ご祝儀袋の中に厚紙が入っていることがあります。はじめてご祝儀袋の厚紙を見た方の中には、抜いていいものなのか、疑問に感じる方も多いでしょう。
結婚式には様々なマナーがあるので、間違った行動をしているのでは、と不安になってしまいますよね。厚紙は、全てのご祝儀袋に入っているわけではありませんので、何度かご祝儀袋の購入経験がある人でも戸惑うことがあります。
今回は、ご祝儀袋の中に厚紙が入っていたらどうするべきなのか、なんのために入っているものなのか、などを詳しく解説します。厚紙の扱いに困っているという方は是非参考にしてみてください。
本記事を読めばご祝儀袋を綺麗に持っていく方法が分かります。
ご祝儀袋の中に厚紙が入っている意味とは
ご祝儀袋の厚紙は、型崩れ防止の目的で入れられています。出荷されてからの運送や、店頭での陳列時に折れ曲がったり潰れてしまう危険があるためです。
ご祝儀袋は和紙製のものがほとんどなので、ちょっとした衝撃や他の商品との重なりなどによって、型崩れしてしまう可能性も十分に考えられます。
ご祝儀を準備する段階で、基本的にご祝儀袋の中の厚紙は抜いておいてください。使用時までの型崩れ防止の目的で入れられているので、抜いた状態で丁寧に持ち運ぶのがいいでしょう。
厚紙が抜けない場合はそのまま渡してもいい?
ご祝儀袋自体に厚紙が接着されているなど、抜けないように厚紙が固定されている場合は、無理に抜く必要はありませんのでそのまま渡してください。
ご祝儀袋を破損してしまっては意味がないので、できる範囲で取り除くのがいいでしょう。不自然な状態で固定されている場合など、明らかにおかしいと感じたときには、返品を検討するのもひとつの手ですよ。
ハンカチや手ぬぐいなどを使用した布製のご祝儀袋の場合は、形を保つために厚紙が接着されていることもあります。中の厚紙を取ってしまうとお金を入れてもきれいな形にならないこともあるので、布製の場合は無理に抜かなくて大丈夫です。
中の厚紙を抜く方法
ご祝儀袋の厚紙は、ご祝儀袋を一度開いて取り出しましょう。閉じた状態で無理に引き抜いてしまうと、ご祝儀袋が破れてしまう危険もあるので、できればしっかりと開いてから出すのがおすすめです。
開いてしまったご祝儀袋をもとに戻せるか心配な方は、写真や動画を取っておくと安心ですよ。分からなくなってしまっても、後述のたとう折りで包めば問題ありません。
ご祝儀袋の用意方法
ご祝儀袋は2人へのお祝いの気持ちを表現するためのものです。筆ペンや毛筆でしっかりと書き、袱紗(ふくさ)に包んで持って行きましょう。
袋が立派でもよれよれだったり、汚れていたり、書く文字を間違えていると台無しです。
もっと詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6540/
中袋の書き方
中袋には表面に入れた金額を、裏面にご祝儀を用意した人の住所と名前を記載しましょう。
金額には旧字体を使用する場合が多く、なかなか普段使うことのない漢字なので事前に書き方をチェックしておくことが大切です。
5万円→金 伍萬円
7万円→金 七萬円
8万円→金 八萬円
10万円→金 拾萬円也
住所と名前は、中袋の裏面、左下部分に縦書きで書きます。サイズ感に注意して書いてください。
中袋の書き方にはマナーがあるので、相手に失礼がないようしっかり確認しておくことが重要です。住所が長くて書ききれない場合、住所欄のみボールペンで書いてもかまいません。
2人は住所も名前も知っているのに、なぜ中袋に書く必要があるのだろうと気になった方はこちらの記事が参考になるでしょう。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6648/
上包みはたとう折りにする
中袋にお金を入れたら、ご祝儀袋はたとう折りといわれる方法で包んでいきます。折り目に沿って包んでいけば元通りです。
裏返したら左→右の順番で折り、次に上→下と折りたたみましょう。下の折り返しが、上にくるように折れていればOKです。
折り方は間違えやすい部分ですが、しっかりと決まりがあるので、間違えないよう確認しながら準備を進めましょう。
表書きの書き方
ご祝儀袋の表書きは、中央上部には「寿」や「御結婚御祝」といった文言を記載します。すでに印刷された状態で販売されているものも多いですが、空欄の場合は忘れずに記入しましょう。他の言葉を使っても問題ありませんが、文字数は奇数になるように注意が必要です。
中央下部には用意した人の名前をフルネームで書きます。
表書きでは、筆や筆ペンを使用し、太く濃く大きく文字を書くのがマナーです。相手にわかりやすく丁寧に書くことを意識したいですね。
複数の短冊が付いているご祝儀袋も多く販売されています。書き損じたら新しいものを使用してください。
また、短冊シール付きのご祝儀袋だった場合は以下の記事が役立つでしょう。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/7223/
綺麗なまま持っていく方法
用意したご祝儀を持ち運ぶ際には、袱紗(ふくさ)を使用します。ご祝儀袋は和紙でできたとても繊細なアイテムで、そのままでは型崩れや汚れ、水引の破損に繋がるためです。
せっかくのお祝いの日に、綺麗でない状態のご祝儀を渡されたら、がっかりした気持ちになってしまいますよね? 相手の気持ちを考えて、持ち運びにも十分注意が必要です。
袱紗の包み方や選び方、代用品について詳しく知りたい場合は以下の記事を参考にしてみてください。
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/7142/
袱紗を持っていないときにどうするか
袱紗が手元にない場合には、ハンカチや風呂敷を代用品として使って問題ありません。お祝いの席なので、明るい色で上品な布質のものを使用するのがポイントです。
受付を行う際などひと目に触れる機会もあるので、そのままではなくアイロンがけも忘れないようにしましょう。
包み方
ひし形になるように広げたハンカチや風呂敷のやや左側にご祝儀を置きます。
はじめに左側の角を折り、次に上、下の順番で折りたたみましょう。最後に右側の角を折れば、慶事用の折り方のでき上がりです。
折り方はそれほど難しくないのですが、左右が逆になってしまうと弔事用の折り方になってしまいます。気にする方もいるので、間違えないよう注意する必要がありますね。
持って行くときの注意点
結婚式では、女性は小さめのバッグ、男性は手ぶらで参列するのが基本です。
男性はジャケットのポケットなどにそのままご祝儀を入れる場合が多いのですが、破損や型崩れが心配な場合は、小さめのクラッチバッグを使用するのがおすすめですよ。
ポケットにご祝儀を入れていく場合には、なるべく他のものと一緒に入れないようにしたり、折れにくい胸ポケットに入れたりと、配慮しておくといいでしょう。
まとめ:ご祝儀袋の厚紙は取り出して持っていこう
ご祝儀袋の中に厚紙が入っていたら基本的に抜いてから使用します。中に厚紙がなくても型くずれさせず、美しい状態で持ち運ぶためには、袱紗を用意するなどマナーを守った配慮が必要です。
ご祝儀は、結婚する2人へのお祝いの気持ちを込めて渡す大切な品だということをしっかり意識しましょう。ご祝儀袋が折れていたり、型くずれしていて、いい気持ちがする人はいません。
お互いに気持ちよくお祝いの気持ちを伝えられるように、相手の立場に立って、丁寧にご祝儀を扱うことが大切ですね。