結婚式への招待はとてもうれしいことですが、やむを得ない理由で欠席しなければいけない場合もあるでしょう。
「水を差さずに結婚式の欠席連絡をするには?」
「結婚式を欠席するときのマナーが知りたい」
「返信はがきの書き方が分からない」
欠席は残念なことですが、マナーを守り誠意を持った対応をすれば、お互いにわだかまりなく欠席を伝えられます。本記事では、欠席連絡時のマナーや欠席理由の書き方などを詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
結婚式を欠席するときのマナー
結婚式の招待状は、基本的に出席の返事を想定して送られています。事前に新郎新婦から声掛けがある場合も多く、出席の意向を伝えてしまっている場合にはより欠席の返事がしづらく感じてしまうかもしれません。
しかし欠席の返事こそ、新郎新婦への気遣いが重要です。新郎新婦が出席してほしいと考え、招待状を用意してくれているということをしっかり意識して、心のこもった連絡を入れましょう。
披露宴には出席し、結婚式の二次会だけ欠席したい場合のメッセージについては以下の記事で詳しく解説しています。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/7420/
欠席連絡は急ぎ伝える
欠席しなければいけないことがすでにわかっている場合には、できるだけ早く連絡をすることが大切です。特に招待状を受け取った後に欠席することになった時には、その旨を新郎新婦に先に伝えておくのがポイント。
すぐに電話やメールで伝え、後から返信はがきを送りましょう。いきなり欠席のはがきを受け取るのと、ある程度事情を知ったうえで欠席のはがきを受け取るのでは、受け取り手の心情は大きく異なります。
自分だったらどう感じるかを考えながら対応していくことがポイントです。特に、結婚式は彼らにとって特別な日であるため、配慮ある言葉で欠席の理由を伝えましょう。
▼欠席が決まっている場合のメール例文
欠席が決まってしまった場合には、まずは新郎新婦に電話で連絡を入れます。電話が難しい場合にはメールやLINEなどメッセージでも問題ありませんが、直接話すよりも感情が伝わりにくいので書き方には注意が必要です。
いきなり欠席を伝えるのではなく、まずは「出席できるか分からないが、なるべく調整したい」という内容を伝え、その後返信はがきで改めて欠席を伝えます。
結婚式の招待状を受け取りました。ご招待ありがとうございます。
せっかくお招きいただいたのですが、参加が難しいかもしれません。
なるべく出席させていただきたいので、可能な限り予定を調整できればと思っています。
招待状へのお返事が遅くなり申し訳ありませんが、少しお時間をいただけますと幸いです。
▼欠席するかもしれない場合のメール例文
招待状が届いた段階で出欠を決定できない場合には、そのことを新郎新婦に伝えておきましょう。
招待状が手元に届いてから1週間以内に返事ができるかどうかが目安です。前項同様、できれば電話連絡で、難しい場合にはメッセージで伝えておきます。
結婚式の招待状を受け取りました。ご招待ありがとうございます。
せっかくお招きいただいたのですが、参加ができるかまだわからない状況です。
なるべく出席させていただきたいので、予定を調整できればと思っています。
◯月◯日までには出欠の連絡ができるかと思いますので、少しお時間をいただけますと幸いです。
招待状へのお返事が遅くなり申し訳ありません。
▼結婚式の当日に欠席になった場合の電話例
結婚式の当日に急遽欠席しなければならなくなった場合、迅速に結婚式場の担当者に連絡を入れます。新郎新婦は式の準備で忙しい可能性があるため、会場側への連絡が適切です。
▼電話をかける際のポイント
- 自分の名前
- 出席予定の宴会名(両家名)
- 欠席理由
挙式の時間なども答えられるとなおよいでしょう。また、理由は具体的に説明する必要はなく、「急用が入った」「体調不良」という形でも大丈夫です。
新郎新婦へはメールで連絡を入れておくのがおすすめ。
返信はがきの投函は時間を置く
欠席の場合の返信はがきは、1週間ほど時間をあけてから投函します。
届いてすぐに欠席のはがきを出してしまうと、結婚式に来たくなかったのかも、と新郎新婦に誤解されるかもしれません。欠席が確定していても、出席できるよう都合をつけようとしたことを表すために、少し時間を置くのがよいでしょう。
また、返信はがきの内容にはお祝いの気持ちや、申し訳ないという気持ちを添えると、より丁寧に思いを伝えることができます。具体的なメッセージとしては、後の項目で紹介するので参考にしてみてくださいね。
欠席連絡は真面目にする
返信はがきにくだけたメッセージやかわいいイラストなどを添えるのは、出席の返信のみにとどめます。
欠席を明るく伝えられると、あまり良い印象を受けない人もいるかもしれません。友人宛であっても「親しき仲にも礼儀あり」をしっかりと意識した丁寧な返信が必要です。
