結婚式は2人の新しい門出だけでなく、これまで支えてくれた両親への感謝を示す絶好の機会でもあります。
しかし、「記念品の贈呈では何を渡せばいいのか」「喜ばせたいがありきたりなのは嫌だ」と悩みを持つカップルも少なくありません。
両親への感謝の気持ちを形にする記念品を選ぶことは、結婚準備の中でも特に悩むポイントです。
本記事では、従来の花束や記念品に加え、変わり種から実用的なアイテムまで、両親の心を打つ様々なプレゼントを紹介します。
元ウエディングプランナーの経験を基に紹介していくので、大切な人への思いやりを形にする手助けとなれば幸いです。
貰って嬉しい記念品の選び方
結婚式で両親にプレゼントする記念品は、心からの感謝の気持ちを示せるものにしましょう。
おすすめは日常生活で実用的に使えるアイテムです。
何年経っても色あせない記憶として、毎日の生活で思い出せるようなギフトになります。
ただプレゼントを渡すだけだと思わずに、両親への深い感謝の気持ちを伝える機会と捉え、以下も参考にプレゼントを選んでみてください。
生誕に関するもの
これまで育ててくれたお礼を伝えるために、生誕に関するアイテムを贈るのもおすすめです。
生誕に関するプレゼントはお二人の人生の始まりを象徴し、結婚という人生の節目を迎えた喜びを共有するのにうってつけでしょう。
物質的な価値だけではなく、家族の歴史と絆を反映したものと言うこともできます。
この種のプレゼントは結婚式の雰囲気も温かくしてくれるので、和やかなパーティーにしたい人にもおすすめです。
結婚式は新たな人生の始まりを祝う場であり、両親へのプレゼント選びを通じて感謝、尊敬、愛情の気持ちを伝えましょう。
生誕に関連するプレゼントは、特に育ててくれた恩を表現するのにぴったりです。
生誕に関するプレゼントアイデアとしては以下が挙げられます。
▼ビンテージワイン
生まれ年のビンテージワインは、お二人の成長と熟成された美味しさを感じることができます。
家族の絆が深まること間違いなしです。
▼記念コイン
お二人の誕生年や結婚式の年に発行された記念コインは、その年を特別なものとして印象付けてくれます。
年を経るにつれ価値と思い出が積み重なり、家族の宝物として受け継いでいくのも素敵ではないでしょうか。
▼星図
お二人の生まれた日の星空を描いた星図は、人生の始まりを象徴するユニークなプレゼントになります。
運命的な出会いをした新郎新婦様におすすめです。
長く使えて実用的なアイデア
日常生活で役立ち、長期間愛用できるアイテムは、使用するたびに子どもからの感謝を思い出せるので人気があります。
使う度に特別な瞬間を思い出させ、生活の質を高めるアイテムとしての期待も持てるのではないでしょうか。
長く使えて実用的なアイテムとしては以下が挙げられます。
▼ペア腕時計
時計は記念品として人気があります。高品質なものを選んで、針が進む限り同じ時を歩んでもらいましょう。
▼カトラリーセット
日常使いにしても、特別な日だけの出番だとしても、身近に存在を感じられるプレゼントです。
▼茶碗
手作りに挑戦してプレゼントする方もいます。より身近なプレゼントを贈りたい方におすすめです。
実用的なアイテムを贈る際は、そのアイテムが長期的に両親の生活を支え喜びをもたらすかどうかで選びましょう。
両親の記念や思い出になるプレゼント
結婚式の思い出になる特別な贈り物も喜ばれます。
結婚式はお二人だけの特別な日ではありますが、この日を迎えるまでに両親の深い愛と支えがあったことは言うまでもありません。
子どもの成長と幸せを願い、多くの時間と労力を注いできた両親へ感謝の気持ちを伝えるのに、記念品はぴったりです。記念や思い出になるプレゼント選びでは、その物が持つ意味や価値に注目することが大切。
以下の例も参考に一生大切にすることができるプレゼントを選ぶことで、結婚式をさらに思い出深いものにしましょう。
1.フォトブック
オーダーメイドやハンドメイドのフォトブックは特別な1冊になるでしょう。いつでも幸せな時間に浸ることができます。
2.名前入りのインテリア
離れていても繋がりが感じられるような、名前入りのアイテムも人気です。家族の結びつきを保ちたい人におすすめします。
3.ジュエリー
日付やイニシャル入りのジュエリーもユニークなアイデアです。カフリンクスなどちょっといいものを渡すのも喜ばれるのではないでしょうか。
結婚式でのNGプレゼントとは
