披露宴と二次会の間に位置する1.5次会ですが、自由度が高いからこそ迷ってしまう新郎新婦も多いです。
ゲストに喜んでもらいたいけど、費用のことも気になるという方は少なくありません。
「1.5次会っていくらかかるの?」
「会費制にするべき? それともご祝儀制がいいの?」
「会費はいくらに設定すればいいのか知りたい」
本記事では上記のような悩みを元ウエディングプランナーが解説していきます。
1.5次会の費用感や、ご祝儀制/会費制のどちらにすべきか、会費額の設定方法まで1.5次会のことが全て分かるでしょう。
1.5次会は結婚式と別日に行う分、想定以上に自己負担額が増えてしまったと後悔しないように設定しましょう。
結婚式1.5次会とは
1.5次会とは挙式・披露宴ほど堅くはないけれど、2次会ほどカジュアルでもない、挙式とは別日に行うパーティー。
- 海外で結婚式をあげた新郎新婦が帰国後に開くウエディングパーティー
- 親族のみで挙式・披露宴を行った新郎新婦様が別日に行うウエディングパーティー
などが当てはまります。
披露宴へ呼べなかったゲストを招いてお披露目式を行いたい人におすすめのパーティーです。
披露宴や二次会との違い
1.5次会は別日で行う分、自由度の高いパーティーを作り上げることができます。
披露宴のように定番の流れがあるわけでもなく、進行も自由です。
1.5次会でもう一度、人前式で愛を誓う新郎新婦もいらっしゃいました。
そして二次会ほど砕けた場でもないので、しっかりとまとまりある時間を過ごすことができます。
たくさん決めるべきことが出てきますが、その分こだわり抜いたパーティーを開催できますよ。
会費制のときのマナー
1.5次会では会費制を取り入れるのが一般的です。
会費制にした場合のマナーなどがあるので、以下のポイントにも注意してみてください。
▼引出物
引出物はご祝儀のお返しに用意するもの。
会費制のときには用意しません。
そのためご祝儀よりも会費の方が安価になるように設定されます。
▼プチギフト
プチギフトは用意しなくても用意してもいいものです。
大抵の方は用意するので、迷ったらあったほうがよいでしょう。
会費制、ご祝儀制を問わず参加してくれた感謝の気持ちを表すのがプチギフトです。
▼お車代
遠方から参加するゲストには、お車代を渡すことがマナー。
結婚式1.5次会で、会費制であってもお車代を用意しましょう。
お車代は、ゲストがわざわざお祝いに駆けつけてくれることへの感謝の気持ちを表すものです。
交通費の一部をカバーすることで、参加者の負担を軽減できます。
また、スピーチなどの特別な役割を担ってくれるゲストへのお礼としても渡す役目も。
そのため、会費制であってもお車代は用意します。
事前に予算を決め、お車代を確保しておきましょう。
1.5次会の費用について
1.5次会の費用が明確になれば、会費額や自己負担額を計画しやすくなります。
ゲストに負担をかけすぎないよう配慮しつつも、素敵な1.5次会を実現することが可能です。
1.5次会にかかる費用や自己負担額について解説していきます。
1.5次会にかかる金額について
1.5次会にかかる金額は、料理やドリンク、会場費用などによって算出されます。
カジュアルな内容であれば40万円ほどが相場です。
披露宴に近い内容になるにつれ300万円ほどまで見積もりは上がります。
▼1.5次会の費用の内訳例
- 料理
- ドリンク
- 会場使用料
- 音響・映像演出
- ペーパーアイテム
- ウエディングケーキ
- 新婦衣裳
- 新郎衣裳
- ヘアメイク
- 司会者
- カメラマン
- ブーケ
- メインテーブル装花
- ゲストテーブル装花
1.5次会は自由にスタイリングできる一方で、選択するスタイルによってコストが大きく変動します。
レストランでのカジュアルなパーティーに比べて、高級ホテルで行う場合の方が費用が嵩むことが多いです。
さらに、料理の形式やドリンクの提供内容も全体の予算を大きく左右します。
また、招待客の人数も重要な要素です。
こだわりたいポイントと節約できるポイントを明確にして計画を立てましょう。
自己負担額について
自己負担額は1.5次会の内容と会費額ご祝儀額によって異なります。
