結婚式を挙げると決めると様々な、数え切れないほど存在する「アイテム」や「オプション」を一つひとつ選んでいくことになります。フラワーシャワーやテーブルクロスなどの小さいものから大きいものまで、結婚式を彩るもの全てです。しかしながら、1つ1つ選んでいては時間がかかりすぎるため、会場や業者がチョイスしたセット商品があるのが通常です。このセット商品ですが、内容を金額ベースで考えると基本的にお得です。そして・・・セット商品のデメリットとして「いらないものまでも、ついでにセットされている」ということが挙げられます。一つひとつの合算よりも何割かお得だけど・・・「必要なもの」と「欲しいもの」だけで考えると、大してお得ではなくなってしまうのです。そんな時は必ず、「このセットでお願いしたいんですけど、これははずしてもう少しお安くならないでしょうか?」と、打診してみましょう。セット商品を、さらにカスタマイズしてもらうのです。ただし、お得になっているものにあまり注文をつけすぎると業者さんも困ってしまうので、単品の合計金額より少し安くなっていたら妥協しましょう。でも・・・それでも・・・どうしても会場の業者では、ちょうどいい妥協案が見つからない!そんな時は「持ち込み」という手段も検討してみましょう。持ち込みとは、本来は会場の業者に注文して用意する商品(オプション)を自分達で用意することです。基本的には、その会場の業者に頼むのが常識となっていますが、最近では従来必要なものであった「持ち込み料」を取らない会場も増えてきています。
会場内の業者が「割高」なのは仕方が無い
結婚式で使う・利用するものは準備を進めながら、一つひとつチョイスし、購入(借りる)することになります。そして、それらは「結婚式価格」と呼ばれているように、普通に生活している中で目にする価格よりも基本的に高く設定されています。「割高」であることは、疑いようがありません。「ぼったくり」といわれてしまうほどに高価格になってしまうのには様々な理由がありますが、その中でも一番の要因はマージンです。ほぼ「ショバ代」・・・のようなものであり、売り上げの30%~50%を結婚式場に「上納」しなければなりません。(テナントなので当然といえば当然なのですが・・・)各業者は、その金額も計算して価格を設定しています。高価格にも関わらず実際は利益があまり出ず、場合によっては赤字になってしまうこともあります。赤字になるなら売らなければいいじゃないか、と言われてしまうかもしれませんが「ラインナップ」を豊富に用意することも、それはそれで重要なことなのです。
●節約する努力をする
そこで、会場内の業者から買う・借りるのではなく、自分達で探し、「結婚式価格ではない価格」で買ったもの・サービスを利用するという方法が昨今、密かに流行っており、現在では何らかのものを持ち込むカップルがほとんどです。会場内の業者は結婚式の専門なので、ある程度のクオリティにはなってはいますが、それに負けないものを提供する「結婚式のための持ち込み専門業者」も増えてきています。
・ドレス
・ペーパーアイテム
・プロフィールビデオ
・引き出物
様々なオプションを持ち込める時代になっています。ただし、なんでも「持ち込み」にすればいいかといえば・・・そうでもありません。「持ち込みによる節約」はスタンダードになりつつありますが、なんでもかんでも持ち込めばいい、というものではありません。持ち込みするべきものと、しないほうがいいものがあります。節約にはなったが・・・結果的には持ち込まなければ良かったということも珍しくはありません。いや、むしろあります。ここでは「持ち込むべきもの」と「持ち込まないほうがいいもの」をまとめました。
●持ち込んでいいもの・メリットがあるもの
「ベース」ではなく、「プラスアルファ」となる要素のものが多く
・アクセサリー
・ブーケ
・プロフィールビデオ
・エンドロール(自作 or 用意できる形)
・引き出物
どれも「当日の流れ」に左右されないことが特徴です。
●持ち込まないほうがいいもの・デメリットがありそうなもの
やはり「核」となるものは、会場に任せるべきなのです。
・ドレス(ベール)
・ペーパーアイテム各種(場合によってはアリ)
・司会者
・スタイリスト
・カメラマン(スナップ・ビデオ)
「欠かせないもの」であり、且つ<後悔>しやすいものです。
持ち込んでいい理由
結婚式場の立場からすると、基本的には持ち込みをして欲しくありません。理由としては、
・会場の売り上げにならない
・いつもの慣れている業者の方がやりやすいから
以上が挙げられます。しかし、昔ほど嫌がられているわけではなく、手順さえしっかり踏まえ、滞りなく手配すれば問題ありません。また、持ち込み料を徴収しない会場も増えているため、遠慮せずに自分達の考えをプランナーに伝えましょう。ここでは一つひとつの理由を簡単に紹介しておきます。
●アクセサリー
ほとんどの会場で、持ち込み自由です。ただし、「ベール」と「セット」になっていることの多い「ティアラ」は、しっかりと検討してから持ち込みましょう。
●ブーケ
