結婚式は人生で最も特別な一日となる重要なイベントの一つであり、大切な家族を呼ぶのはもはや当然とも言えます。
一方で、家族の形が変わっている場合、とりわけ両親が離婚している場合には、どう招待すればいいのか悩むでしょう。
「離婚した親を呼ぶのはあり?」
「再婚相手はどうすればいいの?」
「当日、気まずくならない方法はある?」
複雑な人間関係のせいで招待ゲストに悩むというのは結婚式あるある。
本記事ではこのような招待に伴うトラブルの回避方法や、当日をスムーズに迎えるポイントについて解説していきます。
両親の招待について悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
結婚式に離婚した親を招待するべきか
離婚した親を結婚式に招待するかどうかの判断は、多くの新郎新婦にとって非常に悩ましいテーマです。
再婚していたり、感情的な対立がある場合、慎重な配慮が必要となります。
しかし、結婚式は感謝を伝える場でもあり、両親を招待することでけじめがつけられるという面も。
まずは呼びたいのかどうかしっかり考えてみてください。
離婚した両親を招待するメリット/デメリット
まずは両親を招待するメリット/デメリットを紹介していくので、自分はどうしたいのかを考えてみましょう。
結婚式という人生の節目に区切りをつけられる一方で、親同士の関係がぎくしゃくしている場合は雰囲気が悪くなってしまいます。
デメリットの中には当日のおもてなしや席次の工夫でなんとかできる部分も。
まずは気持ちの部分を整理するのがおすすめです。
▼メリット
- 人生の大切な瞬間に両親がそろってお祝いする姿を見ることができる
- 感謝の気持ちを伝えられる
- ゲストに憶測を立てられない
過去の事情に関わらず、両親が一堂に会し祝福することで、新しい家族のスタートをあたたかく見守る雰囲気が生まれます。
また、結婚式は両親に感謝の気持ちを伝えられる数少ない機会です。
普段は直接言えない気持ちも伝えることができるので、せっかくの機会に招待するという考えもあります。
片親のみの参加ではゲストの目が気になるという方もいらっしゃるでしょう。
▼デメリット
- 親が気まずい思いをする
- 再婚している場合新しいパートナーが良く思わない
- 雰囲気が悪くなる可能性がある
両親が不仲であったり親族との折り合いが悪い場合などは、気まずい思いをするだけでなく、雰囲気も悪くなる可能性があります。
また、再婚している場合には新たなパートナーが出席を望んでいない場合も。
結婚式は二人にとって晴れやかな一日であるべきですが、同時にゲスト全員が心から祝福できる環境づくりが重要です。
呼ばなくてもOK
離婚した親を招待するかどうかについては、自分の気持ちを優先しつつ、親にも配慮することが大切です。
特に両親の関係が複雑であったり、過去の事柄で衝突が予想される場合には、無理に片方の親を呼ぶ必要はありません。
自分自身の心の平穏と、結婚式全体の雰囲気を第一に考えることをおすすめします。
感謝の言葉を添えた事前の報告や、式後にフォトアルバムを送るなど、形を変えて両親に祝福の気持ちを伝えることも可能です。
ゲスト全員が心地よい時間を過ごせるよう、慎重に準備を進めることが、素晴らしい結婚式への第一歩となるでしょう。
離婚した両親を招待する場合の注意点
離婚した両親を結婚式に招待する際は、慎重に配慮することが大切です。
誰に相談すればいいか、どんな点に気を付ければいいかを紹介していきます。
招待する前に了承を取る
結婚式に離婚した親を招待する際は、事前に関係者に意見を聞いておくことが重要です。
独断で参列を決めるのではなく、それぞれの親の気持ちや状況を尊重し、配慮した上で判断しましょう。
参列は許すが顔を合わせたくないなど希望がある場合もあります。
すべての関係者が気持ちよく式に参加できるよう調整を心がけましょう。
事前に確認が必要なのは以下の人たちです。
- 離婚した両親
- パートナー
- 再婚相手
- 親族
▼離婚した両親はどう考えているのか
離婚後、相手との関係が良好であれば問題ない場合もありますが、そうでないことも少なくありません。
招待された本人はどう考えているのかが重要です。
状況によって希望は様々なため、事前に親と十分なコミュニケーションを取ってください。
それぞれを尊重し、どのような形での参列が最適か慎重に話し合いましょう。
▼パートナーはどう思うか
離婚した親が参列することで、パートナーが不快に感じたり、式の雰囲気が乱れることを心配する可能性も考えられます。
一部の人は離婚したゲストがいることで微妙な空気が生まれ、お祝いの場に水を差されると感じる場合も。
縁起などを重視する人ほど快く思わない可能性が高いでしょう。
▼再婚している場合は再婚相手がどう思うか
再婚相手との関係性が深く、自分にとって身近な存在であれば、招待することが自然である場合もあります。
しかし、事前に両家双方や離婚した親とわだかまりを残さないために話し合い、合意を得ることが重要です。
可能な限り皆が納得できる形で当日を迎えられるよう努めましょう。
また、再婚相手に対して特別な思い入れがない場合でも、親がその人を呼びたいと強く望むケースもあります。
親族を含め全員に了承が取れるように働きかけることが重要です。
▼親族はどう受け止めるのか