特に結婚式は、新郎新婦にとって一生に一度の大切な日。新郎新婦がそのメッセージを受け取った時に、少しでも喜びや感謝の気持ちが伝わるよう努めることが大切です。
招待状の返信はがきの書き方
まずは正しい返信はがきの書き方を確認しておきましょう。欠席というネガティブな連絡になるので、最低限マナーは守っておきたいところです。
基本的な書き方は出席時とあまり変わらず、自分に向けられている敬称を消し、相手側への敬称を書き足します。
表面の書き方
宛先の名前の下に入った「宛」や「行」といった文字は二重線で消し、「様」に書き換えます。新郎新婦2人の名前が書かれている場合には、両方に「様」を付けるのがマナーです。
二重線を引く際には必ず定規を使うなど、丁寧な記入を心がけます。
裏面の書き方
欠席の場合には、「御出席」、御欠席についた「御」、御芳名についた「御芳」の文字を二重線で消します。あとは欠席にわかりやすく◯をつければOKです。
欠席の文字の近くには、「残念ながら欠席させていただきます」と一言書き加えるとより心のこもった返信になります。読む相手が見やすいよう配慮しながら書くことを意識しましょう。
返信はがきの欠席理由の書き方
欠席にはさまざまな理由があるかと思いますが、返信はがきに記載するのは出産などの明るい話題か、出張などのやむを得ない理由の場合にしましょう。喪中や病気などの理由は、お祝いごとに水を差す話題になってしまうので、記入を控えておくのが無難です。
メッセージは出席時と同様に句読点や忌み言葉を避けて書きます。
理由をはっきり書く場合の例文
お祝い事など明るい理由での欠席であれば、理由をはっきりと書いてもかまいません。以下を参考にメッセージを考えてみてください。
- 出産を控えている
- 産後間もない
- 仕事の都合で行けない
- 身内の結婚式と重なっている
- 入学式などと重なっている
▼出産を控えている
ご結婚おめでとうございます
また結婚式へのご招待ありがとうございます
現在出産を間近に控えているため欠席とさせてください
お2人の晴れ姿を見れず残念ですが末永い幸せを心よりお祈りしています
▼産後間もない
ご結婚おめでとうございます
結婚式にぜひ出席したかったのですが
子供が生まれて間もないため欠席させていただきます
またの機会にぜひお祝いの気持ちを伝えさせてください
素敵な1日となることを心より願っております
▼仕事の都合で行けない
ご結婚おめでとうございます
せっかくご招待いただいたのですが
仕事の都合がつかず
残念ながら不参加とさせていただきます
これからのお2人の幸せをお祈りしています
▼身内の結婚式と重なっている
ご結婚おめでとうございます
また結婚式へのご招待ありがとうございました
親族の結婚式と日程が重なってしまったため
残念ながら欠席させていただきます
またの機会にぜひ結婚式のお写真を見せていただけるとうれしいです
末永くお幸せに
▼入学式などと重なっている
ご結婚おめでとうございます
楽しみにしていたのですが
子どもの入学式と重なってしまったため欠席させていただきます
お2人の晴れ姿を見れず残念ですが、末永い幸せを心よりお祈りしています
理由をはっきりと書かない場合の例文
結婚式を欠席する際、理由をはっきりと書かない場合があります。特に、身内の不幸や喪中、法事などの悲しい出来事については、詳細に触れることは避けるのがマナーです。
- 身内の不幸、喪中など
- 病気など
- 旅行や他の人の結婚式などと重なった
このような場合は、「やむを得ない事情により欠席させていただきます」といった表現を用いて、具体的な理由は控えます。相手の気持ちを尊重する姿勢が大切です。
その他、病気や旅行などあまり深く掘り下げたくない理由も同様に簡潔に伝えることが望ましいでしょう。お祝いの席である結婚式に水を差さないためにも、配慮あるコミュニケーションを心掛けることが重要です。
▼身内の不幸、喪中など
ご結婚おめでとうございます
誠に残念ですが
やむを得ない事情があり欠席させていただきます
お2人の晴れ姿が見れずとても残念です
素敵な家庭を築いていかれますことを願っております
▼病気など
ご結婚おめでとうございます
参列を楽しみにしていたのですが
やむを得ない事情のため欠席とさせていただきます
せっかくご招待いただいたにも関わらず申し訳ありません
これからのお2人の幸せを心よりお祈りしています
▼旅行や他の人の結婚式などと重なった
ご結婚おめでとうございます
あいにく先約がありますため欠席とさせてください
素敵な結婚式となりますことを心より願っております
結婚式を欠席した場合のお祝い方法
結婚式に出席するだけがお祝いというわけではありません。結婚式に出席できない場合はほかの方法でお祝いの気持ちを伝えるのはどうでしょうか。
できれば結婚式とは別日に直接会う機会を設けて、お祝いの言葉を掛けるのがベストです。自分に合ったお祝いの方法を見つけてくださいね。
1.ご祝儀を用意する
招待状の返信はがきにて欠席の連絡を入れている場合は、気持ち程度のご祝儀を贈るのが一般的です。ただし、連絡をしたタイミングによって渡す金額が変わってくるので注意しましょう。