語呂合わせや縁起などから結婚式では贈るべきでないプレゼントもあります。
当の本人が気にしていなくても、参列しているゲストの中には快く思わない人がいるかもしれません。
以下のようなアイテムは選ばないようにきを付けましょう。
- 包丁やハサミなどの刃物
- 手巾とも書くハンカチ
- スリッパや靴などの足で踏むもの
- 櫛
1.包丁やハサミなどの刃物
「切る」ことが縁起が悪いとされ、両親との繋がりを断つことを連想させるため避けましょう。
2.手巾とも書くハンカチ
ハンカチは漢字で「手巾」と書き、「てぎれ」と読めるため、結婚式のプレゼントとしては避けられがちです。
さらに、ハンカチは涙を拭くものとしても使われ、これが「悲しみや別れ」を象徴する場合もあります。
3.スリッパや靴などの足で踏むもの
両親へのプレゼントとしてスリッパや靴など足で踏むものは避けたほうが良いです。
これらは「踏みつける」というネガティブなイメージを連想させるため。
また、足で踏むものは両親以外の目上の人へのプレゼントにも相応しくありません。
4.櫛
櫛は「苦(く)」と「死(し)」を連想させるため、結婚式のプレゼントとしては避けるべきアイテムです。
人気の両親へのプレゼント
本項目では人気のプレゼントを紹介します。
両親がもらって嬉しい、感謝を伝えることができる素敵なプレゼント探しの参考にしてみてください。
1.王道のアイテム:花束&手紙
王道のプレゼントとして花束と手紙のセットが挙げられます。
花嫁の手紙に代表されるように、心のこもったメッセージは結婚式では定番の演出です。
両親がこれまで与えてくれた愛への感謝を、花束と手紙で伝えてみてはいかがでしょうか。
▼花束の選び方
花束は長年にわたり、特別な日の祝福や感謝の気持ちを象徴するアイテムとして用いられてきました。
色とりどりの花は見た目の美しさだけでなく、花言葉に込められたメッセージを通して、言葉にすることが難しい細やかな感情を伝えることができます。
以下のポイントを参考に選んでみてください。
- 両親の好み
- 花言葉を気にするかどうか
- 結婚式のテーマカラーや装飾と調和するもの
また、生花以外にもプリザーブドフラワーやドライフラワーもおすすめです。
▼メッセージ(手紙・ムービー)
手紙には、日頃言葉で表すことが難しい感謝の気持ちやこれまでの思い出、未来への約束などを綴ることができます。
手紙やムービーでのメッセージが一番心に届く贈り物なのです。
・自分自身の言葉で感謝の気持ちを伝える
・写真や動画などの視覚的要素を取り入れる
・手紙は手書きする
▼育て感謝状
人生の節目である結婚式で注目されているのが、子育て感謝状。
子育て感謝状は、文字通り、父親や母親への子育てへの感謝の気持ちを記した文書です。
形として残る特別な賞状は、きっと親御様を感動させるでしょう。Canva などのデザインツールでテンプレートを用意することができるので、作成も簡単です。
筆者も実際に作ってみましたが、テンプレートの文章を入れ替えるだけでハイクオリティな仕上がりになります。
2.時を刻む贈り物:時計
感謝を伝えるプレゼントとして、多くのカップルが時計を選んでいます。時計は実用性とデザイン性を兼ねたプレゼントなので、生活の役に立つものを贈りたい方におすすめ。
特に家族での繋がりが感じられる三連時計がおすすめです。
▼三連時計
三連時計とは、一見すると普通の時計ですが実は1つの木材から切り出された時計のことを指します。
並べると木目が繋がって見え、離れていてもお互いを感じることができるでしょう。
新郎家、新婦家、新郎新婦様の住居に1つずつ置きます。
家族と離れて暮らす方におすすめです。
3.ペアで楽しむ:箸・食器セット
日常的に使えるプレゼントを贈りたい方に最適なのが、ペアで使える箸や食器セットです。デザインにこだわった名前入れなどのパーソナライズが施されたアイテムは、特に長く大切に使ってもらえるでしょう。
▼ペアで使えるアイテム
- 箸
- 皿
- マグカップ・ティーカップ
両親を笑顔にする変わり種プレゼント
普遍的なプレゼントではなく、ちょっと変わったクスっと笑えるような贈り物がしたい方は本項目を参考にしてみてください。ユーモアのある贈り物に緊張がほぐれるかもしれませんね。
1.出生時の体重が分かるアイテム
