結婚式で乾杯の挨拶を任されたら|例文と盛り上がるコツ | 結婚式場の選び方

※本サイト内では一部プロモーションが含まれます

年を重ねるごとに結婚式で重要な挨拶を任されることも増えてきます。
乾杯の挨拶は披露宴の始まりを告げる大事な挨拶です。

「乾杯の挨拶は何を言ったらいいのか」
「失敗しないか不安」
「成功の秘訣が知りたい」

こんな悩みを抱える方も少なくありません。
本記事では数々の結婚式を見てきた元ウエディングプランナーが、乾杯の挨拶を成功に導く方法を紹介しています。

乾杯の挨拶を完璧にこなすコツ、挨拶例文、ゲストの心に残るポイントなどを参考に当日のシミュレーションをしてみてください。
乾杯の挨拶は緊張を伴うスピーチですが、ポイントを抑えれば誰でも成功します。

お二人の門出を温かく盛り上げるため、ぜひ本記事のコツを実践してみてください。
完璧な挨拶が結婚式をさらに特別なものにするでしょう。

結婚式における乾杯の挨拶とは?

画像:プールの傍でバルーンリリースを行う新郎新婦とゲスト

乾杯の挨拶は、披露宴の始まりを告げる合図です。
乾杯のスピーチで披露宴の滑りだしが決まると言っても過言ではありません

ただ、乾杯! と音頭を取ればいいというものでもなく、簡単なスピーチを一言加えることが一般的です。
乾杯の挨拶は誰にでも頼めるものではないので、しっかりと準備しましょう。

乾杯の挨拶を行う目的

乾杯の挨拶には、披露宴が始まった合図という役割があります。
主賓や盛り上げ上手な同僚などで頼むことが多いでしょう。

新郎自ら挨拶を行うこともありますが、フォーマルな雰囲気にしたい場合などに別の人を立てます。
しかし、盛り上がる出だしにしたいと考える新郎新婦が大半です。
その後の歓談を和やかに過ごしてもらうために挨拶を行うことが多いでしょう。

 

挨拶の長さと内容について

乾杯の挨拶は数分から長くても5分程の時間が設定されていることが多いです。
長引くと進行に悪影響ですので、時間内に伝えたいことを伝えきりましょう。

挨拶の内容はエピソードと祝辞の言葉が主です。
グダグダになってしまっても、最後の乾杯の音頭だけしっかり行えば基本的に問題ありません

 

乾杯スピーチの流れと構成

画像:ノートを広げペンを持つ人物の手元

結婚式の乾杯の挨拶は主に3部構成となっています。
「自己紹介」「結婚に対する祝辞・エピソード」「乾杯の発声」の3つです。
それぞれのポイントを抑えて、感動的な挨拶をしましょう。

1.自己紹介

挨拶の冒頭で最も大切なのは、ゲストへの自己紹介です。
名前とお二人との関係性を明確にしながら、簡潔にまとめることが求められます
司会者から紹介されたら長々と話し過ぎないことがポイントです。

「ただ今ご紹介にあずかりました新郎上司の□□と申します。僭越(せんえつ)ではございますが、ご指名をいただきましたので、乾杯の音頭を取らせていただきます」くらいの簡潔さで問題ありません。

 

2.結婚に対する祝辞・エピソード

自己紹介を簡潔に済ませた後、お二人へ向けた祝辞に移ります。
祝辞ではお二人の門出を心からお祝いする言葉を述べてください。

エピソードを交える場合は、共に過ごした出来事や性格がよく現れる思い出を選びます。
二人がどのようにして出会い結ばれたかのストーリーなど、聞いているゲストが共感できる内容が理想的です。

「あの時二人が偶然同じ本を読んでいたことから話が盛り上がり、それがきっかけで今日この日を迎えた」といったように運命的なエピソードは特に心に残ります。

祝辞とエピソードの長さについては全体で1分から2分程度、文字数にして200文字から300文字程度が適切です。
片方としか面識がない場合でも、相手方について触れた内容にすると喜ばれます。