会場でブーケを注文する業者は会場の装飾も担っていることが多いですが、新婦が持つブーケだけは持ち込みをすることもできるはずです。小さな節約ですが身近な方からいただいたブーケを持つこともでき、また1つ思い出が増えると思います。
●プロフィールビデオ
会場で注文すると割高になってしまう商品のため、ネットで格安業者を見つけて自分達で用意するカップルも増えています。また友人が作ってくれるパターンや、お2人で自作するカップルも多いです。
●エンドロール(自作 or 用意できる形)
こちらもプロフィールビデオと同じく格安業者や<自作>のカップルも多いです。また、当日編集商品に限ってはリスクが多いですが、予め用意しておくものであれば安心です。
●引き出物
会場だと用意できる種類が少ないことが多いので持ち込みはおすすめです。最近では自分達の写真をプリントした「フリスク」や「キットカット」なども流行っています。また、出身地の名物を配るのもいいかもしれません。
持ち込むべきではない理由
そもそも持ち込みを利用するメリットとして
・費用を抑えられること
・会場にはないオプション品を選べること
が挙げられますが、実際に当日を迎えてからでないと分からないというデメリットがあるものもあります。持ち込みにするとややこしいもの、結果的に残念なことになりやすいものをまとめました。
●ドレス(ベール)・・・
当日のスタートの段階で、一番つまずきやすいのがこれです。当日になってサイズが合わない(試着の際はやや緩めに着せても本番はガチガチにしめる)。会場外の貸し出し業者というのは、当日はノータッチのため起こりやすいトラブルです。また、せっかくの「手作りベール」などに関しても、うまく付かない・ドレスに合わない等のトラブルが起こりやすいので、事前にうまく合わせるように工夫しましょう。
●スタイリスト
普段、ブライダルのメイクをやっていない方がやる場合、うまく妥協ラインを決められず、時間を考えず、その後がどんどん伸びてしまうことが非常に多いです。当日の挙式・披露宴の滞りない進行のためにはメイクアップとお色直しの時間を、しっかり守ることが何より大事です。美容師のご友人などがやると言っても、やんわりと断りましょう。
●ペーパーアイテム各種
ゲスト席の名札ですが、文字の間違えがあった際に対応ができない(遅くなる)というのが一番の理由です。修正があった際に対応しやすい会場の提携業者を使うようにした方が無難です。ただし、持ち込みの際の手軽さ・節約のしやすさは否定できないため、自信がある!という場合には持ち込みもアリのアイテムになります。
●司会者
披露宴の進行を司るのは司会者です。会場の「いつものやり方」や「癖」を知らないことで、うまく噛み合わずグダグダになり、やりたい事に時間を割くことが出来なかったなどの不満が残ることが多いです。たとえ初対面であっても、その会場に慣れた提携している司会者を使うのが無難なのです。
●カメラマン(スナップ・ビデオ)
こちらもスタイリストや司会者と同じく、「慣れている人間」に任せるのが一番です。特に、その会場のタイムテーブルやスポットを知っている人間に撮影してもらうのがベストです。ビデオ商品であればプロフィールビデオ等の事前準備ができるものは持ち込みにして、当日は会場が提携している業者に撮影してもらいましょう。「アルバム作り」等の素材があればできることを自分達でやってみたり、「格安業者」に依頼したりして費用面とクオリティを両立できるように工夫しましょう。基本的に当日、人間が関わるものは持ち込みには向いていません。当日はその会場の提携している業者に任せて
・事前に用意できるもの
・費用面で後々、工夫できるもの
などで費用を抑える方向に持っていくのがベストです。
手作りする・作ってくれることも
持ち込みの検討をする際に、そもそも外注業者ではなく自分達で制作するという手段もあります。2人で手作りした分の思い出が、また1つ増えることになるでしょう。特に、自分達で手作りすることが多いものは「プロフィールビデオ」や「エンドロール」です。2人の幼かった頃の写真を探したり、見せ合ったりすることで、お互いが生きてきた道のりを再確認することができ、結婚式に対する思いが、より一層、感慨深くなるはずです。特に、「ゲストの写真を使ったエンドロール」では今までお世話になった方々を、もう一度振り返ることができ、おすすめです。改めて感謝の気持ちを持って、当日を迎えられるのではないでしょうか。また、ご友人が率先して作ってくれるという方もいらっしゃいます。そんな時は快くお願いしましょう。自分の小さいころの写真を見られるのは少し恥ずかしいかもしれませんが、せっかくのオファーです、楽しくワイワイ作りましょう。上映ビデオ以外にも「ウェルカムボード」など、小物類を手作りしてくれる方も多いです。クオリティ自体は専門業者の方が上かも知れませんが、自分達のために制作してくれるという気持ちは何にも変えがたいものです。快く受け取って、当日は会場を彩りましょう。持ち込むアイテムをゲストの方に作っていただいた際には、たとえ相手側からの提案だったとしても「心付け」をお渡しするようにしましょう。