産まれた時の体重を感じさせるアイテムは、これまでの思い出や成長を感じられる最高のプレゼントです。特に母親は生まれたその日と腕に抱いた時を思い出し、泣き笑いのような表情になる方も少なくありません。
▼ウェイトドール
誕生時の体重が分かるアイテムと聞いてまず思い浮かべるのがウェイトドールでしょう。
見た目も可愛らしく、インテリアとしても両親の家に馴染みやすいです。
ウェイトドールのぬいぐるみはテディベアが人気ですが、好きなキャラクターのぬいぐるみでも問題ありません。
生まれた干支のぬいぐるみや、幼少期に好きだったものでも思い出深いものになるでしょう。
▼体重米
体重米とは、生まれた時の体重と同じ量のお米を特別なパッケージに詰めて両親へ贈るものです。
ウェイトドールと同じ感動を与えられるプレゼントでありながら、食べ物なので実用性もあります。
出産時の体重といえばウェイトドールですが、体重米は意外性もありよいサプライズになるでしょう。
感動を残しつつ面白いプレゼントがしたい方に最適です。
2.記念樹・ファミリーツリー
記念樹は記念や祝福の象徴として植樹される木です。結婚式ではこれから始まる新しい人生やこれまで育ててくれた両親への感謝のしるしとして植えられます。
記念樹は時間と共に成長し、離れて暮らしていても繋がりを感じられるでしょう。観葉植物やプリザーブドフラワーもおすすめです。
▼観葉植物なら手間いらず
観葉植物は手入れが簡単であり、長く楽しめるため喜ばれるプレゼントです。
植物を育てるのが苦手な親御様でも気軽に受け取ってくれるでしょう。
部屋に緑があるだけで心が安らぎます。
日常に溶け込みさりげなく生活を良くしてくれるのではないでしょうか。
▼フラワーギフト
別の選択肢としてフラワーギフトの贈呈もおすすめです。
場所を選ばず、美しさを長期間保持できるフラワーギフトは、結婚式の記念にふさわしい選択肢でしょう。
特にプリザーブドフラワーは、生花を特別な技術で加工し美しさを長期間保持できる花です。
枯れないため、両親に感謝の気持ちを長期間伝えることができます。
筆者の自宅でもプリザーブドフラワーのインテリアを飾っていますが、全く色あせることなく美しいままの姿です。
結婚式の思い出をそのままにできるでしょう。
3.写真アルバム・旅行券
思い出に焦点を合てたプレゼントも、結婚式の記念品として相応しいでしょう。結婚式は、2人を祝うだけでなく、家族の絆も深める大切な機会です。
アルバムや旅行券をプレゼントすれば、これまでの感謝の気持ちと思い出を一緒に伝えることができます。
▼アルバム
アルバムは手作りも可能です。
なんでもデジタル化している現代に、あえて物理的にアルバムを用意することで特別感が増すでしょう。
写真の他にシールやメモを挟んで飾り付けするのがおすすめです。
▼旅行券
旅行券は、日常から離れ、家族との絆を深める機会を提供してくれます。
これまで育ててくれ支えてくれた両親に、ゆったりとした時間と新しい思い出作りの機会をプレゼントすることで、感謝の気持ちを伝えられるでしょう。
4.思い出の曲でオルゴール・名前入り似顔絵
オルゴールや似顔絵といったオリジナリティのあるユニークなプレゼントは、親御様へのプレゼントに最適です。この世に2つとない特別な贈り物になるでしょう。
▼オルゴール
オルゴールを選ぶ魅力は、カスタマイズできる点です。
特別な思い出の曲を選んでオルゴールにすることができます。
▼似顔絵
似顔絵のアーティストに作成してもらった家族の個性を反映させたイラストは、唯一無二のオリジナルアイテムです。
結婚式では名前を使ったポエムを添えて渡すのが人気。
似顔絵だけじゃなく自分の名前も作品に組み込まれていたら、感動間違いなしでしょう。
5.ハンドメイドで唯一無二の贈り物へ
手作りの贈り物も、心からの感謝と愛情を深く伝える方法の一つです。子どもが作ったプレゼントは親御様にとってかけがえのない宝物。
陶芸に挑戦して、普段使いできる食器をプレゼントしてもよいでしょう。アルバムの自作も喜ばれます。
ただし、手作りのプレゼントを準備する際には計画性が重要。特に結婚式の前は準備で忙しいため、スケジュールを早めに立て余裕を持って取り組みましょう。
プランナーおすすめ! 実用的で喜ばれるギフト
親御様へのプレゼントは選択肢が多くて悩んでしまいますよね。本項目ではこれまでの結婚式で選ばれていたアイテムも考慮しながら、元ウエディングプランナーとしておすすめするプレゼントを紹介していきます。