乾杯の挨拶は簡潔でありながら心を込めたメッセージを意識してください。
ゲストの集中力が途切れないよう短めにまとめることも重要です。

 

3.乾杯の音頭

ラストの乾杯の発声では、全員がグラスを持ち上げお二人への祝福を表現します。
発声する際には、声の明るさやはっきりとした発音が重要です。
明るく、力強い声で乾杯の言葉を発することで、会場全体の雰囲気を盛り上げることができるでしょう。
乾杯の発声において重要な点は以下です。

  • 明確な言葉遣い
  • 張りのある声と明るさ
  • タイミングが分かりやすい

乾杯のタイミングが分かりやすいように、ハッキリと発声してください。
タイミングが分かりやすい言葉を挟んだり、乾杯の前で言葉を区切るなどが作法です。
締めの発声だけはキッチリと行うだけで上手くいくので意識してみてください。







乾杯の挨拶を成功させるコツ

画像:乾杯で掲げた手元

乾杯の挨拶成功の秘訣は事前準備と心構えです。
本項目では、結婚式での乾杯の挨拶における注意点をウェディングプランナーの視点から解説するので、参考にしてみてください。
乾杯の挨拶成功のカギは、事前準備と本番での自信ですから、念入りに準備を行いましょう

 

新郎新婦へ事前にヒアリングしておく

お二人のエピソードや性格を反映させた挨拶は、聞いている方も感心するものです。
挨拶に活かすためにも、事前にお二人とコミュニケーションを取りましょう
ヒアリングで確認したいことは以下です。

  • 結婚にまつわるエピソード
  • お二人の名前の確認
  • 話してほしくない内容
 

▼結婚にまつわるエピソード

エピソードは話すことに困った際に非常に役立ちます
聞いて損するものでもありませんし、世間話のついでに聞き出してみてください。
例えばお二人の出会いや、乗り越えてきた困難、未来への希望など、共感や感動を誘うエピソードを織り交ぜると盛り上がります。

▼お二人の名前の確認

メールなどの文字だけでは読み方を間違えることも増えてきたため、名前の確認もしておくと安心です。
日本人には馴染のない名前の場合は、発音にも注意を払いましょう。

▼話してほしくない内容

新郎新婦や出席者にとって不適切な話題を避けることも必須です。
過去の出来事やデリケートな話題は、不快感を湧き起こす可能性があります

例えば、過去の恋愛話や家族間の微妙な問題など、触れるべきでないテーマは多いです。
両親の不仲を知らずに親について言及してしまうなどの失敗もあります。
尋ねるときはずかずかと聞くのではなく、あくまで良い時間を作るためにという前提のもと聞きましょう。

尋ね方の例
「乾杯の挨拶で避けた方が良い話題やエピソードがあれば教えていただけますか?
皆さまにとって素晴らしい時間を作りたいと思っています」
 

話して欲しくない事柄を事前に把握し、心温まる乾杯を目指しましょう。

 

披露宴の始まりにふさわしい雰囲気を心がける

乾杯の挨拶は披露宴の雰囲気を決定づける言葉となります。
まず重要なのは、暖かみのある雰囲気を作り出すことです。
挨拶で使用する言葉のひとつひとつが、ゲストの心を温かくするように意識してみてください。

「本日は遠方からお越しいただいた皆様、お忙しい中を割いていただいた皆様に心から感謝申し上げます。
本日を迎えるまでに、幾多の困難がありましたが、皆様の支えがあってこそです。」
 
 

また、明るく楽しいムードの演出もポイントです。
乾杯の挨拶を通じて、参加している全てのゲストが笑顔になれるような言葉選びを意識します。

「二人が初めて出会った時の話、実はこんなに面白いエピソードがあったんです……」
 

軽妙な逸話を交えることで場の雰囲気を和ませ、会話のきっかけを作ることができるでしょう。
結婚式の乾杯挨拶で心がけることは、温かく、明るく、そして一体感のある雰囲気作りです。

