結婚のお祝いを直接渡すことができず、郵送という方法を取る場合があります。結婚式に出席ができなかったり、結婚式自体をご夫婦が行わなかったりと理由はさまざまかと思います。
「ご祝儀を郵送するにはどうしたらいいの?」
「いつ送ればいい?」
「いくらが相場?」
本記事ではご祝儀を郵送する際の方法や、結婚式を欠席する場合のマナーなどについて解説します。お互いが気持ちよくご祝儀のやり取りができるように、方法を確認しておきましょう。
料金や郵送時の注意点なども紹介しているので、参考にしながら発送してみてください。
ご祝儀を郵送するのはどんな時か
まずは、自分が郵送でお祝いを渡しても失礼のないケースなのか、確認してみるのがいいでしょう。ご祝儀を郵送してしまうと不自然な場合もあるので、しっかりと確認しておくことが大切です。
もしも今後、招待された結婚式に出席できないというシーンがあった場合にも役立つ知識なので、身に付けておくといいですね。
▼ご祝儀は手渡しが基本
ご祝儀は手渡しをするのが基本、ということをまずはしっかりと頭に入れておきましょう。郵送はどうしても手渡しが難しい場合の手段ということになります。
そのため、招待された結婚式に出席するにも関わらず、ご祝儀を郵送で渡すのは、控える方がいいですね。結婚式に出られないなど、なかなか会えない場合の方法として郵送を使うのが一般的です。
1.結婚式を欠席するとき
結婚式を欠席する場合には、欠席するのが決まった時期などにより、ご祝儀として渡す金額に差が生じます。お互いに嫌な気持ちを残さないためにも、郵送する時期や金額をしっかり把握しておくことが重要です。
理由があっての欠席かと思いますが、せっかくの招待を断ってしまうことを意識して、失礼のない方法でご祝儀を渡しましょう。以下に欠席のタイミング別のご祝儀額の目安を説明していきます。
▼直前に欠席した場合の金額相場
この場合の直前とは、結婚式の2週間前を目安にするのがいいでしょう。
直前に欠席が決まってしまった場合には、当日持参する予定であったご祝儀と同額を用意するのが基本です。
席や食事などを用意してもらっていたことを配慮しての金額となります。
お詫びのメッセージとともに郵送しましょう。
▼出席の返答をしたあとに欠席した場合の金額相場
直前というわけではないが、すでに招待状などへ出席の返答をしてしまっている場合の欠席には、当日持参予定であったご祝儀の半額を用意します。
直前でないことから、新郎新婦に気を遣わせないためにも、満額ではないほうがいいでしょう。
▼招待状に欠席で返答をした場合の金額相場
あらかじめ欠席の意向を伝えている場合には、郵送するご祝儀の金額に特に決まりはありません。
お祝いの気持ちとして、1万円〜を目安に郵送するのがいいでしょう。
▼結婚式に招待されてない場合の金額相場
招待を受けていない場合は、特にご祝儀を贈る必要はありません。
なにかお祝いをしたいという方は、気持ち程度の金額を送ってもいいですし、現金を贈るほどでもない場合には、祝電などほかの形でお祝いを伝えるのも素敵ですね。
2.結婚式をあげない場合
結婚する2人が結婚式をしない選択をすることもあるでしょう。その場合には、お祝いの気持ちとして、1万円程度を目安にご祝儀を送るのがおすすめです。
ご祝儀でなければいけないということはないので、プレゼントなどを郵送するのも喜ばれるのではないでしょうか。
現金書留とは何か
現金書留とは現金を郵送するための一般書留です。現金は通常の郵便で送ることが郵便法で禁じられています。
現金を送りたい場合には、現金書留を使用しましょう。大切な人へ贈るお祝いだからこそ、きちんとした専用のサービスで郵送すると、送った側も送ってもらった側も安心ですね。
書留の1種
書留とは、郵便局に預けてから届け先に届くまでの配達状況を記録し、万が一のことがあれば規定の範囲内で賠償が受けられるサービスのことをいいます。
失くしたら絶対に困る重要な書類や、お祝いなどの現金、商品券などを送りたい場合にも使いやすいシステムです。
▼書留の特徴
- 追跡システムがある
