ご祝儀袋を用意する際、「0(ゼロ)」の書き方に迷う方は少なくありません。
普段なら気にしないようなことも結婚式の準備となると急に気になってくるものです。
「横書きならアラビア数字の0でいいのか?」
「全て漢数字にするべき?」
「包んだ金額は漢字で書くんだったよね」
本記事ではこれらの疑問を解消し、縦書きのご祝儀袋にふさわしい「ゼロ」の表記についてわかりやすく解説します。
郵便番号や金額など具体的なシーンに応じて正しい書き方を紹介するので、参考にしてくださいね。
正しいマナーを押さえて、恥をかかないご祝儀を用意しましょう!
ご祝儀袋に数字を書き込む箇所
ご祝儀袋の数字を書き込む箇所を紹介していきます。
中袋の表面
ご祝儀の中には内袋があり、その表面には、包んだ金額を記載します。
この際、金額は通常のアラビア数字ではなく、漢数字(大字)を使って記載するのが一般的です。
これは、改ざんを防ぐための伝統的な方法でもあります。
「金」から始めて「円」で締めるように書きましょう。
中袋の裏面
ご祝儀袋の中袋の裏面には、誰からの贈り物であるか正確に分かるように差出人の名前と住所を記入します。
郵便番号と住所を書く際に数字を書きこむことになるでしょう。
書き方のコツは後の項目で紹介していきます。
数字を縦書きで書くときの考え方
数字を縦書きで書く時は基本的に漢数字を用います。
ゼロは「〇」と書いたり、または「三十」というように読み方をそのまま書く場合も。
使い分けの方法について解説します。
1.命数法
命数法とは発音に基づいて数字を書く方法で、数字を漢字で書き表す方法の1つです。
読み手に正確な情報を伝えることができ、読んだ通りに書くことがポイント。
例えば「30」は「三〇」とはせず、「三十」と表記します。
2.記数法
記数法とは、数字をそのままの形で表記する方法です。
アラビア数字をそのまま漢字に変換して書くのが特徴です。
例えば「123」は「一二三」となり、「30」は「三〇」と表記されます。
「123」を「ひゃくにじゅうさん」と読まずに「いちにいさん」と読むときに使うと読みやすいでしょう。
住所はこの方法で記載されることが多いです。
3.0(ゼロ)の書き方
縦書きで「ゼロ」を書く際には、「〇」を使用することが基本です。
「〇」は、横長の楕円形を意識して書くのがコツ。
また、「零」という漢字もありますが、「〇」を使うのが一般的です。
アラビア数字の「0」を縦書きで使うことは避けるようにしましょう。
ご祝儀の中袋の書き方
中袋には、金額や贈り主の住所、氏名などを書きます。
数字の書き方のほか書き方のマナーを解説するので参考にしてみてくださいね。
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包んだ金額の書き方
中袋に包んだ金額は表面に記入します。
金額は「金参萬円」などのように漢数字を用いて表記するのが一般的で、毛筆の縦書きで記入してください。
各数字の大字での書き方は以下の通りです。
1 | 3 | 5 | 7 | 8 | 10 |
金 壱 萬 圓 |
金 参 萬 圓 |
金 伍 萬 圓 |
金 七 萬 圓 |
金 八 萬 圓 |
金 拾 萬 圓 也 |
住所の書き方
中袋の裏面には縦書きで送る側の住所と氏名を記入します。
こちらも毛筆が好ましいですが、文字数が多い場合のみボールペンを使用してもかまいません。
記入欄がなくても住所と名前を書くようにしましょう。
まずは郵便番号を記入し、その下に都道府県から始まる住所を書きます。
郵便番号は横書きする場合はアラビア数字でOKですが、縦書きの場合は記数法で書いてください。
- 枠がないときの郵便番号の書き方
- 番地の書き方
- アルファベットの書き方
▼枠がないときの郵便番号の書き方
ご祝儀袋の中袋に郵便番号を書く欄がない場合もあります。
その場合でも省略せずに郵便番号から記入しましょう。
住所と統一感を持たせるために縦書きで郵便番号を書くのもおすすめです。
▼番地の書き方
住所の番地は「一丁目一番地」のように書きます。
「3丁目27番地」に済んでいる場合は「三丁目二七番地」と書きましょう。
ただし一・二・三は縦書きで並ぶと見にくいので、命数法を使ったりスペースを空けるなど工夫が必要です。
▼アルファベットの書き方
住所や名前にアルファベットが含まれる場合も基本は縦書きです。
カタカナでも書ける場合はカタカナにして縦書きするのがおすすめ。
横に回転して書くのも望ましくありません。
筆記用具について
ご祝儀袋に書く際には、基本的に毛筆や筆ペンを使用します。
ただし、中袋の裏面に住所や氏名など文字数が多い情報を記載する場合には、読みやすさを考慮してボールペンを活用しても問題ありません。
適切な筆記用具を使い、誠意と品位を伝えることが大切です。
まとめ:ご祝儀袋は数字も縦書きで書こう
ご祝儀袋を記入する際には、ゼロの書き方も含めマナーを守ることが大切です。
金額や郵便番号を書く際には、漢数字を用いた縦書きが一般的な方法。
日頃使わない表現かもしれませんが、格式を重んじルールに則って用意しましょう。
丁寧な作法で用意したご祝儀袋は、他のものより心のこもった贈り物になります。
本記事を参考に正しくご祝儀を用意してくださいんね。