結婚式では、新郎新婦以外にも様々なゲストが挨拶やスピーチを行います。
そもそも結婚式の挨拶にはどんな種類があるのか、どんなことを話せば良いのか、初めてでわからないという人も多いはず。
「結婚式にはどんな種類の挨拶があるの?」
「お祝いの気持ちやゲストに感謝が伝わるポイントを知りたい」
「結婚式での挨拶例文を知りたい」
この記事では、このようなお悩みに元ウェディングプランナーがお答えしていきます。
結婚式の挨拶を成功させるポイントや例文を、種類別に詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
結婚式での挨拶の例文を参考にして、二人やゲストに伝わるスピーチをしましょう!
結婚式の挨拶・スピーチの種類
まずは、結婚式の挨拶とスピーチの種類についてご紹介していきます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.ウェルカムスピーチ
ウェルカムスピーチは、二人が披露宴会場に入場してすぐに行います。
自分たちの披露宴に来てくれたことへの感謝や、披露宴でのお料理などを楽しんでほしいことなどを伝えると良いでしょう。
新郎が一人で挨拶をするパターンが多いですが、よりカジュアルなパーティーでは、新郎新婦の二人で行っても問題ありません。
正式な決まりはないので、自分たちのパーティーの雰囲気に合わせて選びましょう。
2.主賓挨拶・祝辞
ゲストの代表として新郎新婦にお祝いのスピーチをします。
主賓挨拶や祝辞は、司会者の開宴の挨拶後に行われます。
ただ、披露宴に職場の上司をそもそも呼ばないケースもあるでしょう。
その場合は、主賓挨拶の場を設けなくても問題ありません。
3.乾杯の挨拶
主賓挨拶やウェルカムスピーチの後に行われ、どんな結婚式でも必要な挨拶です。
主賓に次ぐ立場のゲストや、信頼のおける先輩、盛り上げ上手な同僚など、新郎新婦と馴染みのあるゲストにお願いすると良いでしょう。
披露宴のプログラムに主賓挨拶がない場合は、乾杯挨拶と祝辞をかねて頼むと寂しい印象にならないのでおすすめです。
4.友人代表スピーチ
友人スピーチは披露宴の好きなタイミングで行うことができます。
新郎新婦へお祝いの言葉を伝えたり、人となりのわかるエピソードを交えたりすると良いスピーチになるでしょう。
そのため、二人をよく知る幼馴染や職場の同僚、学生時代からの友人など、気のおける友人に頼むのが鉄則です。
5.新郎謝辞
新婦が感謝の手紙を読み、両親へ記念品を贈呈したあと、披露宴の1番最後に行われます。
結婚式に来てくれたゲストに感謝を伝え、これからの抱負なども交えた内容にすると、まとまりのある挨拶になります。
基本的に新婦が謝辞を行うことはあまりなく、新郎の見せ場となるシーンなので、しっかり準備して臨みましょう。
結婚式の挨拶を成功させる6つのポイント
ここからは、結婚式での挨拶を成功させる6つのポイントについてご紹介していきます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.服装のマナー
結婚式で挨拶を行うゲストは、親族よりも格式高い服装にならないよう注意が必要です。
一般的に父親はモーニングを着用し、母親は留袖を着用するケースが多いため、それらを考慮して服装を選びましょう。
▼主賓挨拶をする場合
- 【男性】白いネクタイを合わせたブラックスーツ
- 【女性】柔らかい色味の訪問着や色留袖
▼乾杯や友人スピーチをする場合
- 【男性】ブラックスーツやベストと合わせたダークスーツ
- 【女性】露出を控えたパーティードレス
その他詳しい結婚式の服装マナーはこちらで紹介しています。
▼【男性ゲスト向け】結婚式での基本の服装マナー
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6687/
▼【女性ゲスト向け】結婚式での基本の服装マナー
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6673/
2.言葉遣いのマナー
結婚式はお祝いの場なので、挨拶で忌み言葉や重ね言葉を使わないようにしましょう。
忌み言葉や重ね言葉は、二人の別れや結婚を繰り返すことを連想させるので、避けるのが良いとされています。
わざわざ、ますます、重ね重ね、くれぐれも、またまた など
また、出席しているゲストの層に合わせて、言葉の雰囲気を変えると聞きやすいスピーチになります。
くだけすぎはNGですが、「〜だったよね」「〜と思っていたよ」などと、新郎新婦に届く言葉でお祝いの気持ちを伝えると良いでしょう。
3.スピーチの長さ
結婚式での長すぎるスピーチは、立派なマナー違反です。
短すぎるのもお祝いのスピーチとしては相応しくないので、2〜5分程度の長さで内容を考えましょう。
筆者がウェディングプランナーだった時には、主賓挨拶が15分も行われたことがあり、その後の歓談が短くなってしまったことがあります。
気持ちは充分ですが、新郎新婦とゲストの大切な時間を奪ってしまうので、スピーチの内容は事前にしっかり考えておくことが大切です。
4.エピソード選び
結婚式のスピーチでは、ポジティブな内容を選ぶことはもちろん、二人の人となりが伝わるエピソードも選ぶことが大切です。
▼主賓挨拶の場合
