ウエディングプランナーとは、新郎新婦の希望をヒアリングし結婚式のトータルプロデュースを行う仕事です。
一見華やかな世界に思われがちですが、一生に一度をプロデュースするため大変なことも多い職業です。
ただ、結婚式以外ではどんな仕事をしているのか、あまりイメージが湧かないですよね。
ウエディングプランナーになるには、まずは仕事内容ややりがいなどを知ってどんな職業か知るところから始めると良いでしょう。
「ウエディングプランナーになるには?」
「ウエディングプランナーの仕事内容を知りたい」
「どんな人がウエディングプランナーに向いているの?」
今回の記事では、このようなお悩みに元ウエディングプランナーがお答えしていきます。
筆者の実体験から、ウエディングプランナーの具体的な仕事内容や、やりがいなどを詳しくご紹介していきます。
ウエディングプランナーの具体的な仕事内容を知って、転職や就職活動に活かしましょう!
ウエディングプランナーになるには?
ウエディングプランナーになるには、主に3つの方法があります。
ウエディングプランナーは専門的な職業ですが、必須の学歴や資格などがあるわけではありません。
そのためブライダル業界は、未経験から転職した人も多いです。
ここからはウエディングプランナーになるための方法について、それぞれ詳しく解説していきます。
1.専門学校から就職
最もスタンダードな方法がブライダルの専門学校に通い、卒業後に結婚式場に就職する方法です。
先述したようにウエディングプランナーには必須の学歴や資格がありませんが、専門知識や求められるスキルは非常に多い職業です。
専門学校では、ウエディングプランナーとして知っておくべき知識やマナー、コミュニケーションスキルなどを学ぶことができます。
また、結婚式場でのインターンシップなども実習も行うので、実際に働くイメージもつきやすいでしょう。
2.短大・大学から就職
短大や四年制大学を卒業して、結婚式場に就職する方法もあります。
ウエディングプランナーは実務経験からしか得られないことが多く、知識や資格だけでプロになることはできません。
そのため短大や大学から就職しても、実務経験を積めばウエディングプランナーとして十分活躍することができるのです。
さらに、学生時代に結婚式場でアルバイトをしていた等の経験があれば、場合によっては専門学生よりも即戦力として働けるでしょう。
3.転職(中途採用)
中途採用からウエディングプランナーになることもできます。
ブライダル業界では、未経験から転職してウエディングプランナーになる人も多いです。
お客様の一生に一度の結婚式をプロデュースするということは、より細やかな配慮や気づき、信頼関係を築く力が必要になります。
その点では専門学校や大学を卒業していなくても、十分な社会経験があればウエディングプランナーとして働くことができます。
ウエディングプランナーってどんな職業?
ここからは、ウエディングプランナーがどんな職業なのかご紹介していきます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.ウエディングプランナーの仕事内容
ウエディングプランナーの仕事内容は主にこちらの3つです。
- 営業
- 打ち合わせ
- 施行
ここでは元ウエディングプランナーがそれぞれの業務について、実体験に基づいてご紹介していきます。
営業:新規顧客と契約
ウエディングプランナーの仕事には、結婚式を検討している新郎新婦の希望をヒアリングしてプランを提案する営業業務があります。
数ある結婚式場の中から選んでもらえるよう、二人の希望を叶えられるポイントや会場の魅力を伝えなければなりません。
そのために行う会場案内や見積もり作成も仕事の一つです。
また、結婚式の形式も新郎新婦によって様々なので、式のスタイルから一緒に相談していく寄り添った接客が求められます。
打ち合わせ:結婚式のプランニング
ウエディングプランナーのメイン業務となる打ち合わせは、新郎新婦の希望を予算に合わせて形にしていく業務です。
当然ですが、二人によって希望する内容も予算も異なるので、それぞれの新郎新婦にあったプランを提案しなければなりません。
打ち合わせ後は、発注業務や見積りを作成したり、他部署への情報共有などを行うため、細かく正確な仕事をするスキルが必要です。
施行:結婚式当日の対応
結婚式当日は、会場のセットアップから始まり新郎新婦のサポートや親族のフォロー、他部署への指示出しなどを的確に行います。
当日ウエディングプランナーが前に出ることはなく、主役である新郎新婦に最後まで楽しんでいただけるようサポートしていきます。
常に一歩先の進行を考えながら行動し、式後は二人がスムーズに帰宅できるよう素早く仕事をしなければなりません。
