結婚資金が不足していて少人数婚を考える方や、身内だけのアットホームな結婚式を希望する方も多いです。
「親族のみの結婚式って具体的にはいくらかかる?」
「もっと安くなる方法はないか」
「家族のみの結婚式であげてもおかしくない?」
本記事では実際に少人数婚をプロデュースした経験をもとに、費用を抑えた結婚式の開催方法や、親族のみの結婚式で盛り上がるコツを元ウエディングプランナーが紹介します。
少人数婚に対応した会場は少ないので、記事を読んだ後はさっそく会場探しをしてみてください。希望に沿ったスタイルが見つかることを祈っています。
親族のみの結婚式メリット/デメリット
親族のみの結婚式ではごく限られた人のみを招待し、結婚式をあげます。バブル期のとにかく派手に盛大に、といった風潮は廃れゲスト中心の必要なものだけであげる結婚式というのが最近のスタイルです。
コロナ禍の影響もあり、小さな結婚式も開催数が増えてきました。親族のみでのウエディングも珍しくありません。
デメリットもありますが、結婚式の費用を抑える手段としては有効なのでぜひ検討してみてください。
親族のみの結婚式のメリット
親族のみの結婚式など少人数ウエディングのメリットとして以下が挙げられます。
- 予算が抑えられる
- アットホームな雰囲気になる
- 仲が深まりやすい
それぞれ見ていきましょう。
▼費用が抑えられる
まずは費用を抑えて開催できることが一番のメリットです。
結婚式の費用では衣裳代と食事代が大きな割合を占めています。
人数が減れば減るだけ食事代は抑えられますから、総額も抑えられるというわけです。
▼アットホームな雰囲気になる
小規模開催になりますからアットホームな雰囲気での結婚式が叶います。
ゲストとの距離が近い、ゆったりとした時間を過ごせるでしょう。
▼仲が深まりやすい
距離が近いということはゲスト同士も仲良くなりやすいということです。
親族のみの参加の場合、相手の親族と仲を深めるチャンスでもあります。
派手な演出はしたくない新郎新婦様にもおすすめです。
親族のみの結婚式のデメリット
以下が親族のみの結婚式のデメリットです。
- 質素になりがち
- 人数の割に自己負担が大きい
- 選べる式場が少ない
- 考えが古い人にはケチをつけられるかもしれない
デメリットについて解説していきます。
▼質素になりがち
人数のボリューム的に盛大にはなりづらく、バブル期の考えのままだと貧相に思われる可能性を否定できません。
▼人数の割に自己負担が大きい
人数に対して自己負担額が大きくなることもデメリットとして挙げられるでしょう。
費用は抑えられますが、自己負担額でみると思ったより安くならなかったと思う新郎新婦様は多いです。
コスパという面で見て、60名での開催に切り替えた新郎新婦様もいらっしゃいました。
選べるのであれば招待人数は多い方がおすすめです。
▼選べる式場が少ない
少人数ウエディングは近年確立されたウエディングスタイルです。
そのためすべての結婚式場が親族のみの結婚式に対応しているとは言えません。
気に入った会場での開催が難しい場合もあります。
親族のみの結婚式6つのスタイルと費用感
一口に親族のみの結婚式といっても、スタイルが異なれば費用感も異なります。スタイルは主に以下の6つです。
それぞれ費用総額からいただいたご祝儀を引いた額が自己負担額となります。会費制の場合は会費額×参加人数分を引くと自己負担額を算出できるでしょう。
1.挙式のみの場合
セレモニーのみ行うスタイルで、婚姻の儀をあげるだけでいいという方におすすめします。教会でも神殿でも親族は参列できることがほとんどですから、招待することにも問題は起こらないでしょう。
ただ、挙式のみに対応している会場は少ないです。ほとんどの会場が挙式と披露宴をセットにしているので、その点は注意してください。
相場感としては以下のようになります。
教会式 | 15万円~25万円 |
神前式 | 10万円~20万円 |
人前式 | 10万円~15万円 |
仏前式 | 10万円~25万円 |
費用を抑えやすいのは人前式です。
挙式のみのいいところは、人数による金額の変動がないことでしょう。オプションを付けすぎなければ低予算でのウエディングが叶います。
2.披露宴のみの場合
海外などで二人きりの挙式をあげた後、身内向けに改めてパーティーを開く場合などもあるでしょう。
1.5次会などとも呼ばれます。このスタイルは参加人数によって費用感が大きく上下することが特徴です。
だいたい一人当たりにかかる費用は2万円と考えておくとよいでしょう。食事代と引き出物代を合わせるとだいたいこれくらいになります。
人数が少ないと上記費用の他に、会場使用料などがかかることも多いです。10名程の参加であれば、総額は30万円以上と見積もっておくことをおすすめします。
3.挙式と披露宴の両方の場合