これらのポイントを押さえ、心に残る言葉を選ぶことでゲストにとって忘れられない披露宴の始まりを演出することができるでしょう。

 

下ネタや暴露話などはNG

下ネタなど一部の人にとっては面白いと感じる話題であっても、他の人にとっては不快なものとなる場合があります
親しい友人から家族まで老若男女さまざまなゲストが集まる幸せな場で、言葉選びには慎重にならなければなりません。

子どもについての言及も避けましょう。
すべてのゲストが笑顔でその瞬間を楽しむことができるような雰囲気を大切にしてください。

 

忌み言葉、重ね言葉を使わない

忌み言葉とは、ネガティブなイメージを持つ言葉のことです。
例えば、「別れ」「離れる」「終わり」「流れる」などの言葉はお二人の未来にネガティブなイメージをもたらすため適切ではありません。

重ね言葉は「重ねて」「ますます」といった形で同じ意味の言葉を連続して使う表現です。
これらの言葉も再婚を想起させるため縁起が悪いとされています。

忌み言葉のチェックができるサイトもあるので、うっかり使っていないか確認しましょう。

忌み言葉チェッカー
URL:https://true-az.com/pages/ngwordchecker







乾杯の挨拶は短めを意識する

まず持ち時間を事前に確認することが非常に大切です。
結婚式のプログラムは分刻みで設定されており、時間を守った進行が求められます。

時間内で終えられるように、練習の時から所要時間を計るのがおすすめ。
長い挨拶はゲストの歓談時間を削ることになります。

短い挨拶を成功させるためには、伝えたいことを整理し要点を簡潔にまとめることが重要です。
短く印象深いメッセージの方が記憶に残ります。
短くなる分にはプランナーもお二人も大歓迎ですので、少し短いくらいがちょうどいいです。

 

練習する

良い内容の挨拶も、緊張で言葉が出ない場合や、声が小さい場合は台無しになります。
十分な練習をし、本番で堂々と挨拶できるように準備しましょう。
かかる時間の調整や、唱和しやすい発声など完璧な挨拶を目指してみてください。

 

相応しい服装をする

乾杯の挨拶者には一般参加のゲストよりも少しだけいい服装が求められます
乾杯の挨拶という責任ある役割を果たすにあたり、服装選びは非常に重要です。
服装で失敗しないための具体的なアドバイスを紹介していきます。

まず、結婚式のテーマや雰囲気に合わせて服装を選ぶことが重要です。
例えば伝統的な和装の式なら相応の装いで臨むべきですし、カジュアルなビーチウェディングならそれに適した装いを考える必要があります。

避けるべきは、あまりにもカジュアルすぎる服装や、主役を食うような派手な装いです。
極端にフォーマルすぎるか、逆にラフすぎる服装は結婚式にふさわしくありません
挨拶をする側としては、上品かつ清潔感のあるスタイルを選ぶことが良いでしょう。

結婚式に相応しい格好については以下の記事も参考にしてみてください。

『結婚式の服装マナー|男性ゲストのスーツやネクタイのNG』
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6687/
『結婚式・披露宴の服装マナー|女性は何を着たらいい?』
URL: https://www.kekkonshikijoerabikata.com/6673/
 

カンペを用意する

心に残る挨拶を目指す中で「カンペを用意するべきか」と疑問が浮かぶこともあるでしょう。
カンペを用意すること自体は問題ありません
重要なのはその使い方です。

以下にカンペを用意する際の注意点を挙げてみました。

  • カンペはメモ程度にする
  • 自然な目線を意識する
  • なくてもいいように練習する

カンペはあくまでカンペであり、原稿ではありません
挨拶の大枠や絶対に伝えたい感謝の言葉など要点を簡潔にまとめるとよいでしょう。

また、挨拶の際はできるだけゲストの方々と目を合わせるよう心がけてください。
カンペを見るのは思い出すための手がかりとしてのみです。
つい目を落としてしまいがちですが、表情豊かに挨拶を述べましょう。