(郵便局のホームページから配達状況をチェック可能) - 補償がある
- 土日祝日にも配達してくれる
- 受け取りには受領印が必要
- 再配達の場合は希望の時間を指定できる
現金はこの現金書留のみでしか郵送する方法がなく、専用の封筒を購入して使用します。専用封筒には、小型サイズ(定形内郵便物サイズ)と大型サイズ(定形外郵便物サイズ)の2種類あり、送りたいご祝儀袋の大きさに合わせて購入するのがいいでしょう。
郵便局で購入可能
現金書留用の封筒は、コンビニなどで販売がないので、郵便局の窓口で購入しましょう。郵送する際にも、ポスト投函やコンビニでの送付は受け付けられていないので、購入時と同じく窓口に出向く必要があります。
現金封筒は、大小サイズに関わらず、一律21円で販売されていますよ。
ご祝儀の郵送方法
次に、ご祝儀や郵送する際に使う封筒が用意できたあとの発送方法について説明していきます。大切な品を郵送するので、間違いのないようよく確認しながら準備していきましょう。
(2024年7月時点での情報になるので、最新情報は郵便局のホームページでも確認してみてくださいね。)
いつまでに郵送すればいい?
結婚式の直前では新郎新婦もばたばたしているので、結婚式の1か月~2か月前が目安です。1週間を切ったら結婚式後に郵送することも視野に入れましょう。
結婚式に招待されていない場合は、気負わせないためにも結婚式後に渡すのがおすすめ。結婚式後は2週間~3週間程で生活が落ち着くので、少し経ってから郵送しましょう。
名前など必要事項を記入
現金書留用の封筒には、必要事項の記入欄が設けられていますので、その内容通りに空欄を埋めていきましょう。相手にもそのままの状態で届くものになるため、なるべく丁寧に記載しておくのがいいですね。
▼現金書留用の封筒に記入する事項
- お届け先情報
・郵便番号
・住所
・名前
・電話番号
- 送り主の情報
・郵便番号
・住所
・名前
・電話番号
もちろん名前や住所に誤りがないよう細心の注意を払うことも忘れずに。裏面には、割り印を押す箇所があるので、最後に忘れずに印鑑を押してくださいね。
郵送料金について
現金書留の発送にかかる料金は以下の通りです。
現金封筒 | 21円 |
利用手数料 | 480円 |
上記料金に、通常の郵便料金と損害賠償を合わせた金額が必要になります。郵便料金は、郵便物の重さによって変動します。
小型現金封筒 | 25g以内 | 84円 |
50g以内 | 94円 | |
大型現金封筒 | 50g以内 | 120円 |
損害賠償額は、特に申し出をしない場合は1万円とされています。心配な場合には、5000円ごとに+11円で補償を追加することが可能で、補償の上限は50万円です。
郵送する額 | 郵送料 (損害要償額が全額の場合) |
1万円 | 585円 |
3万円 | 629円 |
5万円 | 673円 |
2024年7月現在の料金のため、最新の料金については郵便局ホームページをご確認ください。
郵便料金については公式HPでも確認できます。
URL:https://www.post.japanpost.jp/cgi-simulator/envelope.php
封筒にご祝儀袋とメッセージカードを封入
現金書留の封筒には、ご祝儀とメッセージカードを合わせて入れるのがおすすめです。せっかくのお祝い事ですから、ひとことメッセージが添えてあると、受け取る相手も嬉しいのではないでしょうか。
封筒に入れる際には、ご祝儀袋の表面とメッセージカードの表面を合わせるのを忘れないようにしましょう。どんな内容のメッセージを記入するかについては、この後の項目で詳しく解説していきますね。
窓口から発送手続き
現金書留は、その場で料金を支払って郵送する必要があるので、ポストへの投函ができません。必ず受付時間内に郵便局の窓口で手続きしましょう。
ご祝儀袋が現金書留の封筒に入るか心配な方や郵便局に行く回数を減らしたい場合は、ご祝儀袋を用意して持っていき、窓口で封筒を購入してそのまま発送手続きまで済ませてしまう方法がおすすめですよ。