例えば2次会風のカジュアルなパーティーでご祝儀制にすれば、自己負担はほとんどでないでしょう。
しかしそれではゲストを十分におもてなししたとは言い難いです。
自己負担を出したくない場合は、カジュアルなパーティーにして総額を抑えるか、フォーマルめの内容でご祝儀制を採用するといった方法があります。
2次会の自己負担額が10万円~15万円といわれていますので、20万円ほどは自己負担する心づもりがちょうどよいかもしれませんね。
1.5次会で費用を抑えるコツ
費用を抑えるためのコツは複数あります。
- web招待状を使用する
- プロカメラマンは入れない
- 立食スタイルにする
また、会場の装飾も手作りやレンタルを活用することで、予算を抑えることが可能です。
特にシンプルなデコレーションにすることで、無駄な出費を避けつつもおしゃれな雰囲気を演出できます。
以下のポイントも参考に1.5次会の費用を抑えてみてください。
▼web招待状を使用する
web招待状を利用することで印刷費用や郵送費を削減することができます。
紙の招待状を使用すると印刷費や郵送費などのコストがかかり、100枚の招待状を送る場合は2万~3万円ほど必要です。
一方で、Web招待状を利用することでコストを大幅に削減することができます。
web招待状はほとんどのサービスが無料もしくは数百円程度で利用できるため、数万円の節約が可能です。
・デザインが簡単
・メールやSNSで瞬時に送信することができる
・出欠の管理も自動化される
・ゲストリストの管理がスムーズ
・エコである
・紙の招待状に比べて形式的な印象が弱まる
コスト面での節約を実現しつつ、デザインや管理の便利さを兼ね備えたWeb招待状は、1.5次会などのカジュアルな結婚式において特におすすめです。
最適な招待方法を選ぶことで、より思い出に残る特別な一日を作り上げることができるでしょう。
紙とwebの招待状について、以下の記事で詳しく比較しています。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6391/
▼プロカメラマンは入れない
予算が厳しい場合、カメラマンを入れないことでコストを大幅に削減できます。
カメラマンを頼むと数万円かかりますので、大きな節約ポイントです。
また、カメラマンがいないことでよりアットホームに楽しむこともできるでしょう。
ゲストにカメラをお願いすることで、良い思い出を残しつつ費用を軽減することも可能です。
ゲスト全員にたくさんの写真や動画を撮ってもらうよう依頼することで、様々な視点から1.5次会を見返すことができるでしょう。
▼立食スタイルにする
ビュッフェ形式の場合、1人当たりの料金が比較的安く設定されることが多いため、全体のコストを抑えることができます。
また、この形式は会場全体を賑やかでカジュアルな雰囲気にしやすいです。
立食形式にすることで、着席スタイルよりも少ない予算で1.5次会を開催できます。
立食スタイルにするとよりカジュアルな囲気に近づくため、リラックスした雰囲気を希望するカップルには最適です。
立食スタイルであれば安い会費に設定することもできるので、ゲストの負担も少ないでしょう。
1.5次会を会費制にするべきかご祝儀制にするべきか
1.5次会でご祝儀制にするかどうかは、早めに決めましょう。
ゲストへ招待状を出すときにも表記がいりますし、予算の見通しを立てるためにもあらかじめ決まっていると楽です。
それぞれのメリット、デメリットも紹介していきます。
基本的には、どんな雰囲気のパーティーにしたいかに合わせてどちらか選んでもらえれば問題ありません。
1.5次会は会場の選択肢も多いですし、お堅めの結婚式から飲み会風の結婚式まで雰囲気の振り幅も大きいです。
挙式披露宴はご祝儀制、2次会は会費制というのがもはや暗黙の了解ですが、1.5次会はどちらの属性も持っているので決まりはありません。
そこからメリット、デメリットをもとに判断してもらえれば幸いです。
ご祝儀制のメリット/デメリット
披露宴寄りのフォーマルな結婚式にするのであればご祝儀制のほうが雰囲気に合います。
▼ご祝儀制のメリット
