ドレスを準備して結婚式に参列する準備は万端と思ったら、靴のことを忘れていた、という人も意外に多いのではないでしょうか。参列の準備といえば、一番に気になるのはやはりドレス、というイメージが強く、靴はギリギリになって焦って準備するなんてこともあるかもしれません。
「結婚式の靴のマナーは?」
「白い靴でもいいの?」
「何を履いて行けばいいのか分からない」
本記事では、結婚式での基本的な靴のマナーから、実際のデザイン例、気になるヒールについての疑問まで、幅広く解説していきます。
靴はコーディネートを左右する大切なポイントです。結婚式という場にふさわしい、マナーに則った一足を選ぶために、まずはしっかりとどの様な靴を選ぶべきなのかを知っておきましょう。
女性の結婚式の靴マナー
結婚式のために素敵なドレスを選んでも、靴との相性が悪かったり、マナーに沿わない靴を選んだりしてしまうとせっかくのコーディネートが台無しになってしまいます。
「おしゃれは足元から」というように、ドレスを選ぶのと同じ気持ちで、靴選びも大切にしたいポイントです。どのような靴が参列にふさわしいのか、まずは基本的な知識を把握しましょう。
基本はパンプス
基本的にパンプスを選んでおけばひとまずは大丈夫です。以下のデザインも気にしながら探してみましょう。
▼つま先とかかとが覆われたデザイン
結婚式では、基本的にはつま先の隠れるパンプスを選びます。パンプスにはかかとが開いたデザインのものもありますが、参列時にはできればかかとも覆われたデザインが良いでしょう。
つま先が出ていると「妻が先立つ」に通ずるとして、縁起が悪いと言われています。
▼ヒールは細くて高いもの
ヒールは3cm以上で、細いピンヒールタイプが正装には似合いやすいです。太めのヒールはどうしてもカジュアルな印象になりがちなので、フォーマルな場では避けるのが無難でしょう。
色と柄について
パンプスの色味には特にNGはありません。できればフォーマル感を感じさせる光沢のある素材と、お祝いの席にふさわしい色味のものを選ぶと良いでしょう。
ワニ革などの直接的に殺傷をイメージさせるものは、結婚式の場で控えておくのがマナーです。
NGな靴
結婚式では正装が求められるため、足元もカジュアルすぎる装いはNGです。たとえば、ブーツやサンダル、ミュール、スニーカーなどはあまりフォーマルな服装に合うデザインではありません。
結婚式の格式にもよりますが、正装をする場合には服装に合わせた靴が選べるよう、しっかりマナーを守った選択を心がけましょう。 冬で寒くても、夏で暑くても会場内ではマナーを守った服装をしてください。
ストッキングを必ず着用
結婚式に裸足はNGなので、夏の結婚式であってもストッキングを必ず着用します。暑い場合は膝丈までの長さのストッキングや靴下のようなストッキングもあるので、活用してみてください。
二次会のみ参加する場合の靴
二次会では結婚式程かしこまる必要はない場合がほとんどです。動きのあるパーティーになることも多いので、見た目がパーティーに相応しければローヒールやオープントゥのパンプスでもよいでしょう。
ただし、フォーマルな雰囲気の二次会の場合は注意してください。カジュアルなパーティーの場合のみマナーが簡略化されると考えておくのが無難です。
お呼ばれ靴を履き回すには?
本来であれば、ドレス1着につき靴も1足用意できるのが理想ですが、コストや収納場所の面から考えてもあまり現実的ではないかもしれません。そういった靴を履く機会が少ない場合には、とくに何足も靴を用意するのはもったいなく感じてしまうでしょう。
これ1足あれば着回しができる、という1足を見つけておくと、急に入り用になった場合にも安心です。
おすすめのカラー
着回しという面を重視すると、どのようなカラーにも合わせやすいベージュやブラック、ホワイトといったカラーが挙げられます。自分が持っている、または選びそうなカラーのドレスに合わせることをイメージすると選びやすいかもしれません。
あまり奇抜な柄やデザインがあるものは、ドレスとのコーディネートの難易度が高くなってしまうので、1足で済ませるという靴には不向きです。
▼ベージュ
肌の色に馴染むベージュはお呼ばれ靴の定番カラーです。
どんなカラーのドレスにも合わせやすいので、1足持って置くと便利でしょう。
普段使いにもおすすめです。
▼黒
黒もどんな色のドレスにも合わせやすいです。
全体の印象が暗くならないように気を付け、引き締め色として取り入れましょう。
▼白
ドレスでは花嫁の色と同じホワイトは避けられますが、靴にはホワイトを選んでもOKです。
白色はブライダルシューズとの兼任もできるので、1足で2役担うこともできます。
バッグと色味を合わせる
ドレスの色味に合う靴を選び、バッグなどの小物の色ともリンクさせることで、さらに統一感のあるおしゃれなコーディネートが作れます。
靴を選ぶ際には、ドレスの色味と合わせて考えるのはもちろん大切ですが、持っているバッグなどとの相性も判断基準の一つにすると良いでしょう。
▼ゴールド
単体では使いにくいゴールドもバッグと色味を合わせれば使いやすいです。
ラメ入りなど派手めなデザインも、披露宴会場では華やかさを添える存在になってくれるでしょう。
▼シルバー
シルバーは普段のちょっとしたおでかけにも意外と重宝します。
キラキラと輝きすぎず、さりげない煌めきを添えてくれるでしょう。
シューズアクセサリーについて
シューズアクセサリーはなしか、ありの場合でもシンプルなデザインのものが上品な印象を与えます。飾りのあるものを選ぶときには、参列時に使用したいアクセサリーと合わせやすいものを選ぶのがおすすめです。
結婚式ではパールのアクセサリーを身につける方も多いかと思いますので、パールを使用したデザインを選ぶのも素敵ではないでしょうか。
ストラップが取り外せる2WAYなどのデザインは、手軽に印象が変えられるので、着回し力がよりアップしますよ。
▼リボン付き
かわいらしいリボンの付いたデザインもおすすめです。
レースのリボンやグリッターでアクセントがついたデザインもおしゃれに決まります。
▼ラメ入り
飾り付きが苦手ということであれば、シューズ自体にラメが施されているものがおすすめです。
細やかな輝きで足元を照らしてくれるでしょう。
おすすめのお呼ばれ靴
履き回しが効きそうなおすすめのお呼ばれ靴を紹介していきます。
▼パール付き
上品なパール装飾が目を惹く、華やかさも兼ね備えたデザインが特徴です。
スッキリとした細身のシルエットが美しく、定番のブラックカラーのため、シックなカラーのドレスに合わせやすいでしょう。
パール部分は取り外しが可能なので、ドレスのデザインやコーディネートに合わせてシンプルにも履けるのがうれしいポイントです。
▼エナメル素材
ツヤっとした光沢のあるエナメル素材を使用した、シンプルなパンプスです。
どのようなデザインのドレスにも合わせやすく、結婚式以外のシーンでも使いやすいでしょう。
高すぎず低すぎずな6cmヒールは、スタイルを美しく見せてくれる効果が期待できます。
ヒールは3㎝以上じゃなきゃだめ?