規模を縮小するだけで、一般的な結婚式と同じ内容で行いたいと考える方も一番多いです。この場合の費用感としては、大人数で開催するときと同様に上から下まであります。
40万円~100万円くらいで収まる方が多いですが、上限はないので盛り込めば盛り込むほど見積額は上がるでしょう。これは規模に関係なく結婚式の全般に言えることです。
挙式と披露宴のセットであれば、少人数プランとしてパック売りをしている会場もあります。少人数ウエディングに対応している会場は増えているので、ぜひ会場を探してみてください。
URL:https://www.kekkonshikijoerabikata.com/introduction_tag/少人数ウエディング/
4.食事会のみの場合
食事会のみの結婚式とは、結婚の報告を兼ねた親しい親族との食事会を開くことを指します。このスタイルは、特別な装飾や大規模な演出を必要としません。
開催場所としては、高級レストランや高層レストランなどの個室を利用することが一般的です。これにより、限られた予算内でありながらも豪華な雰囲気で特別な日を過ごすことができます。
親族との時間を大切にしリラックスして過ごせるため、心地よいひとときを過ごせるでしょう。食事会のみの結婚式は費用を抑えつつも、親しい人たちと温かい時間を過ごすことができる点が魅力です。
▼10人の場合の平均費用
10人規模の食事会のみの場合、平均的な費用は10万円から30万円程度となります。
一人当たり1万円から3万円という計算です。
▼20人の場合の平均費用
20人規模の親族のみの結婚式では、平均費用は20万円から60万円程度となります。
1人当たり1万円から3万円の計算です。
20名程となってくると大きな部屋やフロア貸切も視野に入ってきます。
別料金で会場使用料がかかる場合もあるので注意しましょう。
▼30人の場合の平均費用
30人規模で開催する親族のみの結婚式にかかる平均費用は、30万円から90万円ほどとなります。
1人当たり1万円から3万円で見積もりますが、会場を貸し切るためには会場使用料が必要になるかもしれません。
この規模の食事会では、少し広めの宴会場や特色あるレストランを選ぶことで、ゆったりとした空間を確保できます。
5.リゾートウエディングの場合
リゾートウエディングは、美しい風景とともに結婚式を行う特別なスタイルです。特に人気のあるリゾート地として、以下が挙げられます。
- ハワイ
- グアム
- 沖縄
- 軽井沢
それぞれの地には独自の魅力があり、贅沢な時間を親族と共に過ごすことができるでしょう。親族のみの結婚式を計画している方には、リゾートウエディングがおすすめです。
▼ハワイ
ハワイでのリゾートウエディングは、白砂のビーチと美しい海を背景にした挙式が大きな魅力です。特に親族のみを招待する結婚式は、親密な雰囲気を楽しむことができる点で人気があります。
ハワイで結婚式を挙げる際の平均費用は、挙式と宿泊費、食事代を含めて100万円から300万円程度が一般的です。
ハワイウエディングについては以下の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/7673/
▼グアム
グアムは、ハワイよりも近場で費用も比較的リーズナブルなリゾートウエディングの選択肢として人気があります。親族のみの結婚式を考えている方にとって、グアムでの挙式は理想的な場所です。
平均的な費用としては、挙式と宿泊費、食事代を含めて100万円から200万円程度が目安となっています。
▼沖縄
沖縄でのリゾートウエディングは、日本国内でもリゾート感あふれる特別な雰囲気を楽しむことができます。挙式費用と宿泊費、食事代を含めて80万円から150万円程度が一般的です。
沖縄の美しい海と自然に囲まれた中で、リラックスした時間を過ごすのは何物にも代えがたい思い出になるでしょう。
▼軽井沢
軽井沢は、四季折々の自然が美しいリゾート地での結婚式に最適です。特に自然環境に恵まれた軽井沢では、親族のみの結婚式が、温かくアットホームな雰囲気で行えます。
費用は50万円から120万円程度が目安です。特に夏場や紅葉の時期に行う結婚式は、爽やかな気候と美しい風景を楽しむことができ、親族との特別な時間を過ごすのにぴったりのロケーションです。
6.フォトウエディングの場合
いくら小規模な開催といえど、ウエディングというのはお金がかかります。費用的に式の開催は難しそうだが何かしたい、という新郎新婦様におすすめなのがフォトウエディングです。
フォトウエディングとは写真だけの結婚式のことを指します。思い出は形に残しつつ費用を抑えることができるので、毎年一定のカップルが採用しているウエディングスタイルです。
ロケーション撮影/スタジオ撮影、個人カメラマンなど選択肢も広いので、理想の仕上がりを追求するのもよいでしょう。