そもそも、カンペなしでもスムーズにスピーチできることが一番。
スピーチは完璧にしておいて、着席のタイミングやお辞儀のタイミングについて書いておくという手もあります。







立場に合わせた乾杯の挨拶例文

画像:ワインボトルとコンフェッティ

上司友人親族、そして新郎向けの例文を紹介します。
定型文をそのままコピーするのではなく、枠組みを活用して上から原稿を書き上げるのがおすすめです。
自己紹介に続いてはなむけの言葉を述べてください。

上司として行う場合

乾杯の挨拶はたいていの場合、上司に依頼します。
上司から送るメッセージはフォーマルでありながら、心温まる内容を心がけたいところです。
会社の紹介はほどほどに、実際の職場での経験やエピソードを交えると盛り上がります。

例文
「○○君は入社当初から周りより1歩進んだ視点と行動力を持ち、同期を引っ張ってくれました。
部下としても優秀で、これを機にさらなる躍進を期待しております。
それでは2人の新たなスタートに心からの祝福を祈りまして、乾杯!」
 

友人として行う場合

友人として挨拶を行う場合は、思い出を組み込んだ言葉選びが重要です。
そして親しみのある、ユーモアな言葉が相応しいでしょう。

例文
「初めて会った時はクラスの大人しい生徒でしたが、10年の時を経て今や彼は世界一の幸せ者です。
学校の帰り道を3人で歩いたこともありました。
今日から新たな1歩を踏み出したお二人に心からの祝福を。
それではみなさんご起立ください。
2人の末永い幸せを願って、乾杯!」
 

親族として行う場合

親族を代表して言葉を贈る場合に相応しいのは、家族としての深い絆と愛情が感じられる言葉です。
エピソードには幼少の頃の思い出を選ぶことができるので、唯一無二の挨拶になります。

例文
「私たちの○○が、今日こうして素晴らしい伴侶と巡り会えたことを心から嬉しく思います。
ずっと見守ってきた○○の成長を、今日、皆様と共に祝えることは私たち家族にとっても大きな喜びです。
新しく始まる二人の人生に、幾重もの幸せがありますように。
この感動と希望を胸に、皆様ご一緒にご唱和をお願いします。
それでは、乾杯!」
 

新郎が行う場合

新郎様が乾杯の音頭を取ることもあります。
感謝の気持ちを込めた誠実な言葉で、ゲスト一人ひとりに伝わるよう話すことが重要です。

例文
「本日は私どもの結婚式に集まっていただき、ありがとうございます。
これから○○と新しい人生を歩み始めます。
育ててくれた家族、支えてくれた友人、そしてこの場を共にする皆様に心から感謝を申し上げます。
この感謝と幸せな未来への期待を胸に、乾杯したいと思います。
それでは皆様ご唱和ください、乾杯!」
 

まとめ:結婚式の始まりにふさわしい乾杯の挨拶をしよう

画像:シャンパングラスで乾杯する男女のグラスアップ

結婚式の乾杯挨拶について紹介しました。
乾杯の挨拶は特別な一日の始まりを告げる重要な役割。
乾杯の挨拶を頼まれたら、心に残る挨拶をするための言葉選びと練習が必要です。

本記事で紹介した心に残る挨拶のポイントを参考に原稿を考えて、練習してみてください。
結婚式をさらに素晴らしいものにする第一歩を、ここから踏み始めましょう。







この記事のキーワード

キーワードから記事をみつけよう!

この記事のライター


結婚式場の選び方 - 結婚式のなかの人がおすすめする結婚式場を検索できる