ワンちゃんが、新郎新婦の結婚指輪を運ぶリングドッグ。愛らしい姿に挙式の緊張感がほぐれ、新郎新婦やゲストもつい笑顔になってしまうのではないでしょうか。
最近ではペットを同伴できる式場も増えて、リングドッグも人気の演出になってきました。しかし、実際にやる場合は指輪の運び方や必要な準備など、気になることがたくさんありますよね。
そこで今回解説するのは、元ウェディングプランナーによるリングドックを成功させるコツと注意点です。さらに、リングドッグの登場方法やリングピローの準備、おすすめの衣装も紹介していきます。
「リングドックを愛犬にやってもらいたい」「おすすめの方法を知りたい」という方は、ぜひ最後までお読みください。
リングドッグを成功させるコツと注意点とは
リングドッグとは、リングボーイ・リングガールのように、ワンちゃんが新郎新婦の結婚指輪を運ぶ演出のこと。
しかし、愛犬が思い通りに動いてくれるとは限りません。また、式場側や家族などの周りのサポートも必要です。
まずは、リングドッグを成功させるコツと注意点を解説していきます。
ペット演出ができる結婚式場を探す
リングドッグを行う場合は、ペットの演出ができる結婚式場を探しましょう。
どこの式場も愛犬の同伴がOKなわけではありません。また、屋外のみ可だったり、挙式会場はOKでも披露宴会場はNGだったりと、制限がある式場もあります。
後からNGと知って諦めなくてもいいように、成約する前にできるかどうか確認しましょう。
愛犬に負担をかけないようにする
慣れない場所では愛犬に負担がかかってしまうので、準備段階から慣れさせておくことが大切です。
▼衣裳に慣れさせておく
愛犬の衣裳は、あらかじめ何度か着せて慣れさせておきましょう。
着慣れていない服だと、そわそわと落ち着かないそぶりを見せるかもしれません。
特に、普段着せていないワンちゃんは、着るのを嫌がることもあります。
難しそうなら無理せずに、首輪だけおしゃれにするのもありです。
▼指輪を運ぶ練習をしておく
指輪を運ぶ練習も、繰り返し行っておきましょう。
自宅での練習だけでなく、式場でのリハーサルもできればやっておきたいですね。
初めての場所では、おびえて挙動不審になってしまうワンちゃんもいるからです。
本番でサポートしてくれる方も一緒に練習しておくと、当日も慌てずに済みますよ。
ゲストにペット演出のことを周知しておく
参列するゲストには、ペット演出があることを周知しておきましょう。
ゲストの中には、動物が苦手な方やアレルギーのある方がいるかもしれません。事前に知っておけば、奥の席に座るなど対策できますよね。
招待状にペット演出があることを記載し、「苦手な方やアレルギーがある方はお申し出ください」と書き添えておくとよいでしょう。
ハプニングに備えて対策を練っておく
ハプニングを想定して、対策を練っておくことも大切です。
おとなしいワンちゃんだと、大勢の人にびっくりして粗相してしまうかもしれません。人懐っこいワンちゃんは、ゲスト席に入り込んでしまうこともあります。
おむつを履かせたり、家族やペットシッターについてもらったりするなど、フォローできる体制を整えておきましょう。
リングドッグの登場方法
次に、リングドッグの登場方法を4つ紹介します。愛犬の性格などに合わせた、ぴったりの方法を選びましょう。
愛犬1匹で運ぶ
シンプルな登場シーンは、愛犬が1匹で運ぶ方法。正面にいる新郎新婦の元へ、嬉しそうに指輪を運んでくれるでしょう。
バージンロードを進んでいく愛らしい姿に、応援の声を送りたくなるかもしれませんね。
大勢の人がいても物怖じせずに、ふたりの姿を見たらいつも駆け寄ってくるワンちゃんなら、1匹でも役目を果たせそうです。
2匹(以上)で運ぶ
複数の愛犬と暮らしていたら、みんなにリングドッグをやってもらいたいですよね。愛犬が2匹以上いる場合は、全員一緒に登場してもらうのもありです。
一斉に駆け寄っていく姿を、ゲストも微笑ましく見守ってくれるはず。
ただし、それぞれが違う方向に走ったりじゃれあって進まなかったりなど、ハプニングの確率は上がるかもしれません。
ペットシッターなどと運ぶ
愛犬だけだと不安な場合は、家族やペットシッターと一緒にリングドッグを務めてもらうのもよいでしょう。
リングボーイやリングガールがリードを引き、一緒に歩いてもらうのもありですよ。