また、新郎新婦が帰った後は会場の片付けはもちろん、翌日の準備などを行い抜けがないかチェックすることも大事な仕事です。
2.ウエディングプランナーの1日の流れ
ここでは、ウエディングプランナーはどのような流れで仕事をしているのか、結婚式当日のスケジュール例をご紹介します。
結婚式がある日のプランナーは挙式時間から逆算して出勤時間が決まることが多いです。
▼ウエディングプランナーの1日の流れ(結婚式当日編)
6:30〜7:00 | 出社、会場セットアップ |
8:00 | 新郎新婦お出迎え、お支度スタート |
親族 受け入れ | |
10:00 | ゲスト受け入れ |
10:30 | 挙式リハーサル、写真撮影 |
11:00 | 挙式 |
アフターセレモニー | |
12:00 | 披露宴 |
14:30 | おひらき |
16:00 | 新郎新婦お引き上げ、お見送り、片付け |
16:30 | 休憩 |
17:00 | 打ち合わせ |
18:00 | デスクワーク |
19:00 | 翌日の結婚式準備フォロー |
20:00 | 退社 |
3.ウエディングプランナーのやりがい
ウエディングプランナーという仕事の主なやりがいはこちら。
- 一生に一度の瞬間に携われる
- 一人ひとりのお客様と長く関われる
- 直接感謝の言葉を聞ける
- チームで作り上げるクリエイティブな仕事ができる
- お客様に喜んでもらえる
ウエディングプランナーは、一生に一度の結婚式に携わる上で責任もありますが、その分二人からたくさん感謝していただける仕事。
「プランナーが◯◯さんで良かったです」と言っていただけた時は、とてもやりがいを感じる瞬間です。
4.ウエディングプランナーの大変なこと
ウエディングプランナーの仕事をする上での、主な大変なことはこちら。
- ミスが許されない
- 小さなミスが大きなクレームにつながる
- どんなお客様にも真摯に向き合わなければならない
- 土日は休めない
- 繁忙期の勤務時間が長い
ウエディングプランナーをやっていく上で一番大変なことは、なんと言ってもその責任の重さです。
結婚式は全ての瞬間が一生に一度しかなく、やり直しをすることができません。
そのため念入りな事前準備はもちろんのこと、当日トラブルが起きた時の対応力も必要になってきます。
お客様にとって一生に一度なので、どんなに経験が浅くてもミスが許されないことは他の職業にはない大変なことでしょう。
5.ウエディングプランナーの平均年収
ウエディングプランナーの平均年収は、350万円前後と言われています。
企業ごとに異なるのはもちろん、勤務地や担当業務によっても大きく異なります。
また、月の担当施行件数や新規接客の契約数に応じて、インセンティブがつく給与形態が多いです。
残業代やボーナスの有無は企業によって異なるので、入社前にしっかり調べておくと良いでしょう。
ウエディングプランナーの主な就職先
ここからは、ウエディングプランナーの主な就職先についてご紹介していきます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.専門式場
ウエディングプランナーの就職先の1つに専門式場があります。
そもそも専門式場とは、結婚式を執り行うために建てられた専用施設です。
挙式から披露宴まで完結できるよう、チャペルや神殿が併設されていて、施設内には雰囲気の異なる複数の披露宴会場があります。
格式高い雰囲気の専門式場が多く、安心感のある接客や知名度のある場所での挙式を希望している新郎新婦が多く来館します。
ベテランスタッフも多いため、専門式場ならウエディングプランナーの基礎から身につけられるでしょう。
2.ホテル
ブライダル事業も行っているホテルであれば、ウエディングプランナーとしてホテルに就職することも可能です。
ホテルでは、宿泊できることはもちろん、丁寧なおもてなしと美味しいお料理でゲストを迎えるフォーマルな結婚式が特徴です。
ホテルでは、結婚式以外にイベントや宴会なども行われるため、他部署の状況を把握してプランニングを進める力が必要になります。
場合によっては新郎新婦の希望を100%叶えられないこともあるため、企画力よりも二人に合った提案力が求められるでしょう。
3.ゲストハウス
ゲストハウスとは、専門式場やホテルの後に登場した今最も人気のある結婚式場です。
ガーデンやプールが併設されており、一軒家の邸宅を貸し切ったような空間で結婚式を行えるのが特徴。
1日1組しか結婚式を行わない式場も多く、他の新郎新婦とバッティングする心配がないことも人気の理由の一つです。
