結婚式に臨む花嫁様にとって、気になるポイントの一つが衣装のコーディネートではないでしょうか。ウエディングドレスを着用する際には、ドレスだけでなく、ネックレスなどの小物選びも大切なポイントです。
ドレスとの相性、ヘアスタイル、予算の都合など、さまざまな面から、ネックレスの着用を悩まれている方も多いのではないでしょうか。
「予算が厳しくてネックレスを省こうと思っている」
「ネックレスがなくてもよさそうだけど、なしだとおかしいかな?」
「髪を下すからネックレスはいらない」
本記事では、元ドレスコーディネーターが結婚式でのネックレス着用について詳しく解説していきます。ネックレスの着用に悩んでいる新婦様は、ぜひチェックしてネックレスをどうするか考えてみてください。
結婚式でネックレスなしにするには
ドレスは首元が開いたデザインのものが多いため、ネックレスを着用するのが一般的です。しかし、ウエディングドレスにネックレスなしはNG、というわけではありません。ネックレスをつけないからといって、マナー違反になる心配はないのでご安心ください。
予算の都合などからネックレスを着用しない場合にも、工夫次第で自然なコーディネートがつくれます。以下も参考にしながら、自分らしいネックレスなしでも自然なコーディネートを考えてみてください。
1.顔周りの寂しさをカバーする
ネックレスには、顔周りを華やかに演出する役割があります。ネックレスなしの場合には、その部分をカバーできる対策を取るのが理想的です。ドレスのデザインや自分に似合うのはどのような方法かを考えながら、楽しんでコーディネートを組んでみましょう。
▼大ぶりのピアス・イヤリングを選ぶ
大ぶりのピアスやイヤリングは、ネックレスなしでも顔周りに華やかさをプラスしてくれます。煌びやかで存在感のあるピアス・イヤリングを選ぶことで、デコルテや顔周りに不足しているボリュームを補うことが可能です。パールやクリスタルのような輝きのある素材を選ぶと、一層豪華な印象を与えられるでしょう。
▼ヘアスタイルはダウンスタイルで
ダウンスタイルのヘアアレンジを選ぶことで顔周りのボリュームが増し、バランスが取れます。特に軽いウェーブやハーフアップでボリュームを持たせることで、デコルテが寂しくならないでしょう。顔周りや肩のラインに美しい流れを作ることで、ネックレスなしでも全体のバランスが取れたエレガントな見た目に仕上がります。
▼デコルテにボディメイクを施す
デコルテや肩にボディメイクを施すことで、ネックレスなしでも十分に華やかでエレガントな印象を与えることが可能です。特に、ラメやパール入りのボディパウダーを使用することで、肌に自然な輝きを加えつつ余白を埋めることができます。ネックレスなしでも華やかな印象を与えるでしょう。
2.ネックレスなしで引き立つウエディングドレスを着る
ウエディングドレスによってはネックレスなしのほうがデザインが際立つ場合もあります。例えば、ハイネックタイプや、胸元に華やかなデザインがある場合などです。
これらのウエディングドレスはネックレスなしでも十分に華やかさがあるでしょう。あえてネックレスなしにすることで、ごちゃごちゃした印象にならず、ドレス本来のデザインを満喫できます。
首元にデザインがあるか、派手めなデザインかどうかも判断のポイントです。特にハイネックタイプなどの首元が覆われているデザインは、ナックレスがない方が自然でしょう。
3.ネックレスなしが自然な結婚式にする
結婚式全体の雰囲気がシンプルやナチュラルである場合にも、ネックレスがないことに違和感を感じにくいです。会場がきらびやかであれば、コーディネートが負けてしまうのではという不安もあるでしょう。しかし、テーブルや高砂装花などを利用して、ナチュラルで優しい雰囲気を作ればその心配も少なくなります。
温かみのあるホーボーウエディングなどであれば、自然体でアクセサリーも少ないコーディネートがぴったりでしょう。他にもガーデンウエディングなど、カジュアルな雰囲気であればあるほどネックレスをしなくても浮きにくいです。
ネックレスなしのメリットとデメリット
ネックレスなしにすることにはメリットもデメリットもあります。しっかりメリット・デメリットの両方を知ったうえで、着用の有無を判断することが大切です。特にデメリットは後悔しやすいポイントでもあるので、よく考えて判断してください。
ネックレスなしにするメリット
メリットとしては以下の4つが挙げられます。ネックレスがなくても意外と問題はありませんが、目指したい結婚式の雰囲気との兼ね合いなども考えて判断してください。
- ドレスのデザインをより楽しめる
- 衣装にかかる費用を抑えられる
- 流行の抜け感を演出できる
- カラードレスを落ち着いて着こなせる
1.ドレスのデザインをより楽しめる