またはゆうゆう窓口でも対応可能です。
ご祝儀袋の用意方法
ご祝儀自体の準備方法は、手渡しで渡す際に用意する方法と変わりありません。渡し方に郵便を使う場合でもマナーは同じなので、表書きの書き方・新札の使用・包み方、などに気をつけながら準備を進めましょう。
ご祝儀袋にも特に決まりはないので、好みに合わせたデザインを選んで使用すればOKです。ただし、現金封筒に入れるということは頭におき、封筒に入りきらないような大きすぎるデザインなどには気をつけると安心です。
お渡しする金額は、この記事の前半部分に記載した通り、手渡し時とは異なる場合も多いので、うっかり入れ間違えてしまわないよう注意が必要です。
お祝いの気持ちを込めて郵送するものですから、手渡し時と同様に、相手に失礼がないよう注意点やマナーを確認し、しっかり準備しておくことが大切ですね。
ご祝儀袋のマナーついて詳しく知りたい方は、ぜひこちらの関連記事をぜひ参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6540/
ご祝儀以外にも結婚祝いのメッセージを送ろう
ご祝儀を郵送で渡す場合には、現金だけでなく、お祝いの気持ちを伝えるメッセージを同封すると、さらに相手に喜ばれます。
もちろんご祝儀だけでもお祝いは伝わりますが、手渡しと違って顔が見えない分、相手を思いやる言葉が添えてあるだけで印象はぐっと変わります。自分が受け取る側だったら、ということを意識して準備してみるのがいいかもしれませんね。
現金書留に同封するメッセージの書き方
同封するメッセージを書く際には、句読点や繰り返しの言葉、忌み言葉を避けて書くように注意しましょう。(「、」や「。」、「重ね重ね」などの繰り返し言葉、「別れ」や「終わり」などの忌み言葉)お祝いのメッセージなので、相手を不快にさせることのないよう、マナー違反には注意が必要です。
相手が友人の場合や、職場関係者、親族など、立場や関係性によって、口調や距離感は親しみやすいものにしてもいいですね。絶対にこういうことを書かなければならない、というルールはないので、お祝いの気持ちを伝えることを大切に文章を考えてみてください。
▼結婚式を欠席した場合の例文
ご結婚おめでとうございます
結婚式へのお招きありがとうございました
せっかくのご招待に〜の理由で参加ができず申し訳ありません
ささやかながら気持ちを同封させていただきます
どうぞお受け取りください
▼結婚式に招待されていない場合の例文
ご結婚おめでとうございます
お2人のご結婚の話をききささやかながら
お祝いの気持ちを同封させていただいます
末長い幸せを心よりお祈り申し上げております
祝電を当日送る
結婚式を欠席した場合でも、祝電を使えば、結婚式当日にお祝いを伝えることができます。
祝電にはたくさんの種類があり、バルーンなどがついた華やかなものや、ぬいぐるみなどの記念になるようなちょっとしたプレゼントがついたものも用意が可能です。相手の好みに合わせた祝電で、当日にお祝いを伝えるのも素敵な方法ですね。
電報の送り方については以下の記事が参考になります。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/7790/
まとめ:ご祝儀を郵送するときも正しく送ろう
ここまで紹介してきた通り、ご祝儀を郵送するのは、結婚式を欠席する場合や招待されていない場合など、手渡しが難しい場合の手段です。本来であれば直接あって手渡しをするものだということを忘れずに、配慮しながら丁寧に相手に郵送するのがいいですね。
メッセージの書き方や郵送方法など、はじめての経験で心配に思う方も多いかもしれません。しかし、今後も招待された結婚式を欠席しなければならないシーンなどがあれば、役に立つ知識ですので、この記事を見ながら身につけておくと便利ですよ。
せっかくのお祝いごとですから、送った側も受け取った側も気持ちよく、お祝いの気持ちをやりとりできるよう、正しい方法を覚えておいてください。少しでもこの記事が参考になれば幸いです。