和婚でもリングピローを使うことは可能ですが、なかなかイメージが付かないかもしれませんね。
「和風のリングピローはどうやって用意すればいいの?」
「手作りしたいけど、つまみ細工以外の装飾ってない?」
「神前式でも指輪交換ってしていい?」
本記事では元ウエディングプランナーが和風リングピローの作り方やアイデア、演出について解説しています。これまでリングピローを自作された新婦様もいらっしゃいましたので、作成のコツなど参考になれば幸いです。
簡単に用意する方法も紹介しているので、時間がないプレ花嫁様もぜひ目を通してみてください。理想のリングピローで結婚式を迎えましょう。
和婚でも指輪交換はする?
結婚指輪の交換と言えば、教会で新婦様に新郎様が薬指に指輪を贈る、というイメージの方も多いのではないでしょうか。神社や和装で行うイメージはなかなか持てないかもしれません。
しかし、指輪の交換自体に宗教的な意味はなく、神前式でも仏前式でも指輪交換を行うことは可能です。
指輪交換に宗教的な意味はない
指輪は、切れ目のない円が永遠を表すとされています。そしてそれを心臓に繋がると信じられている薬指にはめることで、死が2人を分かつまでの誓いを表現しているのです。
キリスト教だからこうする、というようなことではありません。逆を言えばやらなくても問題のない、演出の1つであるとも言えます。
ただ、誓いを具現化する演出としてこのシーンに憧れのある新婦様も少なくありませんので、ぜひ取り入れていきましょう。
神前式で指輪交換をするときの注意点
指輪交換に宗教的な意味はありませんが、神前式で行いたい場合は確認が必要です。初めから進行プログラムに組み込まれているところもあれば、希望がなければ取り入れないところもあります。
ホテルなど施設内の神殿で挙式を執り行う場合は、初めから組み込まれていることが多いです。進行プログラムに組み込まれていなくて、指輪交換を行いたい場合は早めにプランナーに相談しましょう。
神前式でのリングピローは、和風で周りに馴染むデザインが望ましいです。神前式での挙式の際、結婚指輪は三方に乗せられ運ばれます。
三方に和紙(敷き紙)を敷いてその上に乗せられるでしょうから、それを踏まえたうえでのデザインがおすすめ。三方はお月見の際に月見団子を乗せている台、というのが一番イメージしやすいでしょうか。
リングピローが参列者の目に入ることは基本なく、誰かに見せる予定がなければ指輪を買ったときの箱や、結婚指輪をそのまま直置きでも問題はありません。
神前式で指輪交換ができないときは
神前式では時間が限られているので、場合によっては挙式中に指輪の交換ができないかもしれません。その場合は披露宴に組み込めないか検討してみてください。
披露宴ではエンゲージカバーセレモニーも兼ねて行うのがおすすめです。エンゲージカバーセレモニーとは結婚指輪の上に婚約指輪を重ねて付ける演出のこと。
お二人の誓いに婚約指輪で蓋をするという意味があります。婚約指輪のお披露目も兼ねることができるので、婚約指輪も見せたい方はプランナーに相談してみてください。
リングピローの用意方法
和風のリングピローは以下の方法で用意できます。
自作する場合は後回しにせずすぐに取り掛かりましょう。残された時間やコストを考慮の上、購入を視野にいれることも手の1つです。
レンタル
レンタルは結婚式場や指輪ショップがやっていることもあります。レンタルというだけあってオーソドックスなデザインであることがいです。
特にこだわりがない場合はレンタルでもよいでしょう。
自作する
自作する場合は、手作りキットを活用する方法と0から手作りする方法があります。理想のデザインや使える時間、手先の器用さなどを鑑みてどっちの方法にするのか決めてみてください。
▼手作りキットを活用する
手作りキットの活用がおすすめなのは、ある程度クオリティの保証が欲しい方や時短したい方です。必要なものが全てキットに揃っているので、材料探しの手間もありません。
簡単なひと手間でオリジナリティを出しやすいのも嬉しいポイント。ただ、希望に沿うデザインの手作りキットがないかもしれないことがデメリットです。
▼0から手作りする
0から手作りする場合は、自分の思い通りにリングピローを作成できるので理想を追い求めたい方におすすめです。必要なものも1つずつ自分で決めることができるので、こだわりの1品が作れるでしょう。
100均などで材料を探せば費用の節約にもなります。ただ、材料を揃える手間や作成にかかる時間がデメリットです。
購入する
購入する場合は、オーダーメイドや新品を購入するほかに、先輩花嫁のものを使うという手があります。近年フリマアプリの台頭により、より気軽にウエディングアイテムも手に入るようになりました。
コスト削減にもなりますので、フリマアプリの活用も視野に入れてみてください。オーダーメイドについても、専門の業者以外に個人のアマチュアに依頼するという手段も選べます。
升を使った和風リングピローの作り方
和風リングピローの基本型となるのが升を使ったリングピローです。升に布や綿を詰める形になるので、不器用でも作りやすいのが嬉しいポイント。