詳しくは以下の記事も目を通してみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/8111/
費用を抑えるコツ
費用を抑えるコツは、派手にしすぎず必要なサービスのみのアットホームなウエディングパーティーにすることです。
人数も少ないので、いろいろとイベントを盛り込むより歓談時間を確保した方がゲスト満足度も高いでしょう。
具体的には以下を参考にしてみてください。
レストランで宴内人前式にする
レストランでウエディングパーティーを開催すると費用を大幅に抑えることができます。ウエディング専門の会場ではありませんので、余分なオプションを追加する心配も少ないでしょう。
挙式も行いたい場合は、宴内人前式がおすすめです。結婚の誓いの後そのままシームレスにパーティーに移行できます。
ゲストとの距離も近くなるので、親族のみの結婚式にもおすすめ。
オフシーズンなど人気のない日にする
結婚式をオフシーズンや平日、さらに仏滅などの人気のない日に行うことで、費用を大幅に抑えることができます。結婚式シーズンとして一般的に人気なのは春や秋の土日ですが、これらの時期や日取りを避けることで、費用を節約可能です。
▼例
- 冬
- 夏
- 平日
- 仏滅
親族のみの結婚式は通常の披露宴よりも規模が小さく、アットホームな雰囲気を楽しむことができるため、柔軟なプランが選びやすくなります。
日程を工夫することで同じ内容の結婚式でも大幅なコストダウンが可能です。
持ち込みを多くする
一般的な結婚式と同様に、持ち込みできるものは持ち込んだ方が総費用を抑えることが可能です。
親族のみの結婚式の場合、人材関係を持ち込みにしてもよいでしょう。親族のみの会なので、進行がグダグダになってもそれはそれで楽しむ新郎新婦様が多いです。
むしろ参加人数が少ないほど、部外者は少ない方が盛り上がりやすくなっています。司会者やカメラマンは、親族の中から依頼してみてはいかがでしょうか。
演出を少なくする
オプションを少なくすればその分の追加費用はかかりません。憧れの演出も多いと思いますが、親族のみの結婚式でも理想通りに事が運ぶのかよく考えてから組み込みましょう。
残念な結果になりがちなのはフラワーシャワーやブーケトスです。
人数が少ないと花びらも少なくなりあっという間に終わってしまいます。ブーケトスも参加人数が少ないと、いまいち盛り上がらないこともしばしばありました。
また、ケーキ入刀のケーキについても、大きすぎると余る結果に繋がります。ケーキ入刀・ファーストバイトのセレモニーはあってもいいですが、人数に合った大きさのケーキを用意してください。
親族のみの結婚式で盛り上がるコツ
親族のみの結婚式で懸念されることといえば、盛り上がるのかどうかという点ではないでしょうか。人数別で盛り上げるコツや演出についてのアイデアを紹介していきます。
ごく親しい親族のみ(6名~15名規模)での結婚式の場合
特に何もしなくても歓談だけで過ごせる人数です。たっぷりと歓談の時間を取って、両家の仲を深めましょう。途中で席替えの時間をとってもいいかもしれません。
逆に長引くゲームなど入れてしまうと、途中でだれてしまう可能性もあります。もし組み込みたい演出があるのであれば、サクサクと進められるものがおすすめです。
親族のみ(15名~25名規模)での結婚式の場合
歓談メインで、ちょっとした演出を組み込むのがおすすめの人数になります。ケーキ入刀など会話や移動のきっかけになるような演出だとなおよいでしょう。
ゲームを組み込むのであれば、時間の読めないビンゴよりもクイズゲームなどがおすすめです。司会がプロでない場合は特に間延びした際の対応が難しいので、スムーズに進みそうなものにしてみてください。
少人数でも盛り上がる演出については以下の記事でも詳しく解説しています。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/7110/
親族と親しい友人のみ(25名~40名規模)での結婚式の場合
40名以上いれば大人数でのパーティーと同様に準備して問題ありません。これくらいの人数がいると盛り上がりに欠けることは少ないです。
演出についても特に注意事項はありませんが、人数が少なめであることに留意して工夫をするとなおよいでしょう。フラワーシャワーは一人当たりの花びらを多めにするなどがおすすめです。
まとめ:予算が少なくても楽しく結婚式をあげよう
親族のみの結婚式について紹介しました。家族婚というスタイルも確立されつつあり、これから広まっていくことでしょう。
ただ、参加人数が少なくても意外とお金がかかるので賢く節約してみてください。規模が小さい分、質にこだわりたい新郎新婦様も多いです。
フォトウエディングという選択肢もありますし、お二人の希望に沿ったウエディングが開催できることを祈っています。