- 参加ゲスト層によっては多めにご祝儀が集まる可能性がある
- 引出物を用意できる
ご祝儀制を採用することでパーティーの雰囲気はぐっとフォーマルになります。
しっかりとした1.5次会を開催する場合にはご祝儀制がぴったりです。
▼ご祝儀制のデメリット
- 自己負担額がパーティー終了まで読めない
- 雰囲気が堅くなる
- 受付係を立てる必要がある
ご祝儀は開けてみるまでいくら集まったのか分からず、自己負担額が予想と大きく外れる場合もありえます。
予算に余裕があるのであれば問題ありませんが、なるべく抑えたいのであれば会費制を採用したほうが安全です。
また、ご祝儀を包むのにもいろいろとマナーがありますから、パーティーに参加する前から厳かな空気を感じさせてしまうでしょう。
そして、友人に依頼して受付係を立てなければならないという点が挙げられます。
ご祝儀制の場合、受付スタッフではご祝儀を預かれません。
会費制と違い、誰がいくら持ってきたのか把握できず、万が一紛失があった場合に責任を取れないからです。
会費制であれば誰が出席していていくら支払ったか把握できます。
預かっている金額と一致するかどうかの確認もできるというわけです。
ご祝儀制ですと紛失があったのかどうかも確認が難しくなります。
その責任を負えないためご祝儀制の場合は受付係を別で立てる必要があるのです。
会費制のメリット/デメリット
2次会寄りのカジュアルな結婚式にするのであれば会費制のほうがマッチします。
▼会費制のメリット
- パーティー開催前に予算が立てやすい
- ゲストの負担が減る
- 引出物を用意しなくてもよい
あらかじめ金額と参加人数が分かっていれば、事前に自己負担額の予測ができます。
これにより出費しすぎることも、もっと予算をかけられたのにと後悔することも少なくなるでしょう。
ご祝儀よりも安い金額で設定できるので、ゲストに負担もかけにくいです。
▼会費制のデメリット
- 2次会寄りのカジュアルな雰囲気になってしまう
- 途中から結婚式に予算をかけたくなった場合は自己負担額を増やすしかない
2次会も会費制になることが多いので、ゲスト側の認識としてカジュアルな結婚式と思われてしまう可能性が高くなります。
フォーマルな結婚式にしたいけどゲストの負担を減らすために会費制にした、という場合に思い通りの雰囲気にならない可能性も。
また、会費額を途中で変更することはゲストの負担になります。
始めに立てた予算計画から変更があると、自己負担額が増えることもあるでしょう。
会費額の決め方
1.5次会の会費の相場は 1万円~2万円くらいです。
2次会の場合は会費相場5,000円~8,000円くらいで、1.5次会よりも安くなっています。
それは、開催日に違いがあるため。
2次会の場合は挙式披露宴と同日なので、披露宴の装花を持ち込めば装花を新たに用意する必要はありませんし、ヘアメイクを一から行う必要もありません。
でも1.5次会の場合だと必要な場合は手配が必要です。
カジュアルにしたいとはいえ、ドレスとタキシードで臨みたい新郎新婦も多いですし、ヘアセットだけでも美容室で済ませる新婦が多いです。
そのほか装花、ブーケ、ブートニアも新たに用意する場合はそこにも費用がかかります。
そのため金額の相場は、2次会より1.5次会の方が少し高くなっているのです。
2次会と比べてしまうと高く見えますが、ゲストから見れば1次会と変わりありません。
ご祝儀にしたときより安く見えるので、ゲスト側が1万円~2万円の設定を見て高すぎると思うことは少ないです。
雰囲気や自己負担額と併せて会費額を決めてみてください。
1.どんなパーティーにしたいか
まず、どのような雰囲気の1.5次会にしたいのかを明確にすることが重要です。
カジュアルで楽しい雰囲気を重視したいのか、ある程度のフォーマルさを求めるのかによって、会費の設定も変わります。
例えば、二次会寄りの1.5次会を目指す場合、会費は1万円程度で設定することが多いです。
この場合、ゲストもリラックスして楽しい時間を過ごしやすくなり、カジュアルな雰囲気を作り出すことができます。
一方で、フォーマルな披露宴寄りの1.5次会を検討している場合は、会費を2万円程度に設定することが一般的です。