高さを出すことで豪華に見せつつ、装飾を盛り込みすぎて倒れるという事態も起こりにくいためおすすめです。升ではなく桐箱で作ると高級感が出せます。
以下の作り方も参考にしてみてください。
1.升の大きさに合わせてスポンジをカット
まずは、升に詰めるためのスポンジをカットします。スポンジではなく綿でもOK。
結婚指輪を挟めるように切れ込みを作っておくのがポイントです。
2.スポンジに和風の布を巻く
カットしたスポンジや綿に布を巻きつけていきます。針と糸で縫わなくても、のりでくっつけたり挟み込むだけでも固定できるでしょう。
ちりめんや柄が吉祥文様など和風な布を使用するのがポイントです。ここまでで土台が完成します。
3.飾り付ける
完成した土台を飾り付けていきます。次の項目で装飾のアイデアなどを紹介しているので、参考にしてみてください。
グルーガンがあると飾り付けが簡単なので、手に入れておきましょう。市販のヘアアクセサリーなどから装飾だけ抜き取って使うこともできます。
手作り和風リングピローのアイデア
和風の装飾といえばつまみ細工ですが、つまみ細工以外にも和の雰囲気を出す装飾はあります。以下も参考に和風リングピローのイメージを膨らませてみてください。
結婚指輪を設置する部分のアイデア
切れ込みに結婚指輪を挟む以外にも、でっぱりに結婚指輪を引っ掛けたり紐に巻き付けるという方法もあります。
▼でっぱりのアイデア
- ちりめんで作った座布団
- 待ち針を土台に刺す
- つまみ細工の梅
- 飾り結び
▼紐のアイデア
- 組紐
- 水引き
装飾品のアイデア
以下に和風に仕上げてくれる装飾品のアイデアを紹介していきます。
- 伝統工芸品を使う
- つまみ細工で装飾
- 水引きで装飾
1.伝統工芸品を使う
日本伝統の工芸品を使ったアイデアとして、扇子や貝合わせを使ったリングピローも面白いのではないでしょうか。金の扇子につまみ細工で花を接着し、リングピローとして使うアイデアは作成という面からもおすすめです。
そのまま扇子ブーケにもなります。唯一無二のオリジナルリングピローなら、貝合わせをモチーフにするのはいかがでしょうか。
貝の組み合わせも1組しかぴったり合いませんし、絵柄も唯一無二でしょう。砂原貝絵堂で作成の依頼が可能です。
または、和紙で折った鶴に結婚指輪を持たせる方もいらっしゃいます。こちらはかなりお手軽です。
2.つまみ細工で装飾
和風でハンドメイドといえば、日本の伝統工芸であるつまみ細工です。和風のリングピローというと飾り紐かつまみ細工のどちらかは必ず使用しているといっても過言ではありません。
つまみ細工の梅は基本技法である丸つまみで作ることができるので、初心者にも嬉しいアイテム。豪華感を出すには、葉や花びらも作り空いたスペースを埋めるとよいでしょう。
または鶴など大き目の装飾を作ると寂しくなりません。時短、クオリティを保証したいときは市販のものを使うのがおすすめです。
つまみ細工を使用したヘアアクセサリーなどが夏に売られているので、そこからつまみ細工だけ外せばそのまま飾りとして使用できます。
3.水引きで装飾
水引きや組紐での装飾は、和の雰囲気を出すのみならずリングピローを豪華に見せてくれるでしょう。クッション部分の縁取りなどにしてもかわいいですが、飾り結びに挑戦してみても日本らしさが出ます。
あわじ結びや吉祥結び、几帳結びなどいかにも日本風の結び方で飾り立てることがおすすめです。縁起のよい結び方ばかりですから、結婚指輪を置くのにもぴったり。
水引きは100均のご祝儀袋などからも引き抜くことができますので、簡単に手に入るでしょう。
オリジナルリングピローを使った指輪交換の演出
人前式の場合、挙式内容を自由に決められるのでユニークな指輪交換、唯一無二のリングピローでの演出も可能です。どんな指輪交換になるのかも視野に入れながらリングピローを用意してみてください。
からくり箱のリングピロー
指輪交換の際の演出として、寄木細工の秘密箱やからくり箱でリングピローを作成し、〇秒以内開けられないと罰ゲームという演出も人前式や披露宴ならできます。試練を乗り越え結婚する二人、というコンセプトでの結婚式が叶うでしょう。
からくり箱で作成するなら、ひっくり返したり振ったりしても大丈夫なようにがっちり結婚指輪を固定することを忘れないように気を付けてください。
赤い水引きのリングピロー
運命の赤い糸になぞらえて、小指と小指をつなぐ赤い紐をお互いに結び合うという演出も素敵です。その際は赤い水引のリングピローを用意するとよいでしょう。
まとめ:和風のリングピローを手作りしよう
和風のピローを作成する際のアイデアについて紹介しました。つまみ細工以外にも和の雰囲気を出す方法はあります。
既製品を購入するなど、手作りでもクオリティを保証できる方法はあるので手作りに挑戦してみるのはいかがでしょうか。特に人前式であれば、指輪交換の演出の幅も広がります。
神前式であっても披露宴で指輪交換を行う新郎新婦様もいらっしゃいます。どんな場面で、どんな交換方法なのかも加味してリングピローを用意してみてください。
一生の思い出に残る素敵なリングピローで指輪の交換ができることを祈っています。