両親の関係性が良好であれば問題は少ないかもしれませんが、親族の反応や感情にも配慮が必要です。
特に年配の方や伝統を重んじる親族の場合、「晴れの場にふさわしくない」と感じる可能性があります。
事前に親族の意見を把握しておくことが大切です。
また、席は離して設置するなどの工夫も必要になってくるので、十分に配慮してください。
プランナーに相談してから決める
両親を結婚式に呼ぶかどうか、全員の希望を叶えるにはどうすればいいのかはウエディングプランナーに相談しましょう。
プランナーは、新郎新婦それぞれの事情や背景に配慮しながら柔軟な提案を行ってくれます。
式場側としてできることも提案してくれますし、経験豊富なプランナーは過去の事例を基に相談に乗ってくれるでしょう。
遠慮せずに具体的な不安や希望を伝え、双方が気持ちよく参加できる結婚式を作り上げてください。
席次、席次表の肩書に配慮する
どこに座ってもらうのか、席次表の肩書はどうするかも考えなくてはならないポイント。
両親を別々の席に配置し、それぞれの親族と同じテーブルに座ってもらうのが無難です。
ただし、一部の両親は子どもの結婚式という特別な場に免じて同じテーブルでも問題ないと考える場合もあります。
そのため、事前の相談は欠かせません。
肩書については新郎父/新婦父/新郎母/新婦母とする場合や空欄、養父/養母、親戚などの選択肢があります。
細やかな配慮は、結婚式全体の和やかな雰囲気を作り上げる鍵となるでしょう。
親に向けた結婚式の演出はどうするか
結婚式に参加するのが片親の場合、その状況に合わせた演出や進行にすることがおすすめです。
結婚式における両親との演出をいくつか紹介するので、どのようにアレンジするかの参考にしてみてください。
バージンロードについて
バージンロードは花嫁にとって特別な瞬間であり、人生の象徴ともいえる重要なセレモニーです。
一般的には花嫁は父親と入場し、途中で花婿に引導が渡されます。
密かに憧れを抱く方も多いので、頼みたいと思った場合には聞いてみましょう。
▼父親以外の選択肢
エスコート役は父親に限らず、母親や祖父母、兄弟、または親しい友人など、「花嫁にとって人生で大切な人」であれば十分です。
事情により父親が出席できない場合は、母親や兄弟、または信頼する友人にその大役をお願いするという選択肢もあります。
大切なのは誰がエスコートするかという形式ではなく、花嫁自身の感謝や人生の歩みを共有できる存在を選ぶことです。
花嫁の手紙について
花嫁の手紙は、大切な感謝の気持ちを伝えるためのものです。
両親が揃っているかどうかはあまり関係がありません。
片親の状況で手紙を書く際は、その親への感謝の気持ちを中心に据えると良いでしょう。
「女手ひとつで」や「父親の支えのおかげで」といった表現で、親が尽くしてくれた愛情や努力を伝えることができます。
これらの表現は詳細を省きながら親への感謝を伝えることができるので、事情を知らないゲストが多い場合にもおすすめ。
記念品贈呈について
記念品贈呈も両親が揃っているかどうかは重要ではありません。
喜んでもらえそうなものを選びましょう。
注意が必要なのは、読み上げた手紙と記念品の両方を渡す場合です。
両親が揃っている場合は1つずつ渡せますが、一人の場合は全て自分で持つ必要があります。
一人で抱えきれる量にするなど工夫しましょう。
おすすめは記念品を花束にして、手紙を中に入れることです。
離婚した親を呼ばない場合にできること
結婚式に離婚した親を呼べない場合でも、できることがあります。
結婚式に参加できなかった親に対しては、後日フォローをすることがおすすめ。
感謝の伝え方、晴れ姿を見せる方法は結婚式に招待することだけではありません。
いくつか紹介するので、参考にしてみてくださいね。
当日の写真を送る
当日の様子を写真や動画で伝えると、雰囲気が伝わるので喜ばれるでしょう。
SNSやメールを使えば当日中に気軽に送ることもできます。
写真を送る際には、感謝の気持ちや結婚の報告を添えた手紙を添えるのがおすすめです。
便箋や封筒など形に残るアイテムを利用すると、相手にとっても形に残る思い出になります。
挙式のみ参列してもらう
披露宴には参加できなくても、挙式のみ参加してもらうという方法もあります。
挙式では家族は最前列に座るため、後方の席に案内すれば顔を合わせるリスクを減らせるでしょう。
反対されたがどうしても直接見てほしいという場合などに検討してみてください。
食事会を別で開く
結婚式に離婚した親を呼ばない場合、後日、別の形で食事の場を設けるのも一つの選択肢です。
こうした場を設けることで結婚式には参加できなかった親に気持ちを伝えることができます。
特に両親が顔を合わせたくないと思っている場合におすすめです。
二部制のパーティーにしてそれぞれで招待する、二次会に呼ぶなどお披露目の回数自体を増やすというのも1つの方法ですよ。
まとめ:離婚している両親を呼ぶときは配慮を忘れずに
結婚式に離婚した親を招待することは、喜ばしい一日をより特別で意義深いものにできる一方で様々な配慮が必要になります。
招待する際には関係者と事前に話し合い、お互いが快適に過ごせる環境を整えることが大切です。
子の晴れ姿を見たい、送り出したいと願う親は多いですが、独断で決めてしまわないように気を付けてくださいね。
本記事が愛と祝福に満ちた心温まる結婚式の参考になれば幸いです。