娘や息子の結婚式では、父親はどのような服装で出席すれば良いのでしょうか?
結婚式において、両親は新郎新婦とともにゲストを迎える立場なので、フォーマルな服装(正礼装)で出席するのがマナーです。
ただ、着慣れない服装なので、着こなしの正しいマナーがわからないことも多いですよね。
子供の結婚式で恥をかかないためにも、服装のマナーや着こなし方を知っておくと安心でしょう。
「父親は結婚式で何を着れば良い?」
「結婚式における父親の服装マナーを知りたい」
「モーニングの着こなし方を知りたい」
この記事では、このようなお悩みに元ウエディングプランナーがお答えしていきます。
結婚式にふさわしい父親の服装について詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
結婚式における父親の服装マナーを抑えて、正しい着こなしで出席しましょう!
結婚式での父親の服装マナーとは?
まずは、結婚式における父親の服装マナーについて具体的にご紹介していきます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
会場の雰囲気に合わせる
結婚式に父親の立場で出席する場合は、きちんと会場の雰囲気に合わせた服装を選びましょう。
結婚式はフォーマルな場面なので、父親は一般的に「正礼装」で出席します。
▼男性の礼装(フォーマルウェア)の種類・ランク
高 ↑ ↓ 低 |
正礼装 | モーニングコート、燕尾服(テールコート) |
準礼装 | タキシード、ディレクターズスーツ | |
略礼装 | 礼服(ブラックスーツ)、ダークスーツ | |
平服 | 一般的なビジネススーツ |
ただ、新郎新婦の意向によっては、正礼装のモーニングや燕尾服ではなく、ブラックスーツなどで出席する場合もあります。
どちらの場合でも、会場の雰囲気と服装が合っているかが大切です。
会場が老舗ホテルや専門式場の場合は、正礼装を選ぶのがベター。
レストランやガーデンウェディングの場合は、準礼装や略礼装を選んでも問題ないでしょう。
両家で服装の格を揃える
結婚式では、両家で服装の格を揃えるのがマナーです。
服装の格とは、先述した正礼装や準礼装などの格の違いを指します。
当日は、新郎新婦を中心に両家で並ぶ場面も多いため、格が異なる服装ではバランスが悪くなってしまいます。
どちらかの父親がモーニングを着用して、一方がスーツを着用するのでは服装の格の違いが目立ちますね。
バランスの良い両家の並びにするためにも、父親の服装は両家で格を揃えましょう。
時間帯に合わせて選ぶ
男性のフォーマルな服装は、時間帯によってふさわしいものが異なります。
正礼装の場合、朝〜夕方頃の結婚式ならモーニングを着用し、夕方〜夜にかけての結婚式には燕尾服を着用するのが正式なマナー。
しかし、実際には夕方以降の結婚式でも、モーニングを着用しているケースがほとんどです。
控えめな服装で新郎を立てる意味でも、クラシックな印象の強い燕尾服は選ばれにくいのかもしれませんね。
結婚式にふさわしい父親の服装
ここからは、結婚式にふさわしい父親の服装の種類について、具体的にご紹介していきます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.モーニング
モーニングは結婚式の父親の服装として、1番ベーシックな服装です。
マナー上では昼間の正礼装であり、最も格式高い装いといえます。
ジャケットの前の裾が斜めにカットされているのが特徴で、グレーのストライプのスラックスを合わせてコーディネートします。
また、ネクタイについても、黒や白のストライプ模様で合わせることが多いでしょう。
一般的な式場で行う結婚式なら、モーニングを着用しておけば間違いありません。
2.燕尾服
燕尾服はモーニング同等の格式高い服装です。
モーニングが昼の正礼装とされるのに対し、燕尾服は夜の正礼装です。
黒のジャケットとスラックスに、白のベストと蝶ネクタイを合わせるので、別名「ホワイトタイ」とも呼ばれています。
クラシックで重厚感のある装いなので、老舗のホテルやナイトウェディングには最適な服装でしょう。
3.タキシード
タキシードは正礼装と呼ばれ、夜の時間帯に着用する格式ある服装です。
前後で同じ裾の長さのジャケットを着用し、黒のカマーバンドと蝶ネクタイを合わせるのが特徴です。
ただ、結婚式の父親の衣装として選ばれることは、ほとんどありません。
結婚式では多くの場合、新郎がタキシードを着用するため、新郎を目立たせる意味でも同じ形式の礼服は避けることが多いでしょう。
4.礼服(ブラックスーツ)
礼服(ブラックスーツ)は、モーニングなどに比べると格式の低い準礼装といわれる服装です。
黒を基調とした落ち着いた雰囲気が特徴で、昼夜問わず着用することができます。
結婚式において、正礼装は用意するのに時間と費用がかかることが多いため、自前の礼服を着用したいというケースもあるでしょう。
