【結婚式の招待状｜返信マナー】書き方の例と失敗しないメッセージ

結婚式の招待状は口約束やLINEと違い、正式なパーティーへの招待です。そのため返信ハガキにもマナーが存在します。

「返信はがきの書き方が分からない」
「欠席の時はどうすればいいんだろう」
「招待状を返信するときのマナーを確認したい」

本記事では元ウエディングプランナーが新郎新婦様の目線も絡めながら、返信の仕方について解説しています。上記のような悩みも解説できるでしょう。

マナーについてチェックし、さっそく返信を書いてみてください。

招待状の返信はいつまでにすればいい？

新郎新婦様から招待状が届いたら1週間以内に返信しましょう。

返信期日が1か月後でもすぐに返事を出してください。招待状が正式な招待となり、これへの返信をもとに料理や引出物の発注を行うためです。

事前に声をかけられていることが多いですが、出席が分かっているのであればすぐに返信を書きましょう。

出席の場合は早めに返信する

出席の場合は受け取ってから2日〜3日以内に返信はがきを投函します。返信がギリギリまで来ないと「やっぱり行きたくないのかな？」「忘れられているんじゃ？」と新郎新婦様を不安がらせてしまうでしょう。

欠席の場合に早く返事するのはNG

都合がつかず欠席になる場合は、1週間ほど経ってから返事を出します。それまでにどうにか出席できないか検討してみてください。

欠席が決定事項であっても1週間ほど間を開けます。すぐに欠席の連絡をしてしまうのはNGです。

「どうしても行く方法はないのかと悩みすらしなかったのかな」と新郎新婦様を悲しませる可能性があります。どうにか行く方法はないのか探す努力をしたということを表すためにも時間を置いてください。

すぐに返事ができない場合の返信タイミング

当日の予定が不透明ですぐに返事ができない場合は、ひとまず新郎新婦様に連絡してください。

1週間経っても返事がないと新郎新婦様の気がかりになってしまうので、すぐに返事ができない旨といつまでに返事ができそうかを伝えます。

返信期日までに出欠席を確定させることが難しそうであれば、欠席で提出しましょう。

新郎新婦様をお祝いする方法は、当日の式に参加することだけではありません。別の方法でのお祝いも考えてみてください。

電報の送り方については以下の記事で詳しく解説しています。

【出席の場合】基本の書き方

出席の場合、新郎新婦様が知りたいのはアレルギーと特別対応についての情報です。正確に細かく伝えると手間をかけさせずに済みます。

マナーがなっていなくても返信はがきとしての役割は果たせますが、他のゲストと並べられた時に目立つのでしっかり抑えておきましょう。

裏面の基本の書き方

まず記入する文字は黒色で太く濃く書きます。そのためシャーペンや鉛筆は使用しないでください。

ボールペンは使用してもよいことになっていますが、毛筆・万年筆のほうが好ましいです。

▼敬称は二重線で消す

自分に向けられた敬称は二重線で消します。「御」と御芳名の「御芳」です。

消す際は定規でまっすぐに線を引きましょう。1文字の場合は斜めに、2文字以上の時は垂直・水平に線を引きます。

縦書きの場合は縦に、横書きの場合は横に線を引いてください。

続いて新郎新婦様に付ける敬称を直しましょう。「行」や「宛」になっているので二重線で消した後「様」に直します。

また、二重線ではなく「寿」の文字で消す寿消しという方法もありますが、二重線を使用する方がほとんどです。

出席だと分かるように

出席する場合は裏面の「御欠席」の文字を丸ごと二重線で消してください。出席の文字に〇を付け、「慶んで（喜んで）出席させていただきます」の1文を添えるとなお良いです。

