ウエディングドレスについて悩むとき、一緒に出てくるのがパニエをどうするのかという問題です。
どんな種類があって、何を選べばいいのか、そもそも必要なものなのか。
分からないことがたくさん出てくることでしょう。
ウエディングドレスのフィッティング経験もある元ウエディングプランナーである筆者が、そんな悩みを解決していきます。
パニエはウエディングドレスを着る時に合わせて提案するものなので、コーディネーターよりもフィッティング係の方がパニエに詳しいことも多いです。
パニエでウエディングドレスの形が決まると言っても過言ではありません。
何を選べばいいのか、どんな観点から絞り込めばいいのかを紹介しているので、理想のシルエットを叶える参考にしてみてください。
ウエディングドレス用のパニエって?
パニエとは、スカートを膨らませるために履くアンダースカートのことです。
下着に分類され、イメージとしてはスカートの下に履くふわふわしたスカートやワイヤーの入ったスカートといったところです。
そのため、パニエのある・なしでドレスのボリュームが違ってきます。
ロリィタファッションやゴシックファッションの際にもパニエはよく着用され、お店で売っているところを見ることも多くなってきました。
ただ、ウエディングドレス用パニエとなると少し種類や見た目が違ってきます。
自分で探す場合は間違えて他の形のドレス用に作られているものを購入しないように注意しましょう。
レンタルしたほうがいい? 自分で用意するべき?
ドレスをショップでレンタルする場合は、そのまま一緒にパニエもレンタルする場合がほとんどです。
スタッフにお任せで問題ありませんが、事前にパニエのことを知っておくことで理想のドレス姿を叶えやすくなるでしょう。
一方で、ドレスは購入済みであったり、受け継いだものだったり、自作の場合もあることでしょう。
パニエのみレンタルしているショップはほぼなく、自分で探す必要があるため本記事も参考に合うものを探してみてください。
ウエディングドレス用パニエはレンタルできるのであればレンタルがおすすめです。
選んだドレスに合う・合わないがあるため、試着して決めてください。
パニエを履く理由とは
パニエがあることでドレスにボリュームを持たせることができ、ドレスらしいシルエットに整えることができます。
特にAラインやプリンセスラインのドレスの場合は必須と言えるでしょう。
また、ワイヤー入りのタイプであれば足元に空間ができますので、足さばきが楽になります。
裾が持ち上がる形になりますので、ヒールで踏んでしまう可能性も低くできるのです。
椅子に座る際に意識するポイントはありますが、結婚式場であれば介添人にお任せして問題なく座れます。
または、ワイヤーなしのタイプであれば違和感もなくスムーズに椅子に座れるでしょう。
パニエをなしにするとどうなるのか
パニエをなしにした場合は、すらっとしたシルエットになりカジュアルな印象を与えます。
狭いところも通れますし動きやすさが違うので、二次会やカジュアルなウエディングパーティーなどはパニエなしがおすすめです。
ただ、ドレスの形によっては貧相に見られてしまう可能性もあります。
パニエを履いた方がボリュームも出ますし、ウエディングドレスらしいシルエットになるため、迷っているのであればあった方がいいです。
もし、重さが心配なのであればノンワイヤータイプも検討してみてください。
ボリュームを出したくない場合にもおすすめです。
▼パニエなしでもいいウエディングドレスとは
そもそもパニエなしで問題ないウエディングドレスの形が3つあります。
それはエンパイアライン、スレンダーライン、マーメイドラインのウエディングドレスです。
この3つはボリュームを出すことを求められていないドレスなので、なくても問題ありません。
マーメイドラインのみ専用のパニエがありますが、個人的にはなくてよいと思っています。
ウエディングドレスに合わせてパニエを選ぼう
ウエディングドレス用パニエは、ドレスの形に合わせて様々な種類があります。
基本的にはワイヤーが入っているものがメインになり、フリルなどの装飾はない傾向が強いです。
パニエはドレスの形に合わせて選び、そこから長さ、直径やワイヤーの有無などで絞り込んでいきます。
ドレスショップでレンタルする場合はドレスショップの方にお任せしてしまってもいいでしょう。
細かなこだわりについては次の項目が参考になります。
自分で購入する際などは、以下の形がメインになってきますので、参考にしてみてください。
必要なものがどの形なのか、よく確認することをおすすめします。
フリーマーケットアプリも充実してきており、ブライダルアイテムの取引も多いですが、買い間違いのないようお気をつけください。
Aライン用
ウエストはすっきりめで裾は広がったデザインです。
人気の形なので、種類も豊富で選択肢が多く理想の1品が見つかるでしょう。
プリンセスライン用