- 新郎もしくは新婦の仕事ぶりなどを話す
- 会社の話ばかりするのはNG
- あくまでも新郎新婦に焦点を当てた内容が相応しい
▼乾杯挨拶の場合
- 新郎または新婦との出会いや関係性を話す
- 長くなりすぎず簡潔にまとめる
▼友人スピーチの場合
- 新郎または新婦との思い出エピソード
- 身内ネタならないよう注意する
- 新郎新婦が話してほしくないエピソードは言わない
それぞれの挨拶やスピーチに話すべきことや注意すべきことがあるので、エピソード選びのポイントを抑えて内容を考えましょう。
5.姿勢と表情
人前でスピーチや挨拶をするときは自然と背筋が伸びるもの。
結婚式で挨拶をする場合は、そのままスッと立って堂々とスピーチしましょう。
片足に重心をおいたり、スタンドマイクに手をかけるのは、だらっとした印象を与えるので良くありません。
前で手を組むか、カンペを持つ場合は胸の前くらいで持つのがおすすめです。
また、お祝いの場なので、にこやかな表情でスピーチすることも大切です。
ただ原稿を読み上げるのではなく、ゲストや新郎新婦とのアイコンタクトを意識してスピーチを行いましょう。
6.話し方のコツ
結婚式の挨拶は、緊張して早口になったり、原稿に目が行きがちになったりするので、話し方のコツを抑えておくと良いです。
▼結婚式挨拶の話し方のコツ
- 自分が思うよりゆっくり話す
- 間やアイコンタクトを意識する
- 「読む」のではなく「伝える」ように話す
- カンペを正しく読むことにこだわらない
コツを抑えて、新郎新婦やゲストにお祝いの気持ちが伝わる挨拶をしましょう。
結婚式の挨拶・スピーチ例文
ここからは結婚式の挨拶・スピーチの具体的な例文をご紹介していきます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.ウェルカムスピーチの例文
ウェルカムスピーチは、1〜2分程度の長さで端的にまとめると聞きやすい挨拶になります。
本日はお忙しい中、私たちの結婚式にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。
先ほどチャペルにて、皆様に見守られながら、無事夫婦としての誓いを立てることができました。
このような素晴らしい日を迎えることができたのも、一重に日頃お世話になっている皆様のおかげです。
本日は皆様への感謝の気持ちを込めまして、このよう場を設けさせていただきました。
たくさん食べてたくさん飲んで、一緒にアットホームな時間を過ごせればと思います。
至らない点もあるかと存じますが、どうぞおくつろぎいただければ幸いです。
2.主賓挨拶・祝辞の例文
主賓挨拶や祝辞は、3〜5分程度の長さで新郎新婦の人となりがわかる内容でまとめましょう。
◯◯くん、△△さん、この度はご結婚おめでとうございます。
並びにご両家ご親族様の皆様にも心よりお祝い申し上げます。
私は只今ご紹介に預かりました、新郎◯◯くんの職場の上司に当たります◇◇と申します。
はなはだ僭越ではございますがご指名いただきましたので、一言お祝いのご挨拶をさせていただきます。
どうぞ皆様、お掛けください。
新郎◯◯くんとは3年ほど前から一緒に仕事をしており、配属されたばかりの時は「底抜けに明るいムードメーカーな青年がやってきた」と、一際目を引く存在でした。
実際に仕事をしていく中でも、その持ち前の明るさと素直さに何度も助けられてきました。
取引先のお客様からの信頼も厚く、円滑にコミュニケーションをとってくれる◯◯くんの仕事ぶりには、いつも感謝しています。
(新郎の仕事ぶりなど具体的なエピソードを話す)
そんな◯◯くんが△△さんと結婚されると聞いた時は本当に嬉しく、△△さんのことを「自分と似ていて明るく良く笑う人だ」と話してくれましたよね。
今日初めてお会いしましたが、お聞きしていた通り明るくて、どことなく笑顔が似ているお二人を前に、微笑ましい気持ちでいっぱいです。
私たちの転勤族という仕事柄、この先△△さんには、大きな負担をかけてしまうこともあると思いますが、どうか今日の日を忘れず、一緒に乗り越えていって欲しいと思います。
締めとなりましたが、お二人の末永い幸せを祈念しまして、私からのお祝いの言葉とさせていただきます。
本日は誠におめでとうございます。
3.乾杯挨拶の例文
乾杯の挨拶は、1〜2分程度の長さで端的にまとめ、スムーズに披露宴スタートに繋げましょう。
◯◯くん、△△さん、ご結婚おめでとうございます。
ご両家ご親族の皆様におかれましても、心よりお祝い申し上げます。
只今ご紹介に預かりました、新婦△△さんの同僚の◇◇と申します。
たくさんの先輩方を前に誠に僭越ではございますが、ご指名いただきましたので、乾杯の音頭をとらせていただきたいと思います。
新婦△△さんとは、新卒の頃から仕事に遊びに、たくさんの時間を一緒に過ごしてきました。
そんな△△さんと◯◯くんが結婚されると聞いた時は、自分のことのように嬉しく、私も今日この日をずっと楽しみにしていました。
これからも今まで通り二人らしく、周りのみんなを元気にさせてくれる素敵な夫婦でいてください。
それでは、早速ですが乾杯の音頭にうつらせていただきたいと思います。
皆様グラスをご準備いただき、ご起立ください。
それでは、ご昌和お願いいたします。
◯◯くんと△△さんの新しい門出と、ご両家のさらなるご多幸をお祈りしまして、乾杯!