空いたスペースやメッセージ欄にはぜひお祝いのメッセージを入れてみてください。招待された側も結婚式を楽しみにしていることが伝わると、新郎新婦様に喜ばれます。

新郎新婦様へのメッセージに句読点・忌み言葉はNG

結婚式では、区切りを意味する句読点を原則使用しません。web招待状なら、電報なら、と緩くなってきてはいますが、返信はがきには使用しないように注意してください。

また忌み言葉は絶対NGです。忌み言葉が含まれていないかチェックできるサイトもあるので、適宜活用してみてくださいね。

立場別で出席時の返信はがきメッセージ例

以下のメッセージ例も参考にメッセージ欄に新郎新婦様へのメッセージを書きましょう。

1.友人向けメッセージ例文

友人や親友に充てたメッセージは多少くだけたいつもの調子でも大丈夫です。

他にも多くの例文を以下の記事でも紹介しているので、併せて目を通してみてください。

2.会社の上司・先輩向けメッセージ例文

会社の上司や先輩にはかしこまった文章で返信しましょう。

3.会社の後輩・同僚向けメッセージ例文

仲が良ければ友人宛のメッセージのように砕けた表現でも大丈夫です。そこまで親しくなければ、かしこまった文章で返信しましょう。

4.兄弟や親族向けメッセージ例文

兄弟や親族などは主催側の立場になります。身内だから書ける新郎新婦様を慮るようなメッセージや幼少期のエピソードと絡ませたメッセージがおすすめです。

5.挙式だけ参加し、披露宴は欠席するときのメッセージ例文

披露宴のみ欠席する場合は、そう分かるように返信はがきにメッセージを書きます。事前に新郎新婦様に連絡もできるとなおよいです。

出欠席欄は出席に〇をしてください。

アレルギー欄について

アレルギーを持っている場合は返信ハガキにその旨を記載しましょう。細かく書いてあると新郎新婦様とのやり取りの手間を減らせます。

食材名だけでなく、調理方法によっては食べられる場合はそれについても記載があるとスムーズです。全く食べられない場合も明記しておきましょう。コース内容について考える時に必要です。

アレルギーがない場合は空欄にせず、なしと書いてください。アレルギー欄がない場合は新郎新婦様にまず連絡し、それからメッセージ欄や欄外に書きましょう。

アレルギーについてだけでなく、何か要望がある場合も一緒に書き記しておきます。例えば妊娠中なので生ものとカフェインは控えたい、子どもがいるのでドアの近くがいいなどです。

これらのメッセージにも目を通し、席次表の作成、特別対応の有無を新郎新婦様は考えることになります。

アレルギー欄の書き方については以下の記事も参考にしてみてください。

【欠席の場合】返信ハガキの書き方

欠席しなければならないときは、新郎新婦様への申し訳ない気持ちを忘れずに書きましょう。

招待状を用意することも、返信はがきの切手代もタダではありません。気持ちを込めて返事をすれば、新郎新婦様もがっかりしすぎることはないでしょう。

欠席だと分かるように

欠席する場合は「御出席」の文字を丸ごと二重線で消し、「欠席」の文字に〇を付けます。氏名・住所は欠席であっても記入してください。

不祝儀以外は理由を述べる

メッセージ欄や空いたスペースには、お詫びとお祝いのメッセージを書きます。その際に欠席する理由も書き添えますが、不祝儀（弔事・忌中）の場合は理由をぼかすのがマナーです。

言わない方がいい理由のときも曖昧なままにしておくのが、大人のやり方ではないでしょうか。

仕事や出産・入学式など仕方のないことやおめでたいことであれば理由を述べても問題ありません。

立場別で欠席時の返信はがきメッセージ例

出席時の書き方と同様に欠席のときも句読点・忌み言葉はNGです。不祝儀の場合に理由をぼかすのは忌み言葉を避けるためでもあります。

以下の例文も参考にメッセージを書いてみてください。

欠席時のメッセージについては以下の記事でも紹介しています。

1.友人向けメッセージ例文

2.会社の上司・先輩向けメッセージ例文

【宛名が連名の場合】返信ハガキの表面の書き方

連名で招待された、返信ハガキの宛先が連名になっている時はそれぞれで注意点があります。各パターンにおける対応について目を通した上で、返信を書いてみてください。

▼送り主の名前が連名のとき

「行」「宛」を消すのは同じですが、「様」を2人分書き入れることを忘れないように気を付けましょう。表面をそのままで返信してしまう人も多いです。

全員出席の場合

招待された全員で出席ができる場合、名前は全員分を書きます。また、メッセージには全員で行きますというような一言を添えるとなお良いでしょう。

全員分の名前がないと、名前がある人のみ出席だと思われてしまいます。また、メッセージがあることでちゃんと全員で来てくれるんだと新郎新婦様が安心できるのではないでしょうか。

連名で返信はがきを出すときのマナーについては以下の記事でも詳しく解説しています。

欠席者がいる場合

全員では出席ができない場合、出席に〇をして出れる人の名前のみ書きます。メッセージにて、出席できない人がいることを書き込みましょう。

▼メッセージ例

子どもがいるときの注意点

子どもの名前も入れて招待されている時は子どもの名前も書いて投函すれば大丈夫です。

新郎新婦様がお子様の名前を知らない場合や人数が多い場合、夫婦名に続いて「ご家族様」とまとめられていることがあります。返信では全員分のフルネームを記入すれば、新郎新婦様も名前を知ることができるでしょう。

返ってきたハガキの名前を見て席次表を作成するので、丁寧に書いてください。

名前がない時は新郎新婦様に相談しましょう。何も聞かずに返信はがきでいきなり子どもの参加を知らせても、対応しきれない場合があります。

誰かに預けることも視野にいれつつ、連絡してみてください。

子連れで結婚式に参加するときの注意点などについては以下の記事が参考になります。

出席する以外のお祝い方法

招待状までもらっているのですから、何かお祝いをしたいと思うのは自然なことです。関係性にもよりますが、事前にお祝いの気持ちとしてご祝儀を1万円ほど包むのがよいでしょう。