ウエストからボリュームのあるデザインで、ワイヤーを多く重ねてスカート部分に膨らみを持たせることができます。
Aラインと並んで人気のあるデザインですから、選択肢が多いことも嬉しいポイントです。
マーメイドライン用
マーメイドライン用のパニエは、足元にだけボリュームを持たせるデザインになっています。
もともとドレスがボリュームを出すデザインではないので、パニエは必須ではありません。
メリハリを付けたいときや、デザイン的にボリュームが欲しいときに着用するのがおすすめです。
ドレスとの相性によってシルエットが大きく変わるため、履くのであれば試着を必ずしてください。
ロングトレーン用
後ろにボリュームをもたせるデザインになっており、後ろ姿を美しく演出してくれます。
足元は前方ではなく後方に空間ができ、ワイヤーは楕円形です。
ミニドレス用
スカートの丈に合わせて短く、ワイヤーはないデザインが多いです。
ウエディング用にこだわらずファッション用にまで手を広げれば、遊び心あるデザインのものも選択肢に入ってきます。
選択肢の自由度が高いといえるでしょう。
理想のシルエットを叶えるパニエの選び方
ウエディングドレスの形に合わせたパニエを絞り込んでも、まだまだ数が多く次はどう選べばいいのかと悩む方も少なくありません。
以下の項目を参考に理想のシルエットを叶えるパニエを探してみてください。
ドレスの丈、直径で選ぶ
パニエはウエディングドレスの裾から見えないように着用するのが基本です。
長さが合っていないと、足元が丸見えになってしまったり貧相に見えたりしてしまうので、注意してください。
またスカート部分の布量が少ないと大きなパニエが履けないこともあります。
直径が小さかったり、広がらないドレスの場合はワイヤーなしのチュールパニエも検討してみてください。
ワイヤーの有無
ワイヤー入りのパニエは豪華でウエディングらしいシルエットを作ってくれます。
ワイヤーがないチュールパニエはナチュラルに膨らみを持たせてくれるでしょう。
ドレスのスカート部分の長さによって、合っているワイヤーの直径や本数は違います。
これは直接着て合わせて、比較してみるのが一番です。
布量の多い、長いドレスであれば、大きくて多段ワイヤーのものでも着こなすことができます。
布量の少ないドレスであれば小さくてワイヤーの本数も少なめのものがおすすめです。
理想のボリューム感とも照らし合わせて選んでみてください。
とにかくゴージャスに、という方はプリンセスラインのドレスに6段のフリルパニエ、といった具合に組み合わせると理想に近づきます。
注意点としては、中身を充実させればさせるほど、腰回りが重たくなっていくという点です。結構動きにくくなります。
体型に合わせる
意外と重要になるのがウエスト部分が合うかどうかです。
パニエはマジックテープで留めて、さらに紐で縛って落ちないようにするタイプが多くなっています。
途中でパニエだけ落としてしまうなんて事故は起こしたくないですよね。
余程のことでなければ気にする必要はありませんが、結婚式の最中に落ちてこないものを選ぶというのは大事なポイントです。
パニエ自体の装飾
また、パニエ自体の装飾から選ぶという選択方法もあります。
装飾は少ない傾向が強いですが、中にはフリルを多くあしらったデザインもあるのです。
ドレスの裾の部分から少しだけ中のフリルを覗かせる、という上級テクニックを使いたいときには裾のデザインもチェックしましょう。
基本的には見せないものなので、気にすることはありません。
ただ、鮮やかな色合いのフリルをドレスの裾からチラリと見せる、ファッションリーダー的な新婦様もいらっしゃいました。
パニエを履いているときのイスの座り方
ワイヤー入りパニエだとドレスの形が固定されますが、ワイヤー入りでも椅子に座れますのでご安心ください。
練習ができるのであれば事前に練習できるといいのですが、椅子に座る際は後ろ側のワイヤーをたくし上げて座ります。
やり方は背中側で一番下のワイヤーを掴み、最上段のワイヤーとまとめて座り、ドレスを整えるだけです。
ワイヤーの上、ドレスの上には座りません。
肘掛けのある椅子だとワイヤーが曲がりシルエットも崩れるので注意してください。
浅く座るなどの対応が必要になります。
式場であれば介添人がつきますので、お任せしましょう。
背もたれがなければスカートの中に椅子を隠すように座れば大丈夫です。
ワイヤーなしであれば、普段スカートを履いているときのように座っても問題ありません。
まとめ:理想が叶うパニエを選んで美しい姿で過ごそう
ウエディングドレス用パニエの選び方について紹介しました。
パニエの選び方やあったほうがいいのかで悩んでいる新婦様の参考になれば幸いです。
ドレスに合わせてパニエを選んだあとは、理想のシルエットを思い浮かべながら1つに絞っていきましょう。
せっかくのウエディングドレスを美しく着こなすためにも、小物1つからこだわっていきたいですよね。
レンタルするにも、購入するにも理想の1着が見つかることを祈っています。