その際、新郎新婦や両家の意向次第では、父親の服装に礼服を選ぶことも可能です。
ただ、正礼装よりも格が下がり、父親の服装としてはカジュアルな印象を与えるので、会場やスタイルにあわせて選ぶことが大切です。
モーニングを着用する際のポイント
結婚式における父親の服装として1番ベーシックな装いが「モーニング」です。
ここからは、そのモーニングを着用する際の具体的なポイントについてご紹介していきます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
基本の着こなし方
モーニングは結婚式でゲストを迎える父親として、落ち着きのある着こなしが大切です。
・グレーのベスト
・ストライプのネクタイ
・ジャケット
・グレーのスラックス
・ポケットチーフ
・グローブ
結婚式などのお祝いの場では、華やかになるようベストやネクタイをグレーで合わせると、素敵に着こなせますよ。
また、グローブは手で持つスタイルが正しい着こなしなので、手にはめないよう注意しましょう。
小物の選び方
モーニングはジャケットやスラックスの他にも、フォーマルウェアらしい小物を揃えて着用します。
▼モーニングの小物について
Yシャツ | ・ウィングカラーシャツ ※襟の先端を鳥の翼のように小さく折り返したシャツ ・レギュラーカラーシャツ ※フォーマルな場面でよく使われる定番のシャツ |
ネクタイ | シルバー・黒・グレーのストライプ |
ベスト | シルバー・グレー・アイボリー |
サスペンダー | 白と黒のストライプサスペンダー ※ベルトは着用しない |
インナー | 白など目立たない薄手のインナー |
靴下 | 黒い靴下 ※くるぶしソックスNG |
靴 | 黒革のレースアップシューズ ※エナメル靴は燕尾服やタキシードに合わせるのでNG |
グローブ | ナイロン素材の白いグローブ ※手にはめて使うことはない、内ポケットにしまう |
チーフ | 綿の白いチーフ |
モーニングを購入する場合は、小物に不足がないようしっかりチェックして当日に備えましょう。
購入するかレンタルするか
そもそも、モーニングは購入するかレンタルするか選ぶことができます。
元ウェディングプランナーの筆者の経験談では、圧倒的にレンタルで用意するケースが多いです。
購入しても着る機会が少なかったり、保管に手間がかかることも理由に挙げられるでしょう。
レンタルの場合は、小物なども一式揃えてくれるので、初めてモーニングを着る場合でも安心ですね。
また式場でレンタルする場合は、モーニングの着付けもしてくれるので、きちんとした着こなしで結婚式に望むことができます。
レンタル店舗によって、小物を一部持参するケースもあるので、事前の確認は必須です。
結婚式のスタイル別 父親の服装マナーQ&A
ここからは、父親の服装マナーについて、結婚式のスタイル別によくある質問をご紹介していきます。
Q1:両家で燕尾服とモーニングを着るのは大丈夫?
A1:同じ時間帯の結婚式では両家の父の服装も揃えましょう。
マナー上ではモーニングは昼の正装で、燕尾服は夜の正装です。
両家が揃う結婚式で、それぞれの父親が時間帯の異なるモーニングと燕尾服を着て出席すると、不揃いな印象になってしまいます。
結婚式では集合写真など両家が並ぶ場面も多々あるので、どちらかの服装に揃えておくことをおすすめします。
Q2:神前式でも洋装でいいの?
A2:洋装で問題ありません。
神前式でも、男性の正礼装で出席していれば全く問題ありません。
逆に和装を着用すると、新郎と似た雰囲気になり、かえって目立ってしまいます。
神前式に限らず、結婚式に父親として出席する場合は、主役よりも控えめな服装を選ぶことも大切なマナーです。
モーニングは落ち着きのある正礼装なので、ほとんどの神前式で選ばれています。
Q3:リゾート婚の時の父親の服装は?
A3:新郎新婦の意向に合わせましょう。
ハワイなどのリゾートウェディングの場合は、正礼装ではなく、両親がアロハシャツなどで出席するケースも少なくありません。
これは新郎新婦の意向によって決められることが多いので、2人に確認してから服装を選びましょう。
ただ、リゾート婚の場合でも、両家で父親の服装の格を合わせることは大切なので、事前に相談しておくと安心ですね。
まとめ:結婚式のスタイルに合わせて両家で納得できる父親の服装を選ぼう!
いかがでしたか?
結婚式にふさわしい父親の服装について、詳しくご紹介していきました。
結婚式における父親の服装は正礼装が一般的ですが、結婚式のスタイルや会場の雰囲気によって選ぶ衣装も異なります。
ただ、どんな場合でも両家で服装の格式を合わせておくことはとても重要です。
「どんな服装が良いか決められない」という場合は、結婚式の父親の服装で1番ベーシックなモーニングを着用しておけば間違いないですよ。
結婚式のスタイルに合わせて、両家が納得できる服装で出席しましょう!