊婦さんはその限りではありません。
ただしスニーカーなどカジュアルな靴は、いくら妊婦さんと言ってもNG。
ヒールの低いパンプスなど、フォーマルなデザインを保ちつつ安全性の高い靴がおすすめです。
寒さ対策のストール
冬の寒さ対策、夏のエアコンの冷気対策に、体温調整がしやすいストールを準備しましょう。
妊婦さんは体を冷やすのは好ましくありません。
お腹に赤ちゃんがいる分、動けばすぐにポカポカしてきたり、体温調整が難しいですよね。
いつでも快適に過ごせるように、寒い時はさっと羽織れるストールを持参すると便利です。
ネイルや指輪は我慢する
せっかく結婚式に出席するなら指先までおしゃれしたいところですよね。
しかし臨月の妊婦さんはマニキュアなどのネイルケアや指輪の着用は避けましょう。
出産時に爪の状態を見て妊婦さんの貧血具合をチェックしたり、血中の酸素濃度を図る機械を指先に装着する場合があるからです。
出産の前後で体が浮腫んで指輪をはずせなくなってしまう可能性があるため、指輪も外しておきましょう。
欠席する場合の回答方法
臨月のために結婚式は欠席すると決断した場合の対応方法をご紹介します。
返信ハガキのマナーやお祝いの気持ちの届け方など、参考にしてくださいね。
返信はがきの書き方
出産を控えているなど欠席の理由がおめでたい内容の場合には、欠席理由をぼかす必要はありません。
ただし招待してくれたことに対する感謝の気持ちや、出席したかった気持ちを添えて書きましょう。
また返信ハガキで欠席連絡を送る前に、電話をして直接事情をお伝えしましょう。
▼欠席ハガキの例文
このたびはご結婚おめでとうございます
お招きいただきありがとうございます
もうすぐ子どもが生まれるため
結婚式へは出席できかねます
赤ちゃんが産まれて落ち着いたら
ぜひ結婚のお祝いに行かせてね
当日は祝電もおすすめ
結婚式当日は出産間近のため出席が叶わなかったとしても、祝電を送ってお祝いの気持ちを届けましょう。
今はスマホや携帯で簡単にお祝いメッセージが送れる時代ですが、祝電の方が改まった印象を与えます。
祝電は新郎新婦さまが当日必ず目を通すものですし、宴会中に披露してもらえるので、よりお祝いの気持ちが届けやすいでしょう。
まとめ:妊婦として参加する場合は十分に注意しよう
妊娠中に結婚式に招待されると、出席しようかどうか悩んでしまいますよね。
特に臨月はいつでも出産できるタイミングなので、無理をせず参加を見送るのが好ましいでしょう。
もし体調が安定していて出席する場合にも、周囲からのサポートをすぐに受けられるようにしたいところ。
本記事では、臨月で結婚式にお呼ばれされた際の出欠を判断する基準や、出席時の注意点をまとめました。
他にも妊婦さんの衣裳選びや、欠席時の対応などもご紹介しています。
出席するにせよ欠席するにせよ、お腹の中の大切な赤ちゃんを最優先に考えて、後悔のない選択をしましょう。