指輪交換は結婚式の中でもロマンティックなシーンのひとつですよね。
ただでさえ緊張する結婚式では、指輪交換などゲストに注目されるシーンはなおさら緊張することでしょう。
「緊張して上手くできるかな…」
「どんな流れで指輪交換するのかな?」
「そもそも指輪交換ってなぜするの?」
といろいろと不安や疑問が募ってくるかもしれません。
本記事では、指輪交換の意味や挙式での指輪交換の流れを紹介しています。
その意味を深く理解することで、より心に残るワンシーンにしてくださいね。
指輪交換に込められた意味
結婚式で指輪交換をする理由は、中世ヨーロッパに由来します。
古くは、左手の薬指の血管は心臓まで繋がっていると考えられていました。
結婚式でお互いにその指に指輪を贈ることで、心が繋がり愛が深まると信じられていたのです。
また指輪は切れ目のない円の形なので永遠の象徴とされ、指輪交換をして永遠の愛を誓うという意味合いが込められています。
指輪交換で贈り合った結婚指輪は、その後ずっとつけて生活するのが一般的。
結婚式後も周囲の方にわかるような目に見える形で結婚を誓い合えるのが、指輪交換といえるでしょう。
日本では明治時代に西洋文化が入ってきた際に、キリスト教の広がりとともに教会式での指輪交換の儀式が広まりました。
挙式での指輪交換のタイミング
まずは結婚式の中で、どのタイミングで指輪交換を行うのか解説します。
結婚式の流れをご紹介しますので、イメージしながら読み進めてくださいね。
指輪交換はいつ? 挙式の流れ
教会式ではキリスト教に基づいた結婚式の流れが決まっています。
教会式の一般的な流れは、以下をご覧ください。
▼教会式の流れ
- 開式の辞
- 新郎入場
- 新婦入場
- 讃美歌
- 聖書朗読
- 誓約
- 指輪交換
- 誓いのキス
- 結婚宣言
- 結婚証明書の署名
- 讃美歌
- 新郎新婦退場
聖書朗読につづいて、「病める時も健やかなる時も……」と定番のフレーズがある誓約のシーン。
新郎新婦様それぞれが「誓います」と永遠の愛を誓い合った後に、指輪交換を行います。
つまり言葉による誓いの後に、目に見える形として指輪交換をして永遠の愛を誓った証を示すという流れ。
神前式も誓詞奏上という誓いの言葉を新郎新婦様が読んだ後に、指輪交換をするのが一般的です。
仏前式では僧侶から数珠を授かる念珠授与の儀式につづいて、指輪交換をすることが多いでしょう。
和婚でも指輪交換はできる
教会式でのイメージが強い指輪交換ですが、指輪交換自体には宗教的な意味合いはありません。
神前式や仏前式など和婚でも希望すれば、結婚式の中で指輪交換を執り行うことができます。
また人前式はオリジナルのプログラムで行うので、和装の人前式で指輪交換を取り入れることもしばしば。
失敗しない指輪交換の方法とコツ
お互いの薬指に指輪をはめること自体は、それほど難しいことではありません。
しかし、ゲストの視線が集中するシーンでは、緊張して戸惑ってしまうことも。
指輪交換にともなう一連の動きがスムーズに行えるように、詳細な流れやコツをご紹介します。
- 教会式ならグローブを外す
- 向かい合う
- リングピローから指輪を取る
- 新郎様が新婦様に指輪を贈る
- 新婦様が新郎様に指輪を贈る
1.教会式ならグローブを外す
教会式ではウエディングドレスに合わせグローブを着用しますので、結婚式の最中に外したりつけたりする必要があります。
指輪交換するタイミングでグローブを外し、介添人に渡しましょう。
グローブは指先を反対側の手で持ち、グローブから手を抜くようにして外すとスムーズです。
特にロンググローブは外しにくいので、折り返してひじ下まで下げてからグローブの指先をひっぱるのがコツ。
指先が出ているタイプのグローブははめたまま指輪交換できます。
2.向かい合う
ゲストに背を向け正面を向いて誓いの言葉を交わした後、向かい合って指輪交換をします。
あまり近すぎると手を取り合うのに狭くなってしまうので、向かい合って握手できるくらいの距離感を保ちましょう。
向かい合った時に見つめ合うと恥ずかしい方は、お互いの顎あたりに視線を合わせると自然体でいられますよ。
3.リングピローから指輪を取る