事前にご祝儀を直接手渡す

ご祝儀は手渡しが基本です。直前すぎると結婚式の準備でバタバタしているので、1か月前までを目安に渡しましょう。1週間を切っている場合は結婚式後が無難です。

金額は1万円以上が目安となります。ただ、出席と回答した後に欠席になったなど、新郎新婦様に迷惑がかかっている場合は当日持参しようとしていたご祝儀を目安に用意しましょう。

直接の手渡しが難しい場合は、現金書留を使い郵送します。郵送する場合や包む金額については以下の記事も参考にしてみてください。

祝電

当日出席できなかった人から届くものといえば祝電です。風船付きやぬいぐるみ付など、可愛らしく華やかな祝電も選ぶことができます。

送る場合は早めに手配しましょう。祝電は当日、新郎新婦様が確認されどれをどの順番で読むかを決めます。当日の早い時間か数日前には届くように手配するのがおすすめです。

喜ばれる電報については以下の記事で解説しています。

プレゼント

夫婦で使えるプレゼントや新居で活躍しそうなアイテムなど、これからのお二人を応援するようなものも喜ばれます。形に残るものを贈りたい場合や、気負わせたくないときにおすすめです。

よくある質問と回答

招待状の返信についてよくある質問と回答を紹介していきます。

Q.回答後に行けなくなったがどうしらいいか

A.すぐ新郎新婦様に連絡してください。

料理や引出物の変更がまだ間に合う可能性もあるので、早ければ早いほどいいです。

招待状で出席と返信した後に、やむを得ない理由で欠席せざるを得なくなることも0ではありません。当日の朝に行けなくなることもあります。

当日の欠席連絡のみ新郎新婦様への連絡はメールのみにして、会場に直接連絡してください。

欠席が判明した時点にもよりますが、お詫びの品とお祝いの気持ちを新郎新婦様に伝えることも忘れないようにしましょう。

Q.返信を忘れていた。返信期限は過ぎているが今からでも間に合うか

A.すぐ新郎新婦様に連絡してください。

返信ハガキもすぐに投函しましょう。新郎新婦様からすれば間に合わせるしかないので、連絡は早ければ早いほどいいです。

遅れたことへのお詫びも忘れずに伝えてくださいね。

Q.行きたくない。なんて書けばいいか

A.理由をぼかして欠席連絡しましょう。

言いにくいことまで言う必要はありません。ぼかして書けば新郎新婦様もわざわざ突っ込んでくることはないでしょう。

以下のように「所用」「やむを得ない理由」といった文言で回答すれば大丈夫です。

▼メッセージ例

Q.返信はがきの宛先が親だった場合にイラストで装飾して返信してもいいか

A.控えた方が無難です。

返信はがきの宛先が親御様の場合、新郎新婦様よりも先に親御様が返信はがきに目を通す可能性があります。イラストによる装飾を失礼に思うかどうかの判断が付かない場合は控えた方が無難です。

イラストを描く際は絵柄が相応しくないものにならないように気を付けてください。

Q.間違えたときの訂正方法とは

A.二重線で消して訂正する

間違えないのが一番ですが、もし間違えてしまったら定規で直線を2本引いて正しく書き直してください。

当日に向けて準備を始めよう

招待状で出席と回答したら、いよいよ参加に向けて準備を始めていきましょう。早めの用意が肝心なものもあるので、直前に慌てないよう計画を立ててみてください。

持ち物

結婚式ならではの持ち物としてご祝儀や袱紗、クラッチバッグなどが挙げられます。持っていない場合は早めに準備するとよいでしょう。

お祝いの席で使用するものなので、百貨店でいいものを探してみてはいかがでしょうか。当日の持ち物については以下の記事が参考になります。

ご祝儀のマナーについては以下の記事を参考にしてみてください。

交通・宿泊手配

高額な交通費がかかる見立てであったり、宿泊が必要な場所での開催の場合もあるでしょう。リゾート地の場合、早めに予約しないと空きが埋まってしまうこともあります。

新郎新婦様から特に案内がない場合、お車代が出る確立は半々くらいに思っておきましょう。全額自分の負担になる可能性についても考えながら準備するのがおすすめです。

「手配は自分でしちゃってよかったかな」とさりげなく聞いてみるのも手の1つです。

まとめ：マナーを守って招待状を返信しよう

結婚式の招待状の返信について解説しました。結婚式へのわくわくした気持ちを味わえるのが返信はがきではないでしょうか。

まずは正しい返信の仕方で返信を出し、当日に向けて準備を始めましょう。決まり事の多いイベントではありますが、全て新郎新婦様のためです。

お二人の幸せな笑顔のためにも、不足ない返信はがきを投函してください。