ネックレスがないことで、ドレスに視線が向きやすくなり、ドレス本来のデザインや生地の美しさをより引き立てられます。繊細な刺繍や、細かいビーズ細工などを一番に見てほしい、という場合にはネックレスなしも素敵です。
こだわって選んだウエディングドレスの場合は、ネックレスなしも検討してみてください。
2.衣装にかかる費用を抑えられる
ネックレスはレンタルや購入、自前での用意などさまざまな選択肢があります。しかし、レンタルや購入の場合にはどうしてもそれなりの費用が発生してしまうのが気になるポイント。ネックレスなしにすればその分予算を他の部分に当てるという選択肢も選べます。
3.流行の抜け感を演出できる
最近では、あえてシンプルでスッキリとしたコーディネートを選ぶことで、こなれ感のある雰囲気を出すのが人気です。装飾品を少なくすることで、海外の花嫁のような、ラフでナチュラルな印象を演出できます。フォーマルすぎないカジュアルな雰囲気の結婚式がしたい場合は、ネックレスなしがおすすめです。
4.カラードレスを落ち着いて着こなせる
カラードレスはネックレスなしにすることで、全体のバランスが落ち着きやすくなります。ネックレスをしないことで、ドレスの美しさや細部のデザインが一層引き立ち、花嫁の魅力が際立つでしょう。
また、ネックレスなしのシンプルなコーディネートは、上品な印象を与えます。特に、大胆なカラードレスにはシンプルなコーディネートが似合うでしょう。
落ち着いた印象をカラードレスで与えたい場合は、ネックレスなしかシンプルなデザインのものがおすすめです。
ネックレスなしにするデメリット
デメリットとしては以下の3つが挙げられますが、工夫次第で華やかに見せることは可能でしょう。工夫でどうにかできるのか、気にならないかが判断のポイントになります。
- 物足りなさを感じる
- 露出の多さが気になる
- 年配の世代には受け入れられにくい
1.物足りなさを感じる
ウエディングドレスには、ビスチェタイプのものが多く、首元やデコルテラインが大きく開きがちです。ネックレスがあれば、開いている部分も華やかに魅せられますが、なしの場合にはどうしても寂しく感じてしまうこともあるでしょう。
試着では気にならなくても、当日の写真を見返していて物足りなく感じることもあります。ネックレスをつけない場合は顔周りが華やかになるような工夫が必要です。
2.露出の多さが気になる
普段の服装に比べて露出が多い分、肌色の多さが目についてしまう人もいるかもしれません。大ぶりであったり、華やかなデザインのネックレスは目を引きやすいので、露出対策にもなります。ネックレスをつけない場合はなるべく肌を覆うようなコーディネートを考えましょう。
3.年配の世代には受け入れられにくい
結婚式では、新婦は煌びやかなアクセサリーを身に纏うのが定番と考えている人もいます。特に高齢の方や親世代の方のなかには、最近のトレンドが理解しにくい方もいるかもしれません。
人からの指摘が気になる、という場合にはネックレスの着用を検討してみるのも良いでしょう。親御様から指摘があるのであれば、ネックレス代の援助を申し出てみてはいかがでしょうか。もしかしたら、手持ちのネックレスを貸してくれるかもしれません。
ネックレスなしが似合うドレスとは
ドレスのデザインによっては、ネックレスなしの方が良い場合もあります。基本的に首周りに装飾のあるドレスは、ネックレスはつけない方が合いやすいでしょう。
もちろんデザインがあってもネックレスは着けられますが、ごちゃごちゃとした印象にならないよう、注意が必要です。以下のデザインのウエディングドレスはネックレスなしの方が似合うでしょう。
- ハイネックドレス
- ホルターネックドレス
- 胸元にデザインがあるドレス
- アシンメトリーで華やかなドレス
1.ハイネックドレス
肩や首もしっかり生地に覆われているタイプのドレスを指します。首周りにはレースなどが使われている場合も多く、ネックレスがなくても顔映りが華やかになるのが特徴です。むしろネックレスを付けるとごちゃごちゃした胸元に仕上がってしまうので、すっきりとしたアクセサリーをおすすめします。
2.ホルターネックドレス
腕や肩、背中部分は露出されており、首に掛けて吊るしているようなデザインのドレスです。バックスタイルや肩周りを美しく見せられます。首周りのデザインに視線が集まりやすいため、寂しい印象になりにくいでしょう。
3.胸元にデザインがあるドレス
胸元に華やかな刺繍やビジュー、パール装飾などがあるドレスは、ネックレスなしのコーディネートも素敵です。ドレス自体が十分華やかであれば、逆に顔周りをすっきりさせることで、美しさが際立ちます。
4.アシンメトリーで華やかなドレス
左右非対称なアシンメトリードレスは、華やかなデザインやシルエットに目を奪われがちです。首元に視線が向きにくく、ドレスだけでも豪華な雰囲気を作れます。
ネックレスがあった方がいいドレス