エスコート役がいれば、ワンちゃんも落ち着いて歩けるかもしれません。誰かにお願いする場合は、常に愛犬と触れ合い慣れている方にしましょう。
ラジコンカーなど乗り物に乗って運ぶ
緊張して歩けないかもと心配な場合は、ラジコンカーなどの乗り物に乗せて運んでもらうのもありです。
ラジコンカーは、新郎新婦がコントロールするか、家族にお願いしてもよいでしょう。愛犬だけでなくラジコンカーもデコレーションできるので、華やかな演出ができますよ。
当日までに何度も乗せて、乗り物に慣れさせておきましょう。
リングピローの用意方法
リングドッグを行うときは、指輪を上手く運べるように、リングピローの用意にも気を配ることが大切です。ここでは、5つの方法を紹介します。
リュックサック型で用意する
普段から服を着せていたり、ハーネスに慣れていたりするワンちゃんは、背中に背負う方法がおすすめです。
リュックサックのようなアイテムに指輪を入れて、背負わせるとよいでしょう。袋や箱の中に入れておけば、ワンちゃんが走っても指輪が落ちる心配がありません。
また、愛犬の衣裳の背中に、リングピローを縫い付けておく方法もあります。
咥えられるかごで用意する
中型から大型犬なら、かごの取っ手を咥えて運んでもらうのもおすすめです。愛犬の体の大きさに合っていて、床に引きずらない長さの取っ手のかごを用意しましょう。
ポイントは、かごを落としたり揺すったりしても、指輪が落ちないようにしておくこと。また、かごをデコレーションするときは、咥えやすさを優先することも大切です。
首輪に括りつける
小さなワンちゃんにおすすめなのは、首輪に括りつける方法。小さな袋に指輪を入れて首輪にぶら下げれば、ワンちゃんが負担を感じにくいはず。
ただし、括りつけた部分が当たって嫌がることもあるので、いろいろ試してしっくりくるものを選ぶとよいでしょう。
また、リングピローを受け取るときに、外しやすさを考慮することも大切です。
ネックレス型で用意する
ネックレスのように首にかけるタイプは、どのワンちゃんでも取り入れやすい方法。
リボンに指輪を通して首にかければ、披露しながら運んでもらえます。重さもそれほどないので、小さなワンちゃんも軽々と運べるでしょう。
服を着せない場合は、ハワイアンレイのような花輪をかけてあげると、結婚式らしい華やかな雰囲気になりますよ。
風船に括りつける
ちょっと変わった登場シーンには、愛犬に風船を括りつける方法も。
指輪を巾着等に入れて風船の紐に結び、さらにその紐を服や首輪に結びつけます。ワンちゃんが歩くと、風船もゆらゆら揺れて可愛いですよ。
3つくらいの風船を、色や大きさ違いで用意すると見栄えがします。ワンちゃんの服と風船の色を合わせるのもおすすめです。
リングドッグにおすすめの衣裳
最後に、リングドッグにおすすめの衣裳を3つ紹介します。
犬用タキシード
愛犬が男の子の場合は、ビシッとタキシードで決めましょう。新郎様のタキシードの色や柄と合わせるのもおしゃれです。
服に慣れているワンちゃんなら、パンツも合わせて着るとかっこいいですよ。
服が苦手なワンちゃんは、タキシードの襟と蝶ネクタイがデザインされたバンダナもおすすめです。
犬用ドレス
愛犬が女の子の場合は、ウエディングドレスで可愛らしく。ドレスと一緒にベールもつけると、より結婚式の衣裳らしく見えるのでおすすめです。
手作りキットも売っているので、愛犬のサイズに合わせて作るのもよいでしょう。新婦様のドレスに合わせて作り、お揃いのコーデをするのも素敵です。
犬用和装
男の子は紋付き袴、女の子は振袖などの犬用和装もあります。カッコよくも愛らしい姿が、結婚式に華を添えてくれるでしょう。
特に日本犬の柴犬は、和装が似合いそうですよね。タキシードやドレスとは違ったキリリとした雰囲気に、ゲストも感嘆の声を上げるのではないでしょうか。
まとめ:リングドッグで和やかな挙式に
リングボーイやリングガールの代わりに、愛犬が結婚指輪を運んでくれるリングドッグ。
一目散に新郎新婦の元へ走っていくワンちゃんもいれば、寄り道したり立ち止まったりといったハプニングも可愛らしいですよね。
リングドッグを行うためには、まずペットの同伴OKな式場を探すこと。さらに、愛犬の性格や体格に合った登場方法や衣裳を選び、しっかり練習することがポイントです。
家族の一員である愛犬にも参加してもらい、リングドッグで和やかな挙式にしましょう。