ありがとうございました。
4.友人代表スピーチ例文
友人代表スピーチは、3〜5分程度の長さでお祝いの気持ちと、思い出のエピソードをまとめると良いスピーチになります。
◯◯くん、△△さん、ご結婚おめでとうございます。
ご両家ご親族の皆様におかれましても、心よりお祝い申し上げます。
只今ご紹介に預かりました、新郎◯◯さんの友人の◇◇と申します。
ご指名いただきましたので、僭越ではございますが友人を代表して、お祝いの言葉を述べさせていただきます。
◯◯とは、大学からの付き合いになりますね。
◯◯から話しかけてくれたことがきっかけで、入学してすぐに仲良くなりました。
それからの大学生活は飲んで、遊んで、バイトして、たくさんの時間を一緒に過ごしましたね。
今日は、いつもは絶対に言わない◯◯の好きなところを話したいと思います。
◯◯の好きなところは、常に元気で明るく天真爛漫なところです。
一緒にいる中で、元気がなく暗い顔をしているのを僕は見たことがありません。
常に僕たちを笑わせてくれるムードメーカー的存在です。
(新郎との思い出や人柄など具体的なエピソードを話す)
△△さん、◯◯は少々優しすぎる部分もあるかもしれませんが、それが僕たちの好きなところなので、安心してついていってやってください。
いつも明るくて笑顔が良く似合う二人なら、きっとこの先も幸せな家庭を築いていけるでしょう。
結びになりますが、お二人の末永い幸せを願いまして、お祝いの言葉とさせていただきます。
二人とも本当におめでとう!
ご清聴ありがとうございました。
5.新郎謝辞の例文
新郎謝辞は、2〜3分程度の長さでまとめ、ゲストへの感謝がしっかり伝わる内容にしましょう。
本日はお忙しい中、私たちの結婚式にお集まりいただき、心より感謝申し上げます。
私たちは結婚式で皆様に感謝を伝えたい、喜んでもらいたいという思いで、今日までたくさん準備してきました。
行き届かぬ点もあったとは思いますが、披露宴で皆様の笑顔をみることができ、改めて結婚式を行うことができて良かったと感じています。
乾杯のご発声をしてくださった◯◯さん、友人スピーチをしてくれた△△と◇◇ちゃん、そしてこの結婚式を一緒に作り上げてくれたプランナーの◎◎さん、本当にありがとうございました。
今日一日結婚式を通して、皆様からいただいた、たくさんの温かい言葉で胸がいっぱいです。
私たちはお互い意志が強く、この先も様々な壁にぶつかると思います。
ですが、今日のこの素晴らしい日を思い出し、明るく笑顔の絶えない家庭を築いていきたいと思います。
まだ未熟な私たちは、これからも皆様にご迷惑をおかけすると思いますが、しっかりと恩返ししていけるよう頑張っていきますので、これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。
結びになりますが、ご列席の皆様のご健康とご多幸をお祈りしまして、私たち二人の挨拶に代えさせていただきます。
本日は本当にありがとうございました。
まとめ:結婚式の挨拶は例文を参考にしっかり準備して臨もう!
いかがでしたか?
今回は、結婚式の挨拶を成功させるポイントや例文について詳しくご紹介していきました。
結婚式の挨拶は、種類やタイミングによって、適切な内容や長さが異なります。
新郎新婦から挨拶を任された時は、二人へのお祝いの気持ちがしっかり伝わるように。
ウェルカムスピーチや謝辞を読む時は、ゲストへの感謝が伝わるような内容を考えましょう。
この記事でご紹介した結婚式の挨拶を成功させるポイントや例文を抑えて、一生に一度にふさわしいスピーチをしてみてくださいね。