是非参考にしてみてください。
1.毎日使える美容・健康アイテム
毎日と健康に貢献できるアイテムは、親御様への感謝を伝えるのにうってつけです。「これからも健康でいてほしい」というメッセージを込めたプレゼントは、まだまだ親孝行したいという意思表示にも繋がります。
▼おすすめの美容・健康グッズ
- マッサージ機
- フィットネスウェア
- アロマディフューザー
日常的に長く使ってもらえそうなものがおすすめです。必要としていて生活を豊かにしてくれるものを選びましょう。
▼マッサージ機
日々の疲れを癒やし、リラックスできる時間をプレゼントしましょう。
リファのグッズは見た目も可愛く、可愛いもの好きの方におすすめです。
▼フィットネスウェア
こだわるとキリがないフィットネスウェアですが、結婚式のプレゼントを機にいいものを渡してみてはいかがでしょうか。
1万円ほどの予算でも上下で揃うものがおすすめです。
▼アロマディフューザー
インテリアに馴染む木製のものや、透明感のあるものがよいでしょう。
質の良いエッセンシャルオイルをセットでプレゼントすると喜ばれます。
2.おしゃれを楽しむファッションアイテム
おしゃれを楽しむファッションアイテムは日常で使えるため、毎日をちょっといいものにしてくれます。普段使いに適しており、長く愛用できる点も魅力。
以下のようなアイテムを検討してみてください。
- 腕時計
- スカーフ
- オーダーメイドアクセサリー
特にオーダーメイドアクセサリーは、名前を入れたり誕生石を付けたりと特別な一品になるでしょう。
3.好きに選べるカタログギフト
カタログギフトは、受け取った人がその中から好きなアイテムを自由に選べるギフトです。豊富な選択肢と柔軟性から、人を選ばず万人から喜ばれます。
細かな予算に合わせてギフトを選べますし、内容のジャンルも多彩なので新郎新婦の目線からでもおすすめ。ぴったりな1冊が見つかるでしょう。
4.家族の時間を豊かにする家電製品
家電製品は実用的で長く使えるため、特におすすめ。今使っているもので、買い替えを検討しているものや新しい生活の一部になってくれそうなものを選んでもよいでしょう。
両親の年齢に合わせて贈れるとなおよいですね。
5.食に彩を添える食べ物のギフト
食べ物は消え物なので、気軽に贈ることができます。両親の好みが分からない場合や特に必要なものがない場合などにもおすすめ。
▼日本酒・ワイン
お酒を嗜む両親には日本酒やワインがおすすめ。
特にワインは赤と白をセットで贈れるので、おめでたい雰囲気も出せます。
ぜひグラスとセットにして両親へプレゼントしましょう。
▼コーヒー・紅茶
お酒を飲まない場合はコーヒー・紅茶のギフトもおすすめ。
パッケージの見た目がおしゃれなものも多いので、楽しく選べるでしょう。
コーヒーマシンやポットをセットにするのもおすすめです。
▼食事券
物よりも経験をプレゼントしたい場合は食事券がおすすめ。
気軽に食事を楽しんでもらえます。
カタログと同様に自分たちで選ぶことができるため好みに悩まなくてよいのと、選ぶ楽しみをプレゼント可能です。
プレゼント選びの注意点
両親へのプレゼントは何を選ぶか、予算はいくらにするかなど、悩むことも多いです。以下のポイントも参考にプレゼントを用意しましょう。
いくらかけるべき? 相場感について
一般的に、結婚式で両親に贈る記念品の相場は一人あたり1万円から2万円程度です。しかし、この金額はあくまで目安であり、最も重要なのはどれだけ心を込めて選ぶかです。
かさばらないように配慮しよう
結婚式の日には手荷物が多くなりがちなので、かさばるプレゼントは避けるべきです。特に遠方から来ている場合は荷物を増やす要因になってしまいます。
小さいものや薄いもの、軽いものを選びましょう。
ゲストにも分かりやすくのしや包装は不必要
披露宴で渡す両親へのプレゼントに包装は必要はありません。両親とゲストにも中身が分かるようにした方が盛り上がります。
ラッピングをする場合も透明なラッピングを使用し、中身が見える状態にすることがおすすめ。
まとめ:結婚式の記念品選びで大切なこと
結婚式では両親に心からの感謝を伝える方法としてプレゼントを贈る方も。本記事では喜ばれるプレゼントや、選び方の注意点を解説しました。
大事なのは気持ちですが、持ち帰りやマナーも重視して選びましょう。喜んでもらえる1品が見つかるように祈っています。