司婚者が差し出すリングピローから指輪を取ります。
最初に新郎様から新婦様に指輪を贈るので、まずは新郎様が指輪を取りましょう。
指輪は右手で取ると、その後の流れがスムーズに行えます。
その際に片手ではなく、左手を添えると所作が美しく丁寧な印象になるでしょう。
4.新郎様が新婦様に指輪を贈る
新郎様が左手で新婦様の左手を下から支えるように、手を取ります。
手は胸元からお腹あたりの高さにするのが、綺麗に見えるコツ。
新郎様の右手に持っている指輪を、新婦様の左手薬指に贈りましょう。
はめにくい場合は、少しひねりを加えるのがおすすめです。
ひねりながら指輪をはめた場合は、最後に指輪が正しい向きになっているか注意しましょう。
5.新婦様が新郎様に指輪を贈る
つづいて新婦様が新郎様の左手を取り、指輪を贈ります。
新郎様と同様に右手でリングピローから指輪を取り、左手で新郎様の手を取りましょう。
新婦様はすでに指輪を贈られているので、指輪をはめている手で新郎様の手を取ると覚えておくと、左右を間違えません。
事前準備と練習が肝心
緊張すると頭が真っ白になって、右手と左手を混乱してしまうハプニングがあることも。
指輪交換をする前にグローブを外したり、リングピローから指輪を取ったりと意外と手順が多いためです。
家で事前に練習するのがおすすめ。
またリングピローのどちら側に誰の指輪をセットするのか、あらかじめ確認しておきましょう。
婚約指輪と結婚指輪の違い
結婚といえば婚約指輪も話題に上がるアイテムの1つ。
ここからは婚約指輪と結婚指輪の違いについてご紹介します。
婚約指輪とは
婚約指輪とはプロポーズの際に、結婚の約束を交わした証として男性から女性に贈る指輪のこと。
口約束だけではなく、形で表すものとして婚約指輪があります。
大きなダイヤがついていたり、華やかなデザインのものが多いでしょう。
結婚式ではつけてもつけなくても自由ですが、高価な物なので取り扱いには注意が必要です。
▼婚約指輪を挙式で使う方法
せっかくの婚約指輪なので結婚式でも披露したいとお考えの新婦様もいらっしゃるでしょう。
指輪交換の際に、結婚指輪の上から婚約指輪を重ねるエンゲージカバーセレモニーをご存知でしょうか。
リングピローに結婚指輪と共に、婚約指輪もセットしておき、新郎様が新婦様に結婚指輪を贈ったらつづけて婚約指輪も贈るもの。
結婚指輪の上からはめることで、「幸せを封じ込める」という意味合いがあります。
特別な輝きを放つ婚約指輪は、華やかなウエディングドレス姿にぴったり。
婚約指輪も一緒にゲストに披露することができ、おすすめのセレモニーです。
結婚指輪とは
結婚指輪は、夫婦となったお二人が永遠の愛を誓い、その後もずっとつけて生活をするお揃いの指輪のこと。
日常生活の邪魔にならないようなシンプルなデザインが多いでしょう。
内側に結婚記念日やお二人のイニシャルなどを刻印したり、デザインから考えたり、指輪自体を手作りすることも。
▼結婚指輪なしでの挙式も可能
金属アレルギーや仕事の関係上で、結婚指輪を買わないという選択をする新郎新婦様も。
結婚指輪を用意しない新郎新婦様は指輪交換の儀式はなしでも大丈夫です。
指輪交換は宗教上の意味合いはないので、しないと結婚が成立しないという心配もありません。
指輪交換に代わって、時計やネックレスなど別の記念品を贈り合うという方法もOK。
他には、2つのものを1つに合わせる演出を取り入れて指輪交換の代わりにする方もいらっしゃいます。
たとえば、両家から受け継いだキャンドルの火をお二人で1つのキャンドルに灯す「ユニティキャンドルセレモニー」。
違う色の砂を器に注いでアートを作っていく「サンドセレモニー」や、両家から汲んできた水を1つの盃に合わせる「水合わせの儀」などです。
意味とコツを知って指輪交換を印象的なセレモニーにしよう
結婚式で指輪交換は今やおなじみの演出ですね。
当たり前すぎて、その意味合いや由来を深く知らない方も多いかもしれません。
本記事では、指輪交換の意味と、結婚式でスムーズに行えるコツをまとめました。
指輪交換に込められた意味やスムーズに指輪交換できるコツを知って、印象的なセレモニーにしてくださいね。