ゲストハウスでは、華やかな施設の雰囲気や演出の豊富さから、結婚式にこだわりを持った新郎新婦を接客することが多いです。
なるべく二人の理想に近づけるよう、オリジナリティ溢れる演出を提案する力などが求められるでしょう。
4.プロデュース会社
結婚式のプロデュース会社に就職してウエディングプランナーとして働く方法もあります。
プロデュース会社では、様々な会場と提携し場所を借りる形で結婚式をプロデュースしています。
自社で式場を所有しているわけではないので、まずは二人にあった会場探しからサポートしていきます。
他の就職先にはない、提携会場ごとの特徴や演出などを把握する力や、二人の希望を引き出すヒアリング力が必要となるでしょう。
5.レストラン
ウエディングも行っているレストランに就職するケースもあります。
通常はレストランとして営業しているため、設備やチャペルはシンプルなことがほとんど。
レストランウエディングは、お料理でゲストをもてなすアットホームな結婚式が特徴です。
レストランでウエディングプランナー業務だけを行うことはなく、プランニング業務とホールスタッフを兼任する形になるでしょう。
専門式場やゲストハウスよりも結婚式の数が少ないため、1組1組の新郎新婦とじっくり向き合うことができます。
ウエディングプランナーに役立つ資格
ウエディングプランナーになるために必須な学歴や資格はありませんが、取得しておけば就職や業務に活かせる資格があります。
ここでは、主な2つの資格についてご紹介していきます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.ブライダルコーディネート技能検定
この検定には、1級・2級・3級があり、等級に応じて受験資格に実務経験が必要になります。
学科試験と接客シーンを想定したロールプレイなどの実技試験を行い、70%以上が合格基準です。
この試験に合格すれば、どれだけ結婚式のことを知っているかという証明にもなるので、お客様に安心感を与えることもできます。
まずは、実務経験の有無に関わらず受験できる3級から挑戦してみましょう。
2.ABC協会認定ブライダルプランナー検定
ブライダルコーディネート技能検定とは異なり、誰でも受験することが可能。
試験内容は、見積もり作成や結婚式の進行、3大宗教の挙式の違いなどブライダルの基礎知識が問われます。
7割程度が合格の目安で、学科試験のみなので比較的勉強しやすい試験と言えるでしょう。
ウエディングプランナーに求められるスキルとは?
最後に、ウエディングプランナーに求められるスキルについてご紹介していきます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.コミュニケーション力がある
コミュニケーション力があることは、ウエディングプランナーとして働くのであれば当然のスキルです。
一生に一度の大切な結婚式をプロデュースする仕事なので、通常の接客業よりもさらに細やかなコミュニケーションが求められます。
また、結婚式ではスタッフ間の連携も重要なため円滑なコミュニケーションを取れる人が向いているでしょう。
2.一生に一度をプロデュースする責任感がある
新郎新婦二人の人生で大切なイベントをプロデュースする責任感があることも、ウエディングプランナーに求められるスキルです。
結婚式は全ての瞬間が一生に一度しかなく、新郎新婦が数百万円の大金を払って行います。
そのためミスは許されず、当日は二人に喜んでもらえる1日にしなければなりません。
準備期間から信頼関係を築き、一生に一度の結婚式を任せてもらっているという責任を持ちながら接客することが大切です。
3.臨機応変な対応ができる
時に臨機応変な対応ができることも、ウエディングプランナーに求められるスキルです。
結婚式では、いくら念入りに打ち合わせや準備をしていても、スケジュール通りにいかないことも多々あります。
トラブルやイレギュラーにも臨機応変に対応できるかどうかが、信頼されるウエディングプランナーの分かれ道です。
臨機応変に対応する力を磨いて、結婚式を滞りなく進められるようにしましょう。
まとめ:仕事内容ややりがいを知ってお客様に信頼されるウエディングプランナーになろう!
いかがでしたか?
今回は、筆者の実体験からウエディングプランナーの具体的な仕事内容ややりがいなどをご紹介していきました。
ウエディングプランナーは一生に一度の結婚式に携われる素敵な仕事です。
お客様と真摯に向き合い責任を持って仕事をすることで、自分自身にとっても忘れられない経験ができるでしょう。
ブライダル業界の華やかな面だけでなく大変な面も知って、お客様から信頼されるウエディングプランナーを目指してくださいね。