このようなパーティーでは、ゲストに喜ばれる料理やサービスを提供するために、一定の費用を確保する必要があります。
カジュアルな雰囲気であれば会費を抑え、フォーマルな雰囲気であれば相応の会費を設定しましょう。
2.パーティー内容と料理形態に合わせて決める
パーティーの内容や料理形態は、ゲストの満足度と会費額に影響します。
特に結婚式1.5次会では、ゲストが支払う会費額が期待値に直結します。
豪華なコース料理を提供する場合、1人あたりの会費が高く設定されることが一般的です。
一方、立食スタイルやブッフェ形式の場合は、比較的安価な会費設定が一般的となっています。
重要なのは、会費額とパーティーの雰囲気が一致していることです。
ゲストが支払う会費に見合った価値を提供することができれば、ゲストは満足し楽しい時間を過ごすことができます。
逆に、高額な会費を支払っても、それに見合った料理や雰囲気が提供されない場合、ゲストの不満の原因にも。
会費額とパーティー内容が釣り合うように会費を設定しましょう。
- 1万円以下の場合
- 1万円~1.5万円の場合
- 1.5万円~2万円の場合
▼1万円以下の場合
1万円以下の会費の場合、立食スタイルやカジュアルなスナックを中心とした軽食の提供が適しています。
会費1万円以下の結婚式1.5次会は、2次会のようなカジュアルな雰囲気が特徴です。
立食のブッフェ形式を採用することで、ゲスト同士が自由に交流できる環境が整い、ゲスト同士が気軽に会話を楽しむアットホームな結婚式になるでしょう。
食事やドリンクの質にもこだわりつつ、料理のバリエーションを工夫することで、コストを抑えながらも満足度の高いパーティーを実現できます。
▼1万円~1.5万円の場合
1万円から1.5万円程度の会費が平均相場です。
この価格帯であれば、着席形式のブッフェやコース料理など、手の込んだ料理を提供することができます。
また、年配のゲストやビジネス関係者がいる場合にも適した金額であり、一定の格式を持たせることも。
1.5次会ならではのカジュアルさとフォーマルさを兼ね備えた雰囲気は、多くのゲストに喜ばれます。
この価格帯であれば、美味しい料理と心地よい空間が提供でき、ゲストにとっても印象深いパーティーとなるでしょう。
▼1.5万円~2万円の場合
会費が1.5万円から2万円に設定される結婚式1.5次会は、非常にフォーマルな雰囲気になります。
この価格帯であれば、クオリティの高いフルコース料理を提供することが一般的です。
料理は味だけでなく見た目にもこだわり、一皿一皿が華やかで目にも楽しめるものが期待されるでしょう。
高品質な料理とサービス、そしてフォーマルな雰囲気が一体となってゲストの印象に残る結婚式になります。
披露宴に近い雰囲気で考えているのであれば、2万円ほどがちょうどいいです。
3.自己負担額から決める
会費の設定は、新郎新婦がどれだけの金額を自己負担するかという観点からも決められます。
- 1.5次会全体にかかる費用を算出
- 総費用から自己負担額を引く
- 残った金額を出席予定の人数で割る
この方法でも会費額は決められます。
例えば、1.5次会全体の費用が100万円で、新郎新婦が20万円自己負担する場合、残りの80万円を出席者数で割ります。
仮に出席予定者が50名であれば、一人当たりの会費は1.6万円です。
ただし、会費額はゲストの期待値でもあります。
会費額に見合ったパーティーかどうかも踏まえて判断しましょう。
まとめ:どんな1.5次会にしたいのかに合わせて費用を考えよう
いかがでしたでしょうか。
1.5次会を開催する場合の費用や、会費額の決め方について解説しました。
1.5次会を検討中の新郎新婦様の参考になれば幸いです。
1.5次会でご祝儀制にするか、会費をいくらにするかは基本的に行いたいパーティーの雰囲気に合わせて決めれば大丈夫です。
フォーマルな結婚式にしたいのであればご祝儀制、カジュアルな結婚式にしたいのであれば会費制にしましょう。
金額は相場の1万円~2万円を参考に、自己負担額とゲストの期待値を考慮しながら決めてみてください。
素敵なウエディングパーティーになるよう祈っています。