ネックレスなしが似合うドレスとは反対に、ネックレスが合ったほうがより美しく着こなせるドレスももちろんあります。自分が選んだドレスや好みのデザインは、どちらのタイプに近いのか、しっかり把握しておきましょう。
以下のデザインではネックレスを付けた方が華やかに見せることができます。
- 直線型のネックライン
- 縦型のネックライン
また、ネックレスにも40cm 前後のウエディングネックレスと80cm 前後のロングネックレスがあります。どちらの方が似合うのかはデコルテの開き具合やウエディングドレスのデザインによるので、試着しながら決められるとなお良いでしょう。
1.直線型のネックライン
ドレスの胸元のカットが直線に近いものには、なるべくネックレスを着けるのがおすすめです。シンプルなデザインである分、ネックレスがよりドレスを華やかに見せます。
露出が多いデザインのため、大ぶりなネックレスを合わせる方も多いです。ネックレスなしの場合は、顔周りの華やかさが不足しないようにコーディネートを組みましょう。
2.縦型のネックライン
デコルテ部分がVカットや、ハートカットといった、縦型ラインのものもネックレスを合わせるのが良いでしょう。胸元がすっきりと見えるデザインのため、ネックレスがないと寂しく感じてしまうことも多いです。
ネックレスのデザインを選びにくいので、コーディネートも楽しめますよ。
低予算でネックレスを用意する方法
予算の面でネックレスの着用を検討している方もいるかと思います。ネックレスは結婚式で使うものといっても、みんなが高いものばかり利用しているわけではありません。ここでは、低予算でのネックレスの準備方法をご紹介します。
- レンタルする
- 購入する
- 自前のものを使用する
1.レンタルする
ネックレスは、ドレスショップやWEBサイトなどでレンタルが可能です。本真珠やダイヤモンドなどを使ったジュエリーは、レンタルでも高額になりがちですが、イミテーションには比較的安価でレンタルできるものも多くあります。
ドレスをレンタルする予定がある方は、まずはドレスショップに相談してみるのもいいでしょう。結婚式ではそれなりのアクセサリーを身に着けたいけど、予算が厳しいという方におすすめです。
2.購入する
結婚式で着用するネックレスは、結婚式専用に用意されたものでなくてももちろんOKです。身近な店舗やWEBサイトなどにも、手の届きやすい価格でドレスにも合うデザインのものがたくさんあります。
予算に合わせた価格帯で、コーディネートを楽しみながら選んでみましょう。コットンパールやスワロフスキーなどを使用した、安価で見栄えするアクセサリーが見つかるかもしれません。
普段使いもできるデザインを選べば、今度は自分が友人の結婚式に参列するときなどに活躍してくれます。
3.自前のものを使用する
とにかくコストをかけたくない方は、手持ちのネックレスのなかから、ドレスに合うものを選んでみるのもいいでしょう。2人の思い出がある品や、身内から受け継いだものなど、思い出の詰まったネックレスで結婚式に臨む花嫁様も多くいます。
花嫁に幸せをもたらすとされる、サムシングフォーの一つとして、親族や友人などから借りた物を使うのも素敵です。
▼パール以外のネックレスでもOK?
結婚式ではパールのネックレスが定番ですが、パール以外のネックレスを選んでも大丈夫です。
結婚式のネックレスとしてパールが定番なのは、その上品さとエレガントな雰囲気が理由です。パールはウエディングドレスと相性が良く花嫁の格式を高め、シンプルで洗練された印象を与えます。
一方でクリスタルやシルバー、ゴールドといった素材も、花嫁を輝かせてくれるアクセサリーです。自分の個性やドレスのデザインに合わせて選んでみましょう。
例えばクリスタルには煌めきがあり、ゴージャスな雰囲気を演出するのに最適です。一方、シルバーやゴールドのネックレスは、モダンでスタイリッシュな印象を与えます。
どの素材を選ぶにしても、結婚式という特別な日にふさわしい品格とエレガンスを持ったデザインを選ぶことが大切です。自信を持って身に着けられるネックレスを選ぶことで、一生に一度の輝かしい1日を過ごすことができるでしょう。
まとめ:結婚式はネックレスなしでも引き立つコーディネートで
ウエディングドレスにネックレスを合わせなくてもいいのかどうかについて解説しました。
ネックレスはコーディネートの大切なポイントの一つです。ドレスのデザインや、式の雰囲気、コーディネートの工夫次第では、ネックレスが必要ないケースもあります。
まずは、自分のドレスや式のイメージにネックレスがあった方が良いのかをしっかり考えてみましょう。予算が気になる場合にも、レンタルや購入などの低価格で用意する方法を知ったうえで判断したいですね。
小さなところまで後悔の少ない結婚式が迎えられるよう、この記事が参考になれば幸いです。