なるべくヒールは3cm以上と記載しましたが、もちろん絶対にそうでなくてはいけないわけではありません。無理に我慢してハイヒールを履くのではなく、ローヒールを選択するという方法もあります。
ローヒールは歩きやすく安全面にも優れていますが、フォーマルな服装が求められているということを忘れず、しっかり場に合う一足を選びましょう。
また、ローファーはカジュアルなアイテムなので結婚式にはふさわしくありません。制服を着ていく場合にのみ合わせましょう。
ローヒールでもよいパターン
妊娠中や子どもを連れている場合などは、安全面を考慮してローヒールを選ぶのが良いでしょう。余興や受付、二次会の幹事を引き受けているなど、動き回ることが想定されている場合も同様です。
また、普段ヒールを履き慣れておらず、転倒の危険がある場合などにも無理にヒールを履く必要はありません。せっかくの晴れの日に水をさしてしまわないためにも、ヒールにこだわりすぎず、安全に過ごせる靴を選ぶことが大切です。
ローヒールパンプスを選ぶときは
ローヒールのパンプスも、ヒールのあるパンプスを選ぶときと同様のポイントに注意をすればOKです。
ただし、ヒールのあるシルエットに比べて、同じデザインのものでも、どうしてもカジュアルな印象になる傾向にあります。ヒールがない分、なるべくドレッシーなデザインを意識して選んでいくのが良いでしょう。
妊婦や子ども連れにおすすめなローヒールや太いヒールのドレッシーなデザイン例を挙げてみますので、是非参考にして下さい。
▼ローヒールパンプスの例1
今どき感のあるシースルー生地が肌に馴染みやすく、ブラックでありながらキツい印象を与えにくい一足です。
ドットとリボンのデザインが女性らしい雰囲気を演出し、シックなドレスにも合わせやすいでしょう。
カジュアルさを感じさせないフォーマル感がうれしいポイントです。
▼ローヒールパンプスの例2
全体的に同色の刺繍が入った、品を感じるデザイン。
大ぶりなビジューの装飾が華やかで、コーディネートのアクセントにもなります。
どんなドレスにも合わせやすい柔らかい色使いと、ローヒールを感じさせないフォーマル感が魅力です。
当日の足への負担を減らす方法
ヒールのある靴は、履き慣れていないと足を痛めてしまう可能性があります。せっかくの参列の日ですから、足の痛みに気を取られずに、お祝いに集中したいですよね。
当日に足が痛くならないよう、靴が決まったらしっかり対策をとっておきましょう。
事前に履きならす
新しい靴はせっかくなら当日におろしたい、と思う方も多いかもしれません。しかし、おろしたての靴は靴擦れができやすいので、できれば2・3日前にはおろして足に馴染ませておくことをおすすめします。
移動中の靴を用意する
駅から会場までの移動など、公共交通機関を使用する場合、移動中に足が痛くなってしまう可能性も十分に考えられます。移動中には普段から履き慣れた靴を履き、結婚式が始まる前に履き替えてしまうのがおすすめです。
雨が降りそうな場合や新品の状態で参加する場合は試してみてください。履いてきた靴はクロークに預けることができます。
絆創膏を用意する
絆創膏は、怪我をしたあとだけでなく、怪我の防止にも使用できます。自分が靴擦れしがちな箇所や、新しい靴を履いてみて気になる箇所に事前に貼っておくだけでも、足の痛みはかなり軽減されるでしょう。
万が一靴擦れができてしまった場合に備えて、何枚か予備をもっておくと安心です。
まとめ:足元からおしゃれしよう
結婚式での服装にはさまざまなマナーがありますが、靴選びにもある程度TPOに合わせた配慮が必要です。誰かが不快に感じることのないよう、マナーはしっかりと確認しておきましょう。
ただ、マナーだけにとらわれてしまうのではなく、デザインや履き心地など、自分に合った一足を見つけることが大切です。おもいっきりお祝いに集中できるよう、納得のできる靴を探しましょう。