- 直前の欠席ほど多く包む
- ご祝儀袋の用意方法
- 郵送での渡し方
▼直前の欠席ほど多く包む
結婚式の1か月前までに欠席した場合、渡そうと思っていたご祝儀の金額の1/3から1/2を包むのが目安となります。まだ料理のキャンセルなどは効くので、気持ち程度の額を渡しましょう。
一方、結婚式の1か月を切っての欠席になった場合は、全額を包むのが礼儀です。用意していた引き出物や料理のキャンセルが難しくなるので、お詫びの気持ちを込めて全額用意しましょう。
欠席の状況に応じたご祝儀の金額を決定することで、失礼のない対応ができます。
ご祝儀の金額については以下の記事が参考になるでしょう
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/9976/
▼ご祝儀袋の用意方法
ご祝儀袋は包む金額に応じて袋の豪華さを変えます。1万円であれば簡略的なご祝儀袋でも大丈夫です。
ご祝儀袋は婚礼用だけでなく様々な種類があります。水引きが赤白や金銀のもので結び切りになっているものを選び、他のお祝いのご祝儀袋と間違えないようにしましょう。
ご祝儀袋を用意する際のマナーを確認しておきたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6540/
▼郵送での渡し方
ご祝儀は直接渡せるのがベストですが、郵送で送ることもできます。郵送でご祝儀を渡す場合、現金書留を利用しましょう。
現金書留を利用する際は、まずご祝儀袋を通常通りに用意します。その後、郵便局で現金書留用の封筒を受け取り、必要事項を記入してください。
ポストでの投函はできないため、郵便局でそのまま記入するのがおすすめです。発送後は、追跡サービスを利用することで、無事に届いたかを確認することができます。
現金書留での送り方やマナーはこちらを参考にしてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6528/
2.お祝いの品を用意する
もちろん結婚のお祝いには現金だけでなく、品物を用意してもOK。新居への引っ越しが済んでいるなどの情報があれば、新生活に活用できる実用的なギフトを用意するのも素敵ではないでしょうか。
例えば、新居に役立つキッチン用品やインテリア雑貨、家電などは重宝されるアイテムです。贈り物を選ぶ際は相手の趣味やニーズを考慮し、心のこもった品を選ぶことで感謝の気持ちを表現できます。
- 金額の相場
- お祝いの送り方
▼金額の相場
お祝いの品の金額相場については、一般的にご祝儀と同額を目安にするのが良いとされています。たとえば、欠席時に渡すご祝儀の相場が1万円であれば、お祝いの品もそのくらいの金額に抑えると良いでしょう。
多めに見積もっても、かえって相手を恐縮させてしまう可能性があるので注意が必要です。
▼お祝いの送り方
お祝いの品は結婚式の1週間前までに新郎新婦に渡すのが理想です。直接手渡しできる機会があればそれがベストですが、遠方である場合は郵送も視野に入れましょう。
結婚式後にお祝いの品を送る際は、1か月以内を目安にすることが望ましいです。手紙などメッセージも添えてあると喜ばれますよ。
3.当日に電報(祝電)を送る
結婚式の日に届くよう、会場へ電報を送っておくのも一つの方法です。バルーンがついたものや、ぬいぐるみなどのかわいいプレゼントが入ったものなど、さまざまな種類の祝電があります。
新郎新婦の好みに合わせたデザインを探すなど、サプライズの贈り物として検討してみてもいいかもしれません。お祝いの気持ちを伝える心のこもったメッセージは、何よりうれしいプレゼントになるはずです。
電報の送り方については以下の記事で詳しく解説しています。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/7483/
喜ばれる電報を送りたい方は次の記事が参考になるでしょう。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/8351/
まとめ:出席できなくてもお祝いしよう
結婚式に出席できなくなってしまったことはとても残念ですが、招待してくれた新郎新婦にとってもそれは残念な報告のはず。欠席に気まずさを感じてしまうかもしれませんが、できる限りマナーを守って誠意ある対応をすることが大切です。
メッセージの書き方やお祝い方法にはさまざまなパターンがありますので、相手と自分の関係性をよく見極めながら合ったものを選びましょう。欠席してしまうことを嘆くよりも、今自分にできる精一杯のお祝いを考えることを優先したいですね。
また、欠席する場合には、祝電を送ることも一つの良い方法です。特に、結婚式当日に届く祝電は新郎新婦にとって嬉しいサプライズとなり、そこに自分の気持ちを込めることができます。お祝いの気持ちを直接伝える手段を選ぶことで、欠席の申し訳なさを和らげることができるかもしれません。計画的に心を込めたメッセージを考えて、新郎新婦を祝福しましょう。