今回は現代(2010年代後半~)の結婚式における「費用事情」の最新版をまとめておきたいと思います。みんなどのくらいのお金をかけて・・・どんな内容で、どのくらいの負担額になって・・・いくらあれば結婚式が挙げられるの?ということを「時代の流れ」と共に解説していきます。結婚式にかかる「総額」を考えた場合、今までの定説(データによる根拠もある)としては・・・
平均額で340~360万円
これは「中央値(一番割合が多い金額)」で考えても、最も多いレンジ(範囲)と言えます。そして、そのうち「200~250万円」がご祝儀で賄えること、自己負担額は「80~120万円」となるカップルが中央値(最も割合が多い)と言えます。しかし、これは「今までの」「普通の」結婚式を挙げた場合であり、「今までのような結婚式」を挙げるカップルは確実に減少しています。一方で、結婚式を挙げるカップル数は「どん底」を経て、緩やかに増加しており、「挙げるトレンド」も感じます。そして、これらの様々な事情から「新たなシステム」も誕生してきています。
「挙げ方」によって総費用が全く異なる時代に
現在では「格安ウエディング」をはじめとして非常に多くの・新しい結婚式のカタチがみられます。そして、それらに共通していることを簡単に言い表せば・・・<従来よりも安くすむ>ということであり、これは<無理やりな値引き>というわけでもなく、「今までが高すぎた」ことも大きな理由であると言えます。「どこの会社(代理店等)を通して結婚式を挙げるのか」によって、費用が大きく変わる時代です。結果的に大手の代理店を通したとしても従来の価格を考えれば、大幅な値引きをし始めることになりました。そして、結婚式を挙げるためのコストが減少傾向となった今、単純な値引きだけでなく、「新たな料金体系」も見られるようになってきたのです。
●「会費制」といったシステムも徐々に一般的に
時代と共に結婚式が変化している一方、「ご祝儀」に関しては、その額にほとんど違いがありません。「先輩」や「上司」といった「微妙な属性」の金額は「景気」によって左右されると思われますが・・・基本的には
・同僚・友人・・・3万円
・親族・重役・・・5万円
といったような「予想」を元に、計算されるはずです。しかし、「格安ウエディング」といったものの誕生によって、そういったコンセプトの式を挙げるカップルの中には「申し訳ない」と思うカップルもいるようです。グレードを下げるのにも関わらず、一般的な結婚式と同じように祝儀をいただく・・・「初任給で!」「自己資金ゼロで!」というキャッチコピーも珍しいものではなくなり、ゲストの方達にも「格安ウエディング」というものが浸透してきているのです。確かにお祝いごとではありますが、同じ額を払う・頂く以上、同程度の質が求められることは当然のことではあります。節約したい・・・けど・・・一般的なご祝儀をいただくのは、ちょっとどうなんだろう?というカップルのために用意されたシステムが、一律同料金という「会費制」に近いものになります。
●自分達もゲストも共に「気楽」に参加できる
この会費制にすることで様々な「制約」がなくなり、また、「計算」が楽に、明確になることで
・誰でも招待しやすい
・不公平感がない
といった「気楽」に式を挙げることができるメリットがあります。
最近では
・ご祝儀制
・会費制
を最初に選んでから準備を始める代理店・仲介会社も増えています。この「会費制」による
・結婚式費用
・負担額
・満足度
といったものは、まだはっきりと統計や口コミに現れていないことが現実です。しかしながら、「2人」と「ゲスト」の「両方の」満足感を得られ、不満が残らないための新たな理想的なスタイルになる可能性が高く、これによって本当の意味で結婚式を「誰でも挙げられる」ように更にカジュアルなものになってくるはずです。
結婚式に関する「赤字」と「黒字」の問題について
「結婚式」と「お金」は切っても切れない関係であり、結婚準備中の悩み・トラブルの「全てに絡む」と言っても過言ではない要素です。お金に困っている・困っていない、という問題ではなく、必ず発生するものであり、お金に関して悩み・決断することは避けられません。そして、その中でも結婚式にまつわる「お金がらみ」の話題には、やはり「黒字」、「赤字」の話題が欠かせないものとなります。
●基本的に「普通の結婚式」で黒字にするのは無理
まず最初に、結婚式は基本的に「赤字」になるものです。赤字分は「持ち出し」と言われることもありますが、「黒字」にするのは基本的には、なかなか難しいものです。広く知られていることではありますが、前提として・・・「結婚式の費用の支払い」は「ご祝儀」に大きく依存します。一般的に、「友人」や「会社関係」のゲストは「3万円」が基準ですが 「上司」や「親族」の中には「5~7万円」を包んでくださる方も珍しくはありません。そのため「平均4万円」と考え、60名の披露宴で【60名×4万円=240万円】の想定です。結婚式費用の平均値が「350万円」であり、これでは「100万円程度」の赤字になります。100万という数字を0にするのは現実的に考えると難しいです・・・「普通の結婚式」を「黒字」で挙げるためには、「よっぽどの何か(両親の援助等)」があるはずです。長く続く「不景気」の影響もあり、現在のカップルの金銭感覚は非常にシビアです。「せっかくだから深く考えずに使おう!」ではなく、「これからの生活も見据えて」非常に細かく考えながら全ての準備を進めていく傾向が強くなっています。「赤字になって当然」ではなく、できるならば、「せめてとんとん」で挙げられないかと試行錯誤を続けるカップルも多いです。でも、やっぱり「普通の結婚式」の場合、自力で黒字にするのは、なかなか難しいのです。
やはり「最初の一歩」が非常に重要となる
すでに準備を始めてしまって、「思ったよりもかかる」と焦っているカップル方もいるかもしれませんが・・・現実には「結婚費用」を最も左右するのは「準備の入り口」である「会場を決める段階」になります。どういった「プラン」でその会場に決めるのか、準備を<始める>のかによって「最終費用」は大きく変わります。自分達の理想を持ちつつも、どうすれば金額面で悩まずに済むかを「儲ける」のではなく、「得する」という考えで比べてみましょう。最近では「相場」よりも「10万」「100万」単位で、お得になる「格安ウエディング」を利用するカップルも急増しています。やはり昔のようにはいかない時代のようです・・・・
●「おもてなし」と「感謝の心」が伝わることが絶対条件!
もちろん、年配のゲスト・親御様の中には「赤字で当たり前」という考えの方も多いです。しかし、そういった感覚は「景気が良かったから」という意見もあり、どちらの心構えがいいかは判断することができません。ただし、「おもてなし」、「感謝」といったことは<伝わらなければ意味がない>ことであり、必ず伝える努力をしましょう。「自分達が楽しむ」ためだけに挙げるのではなく、「ゲストも楽しむ」、「みんなで一緒に楽しむ」ことが何より大切であることを忘れてはなりません。